見出し画像

上手な運転とは

上手な運転とは単にハンドル操作が巧いということではありません。
多くの車が行き交う交通環境においては以下のようなことを配慮できることが大切です。

  1. 滑らかな加減速: 急ブレーキや急発進は避け、滑らかな加減速を心掛けましょう。それを実現するためにはできるだけ遠くの状況を把握することが大切です。発進時にすぐ先で停止することが分かっている状況であればそれほど強い加速は必要ありませんし、進んで行く先で信号待ち等で減速が必要と判断したら早めにアクセルを緩めてエンジンブレーキで速度を抑えるようにしましょう。ブレーキの目安は踏み始めから停止まで10秒程度の時間をかけて止まるような減速がおすすめです。

  2. 自車線内の中央を走る:多くの方は左側の車両感覚に不安があるように思います。車両感覚を磨くには左右のミラーで後方に見える自車と左右の線の間隔が等しくなるように走行したときに前方でどのような景色が見えるかを確認し、覚えておくことが有効です。また、中央線がない道路で道の真ん中を走ってくる方もよく見かけます。日ごろからそのようにして車両感覚を磨いておけば狭い道でもしっかりと左側の路側線に沿って走ることができます。

  3. 周囲の状況を確認する: 一般道での上手な運転とは、常に自車の周囲の状況を把握することです。前方を見ておくことはもちろん大切ですが、特に横と後方の確認が重要です。私のイメージとしては前方3割、それ以外を7割くらいの割合で意識するようにしています。こまめに(5~10秒毎に)後ろを確認し、後方の車やバイクとの位置関係とその変化を注意深くチェックしましょう。

  4. 合図は必ず出す:ウインカーを出さずに車線変更を行う方をよく見かけます。最近流行りのあおり運転もこういうものがきっかけになっていたりするようです。ウインカーは後方へ自分の意思を示す唯一の手段です。早めのウインカー操作は周りにも車間距離を確保するなどの準備を促すことができ、自分を安全にできるだけでなく、周囲の車も安全にすることができます。車線変更する際や右左折するときは方向指示器を早めに出して周りへの心配りを行いましょう。私が考える車線変更にかける時間は約7秒です。ウインカーを出すのは車線変更を行う3秒前、その3秒間で周囲の状況を確認し、その後4秒間かけてスムーズにハンドルを切って戻します。

  5. 交差点での注意: 事故の多くは交差点で発生しています。右折する際は対向車の車速を考慮して十分な余裕を持つ必要があります。対向車のバイクを見落としたり、バイクの走行速度を見誤るケースが多いようです。また、右折開始後に歩行者や自転車を見つけてブレーキを踏むことがないよう、あらかじめサイドガラス越しに歩行者や自転車が来ていないか確認してから右折を開始しましょう。左折時には左のドアミラーを活用し、後方と側方を確認すると同時に首をしっかりと振って側方を目視し、歩行者や自転車がいないことを確認しましょう。「見えていないからいない」わけではありません。曲がる時に確認するのではなく、曲がる前から後方と側方の状況を把握しておくことが大切です。いずれも自分の走行する10秒ほど先に起こることを想像しながら走ることが有効と考えます。

これらのポイントを実践して安全でスムーズな運転を心掛けてみてください。
これからの記事ではそれぞれの操作や考え方、練習法について少しずつ解説していきたいと思います。

それでは。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?