ブライダルチェック(精液検査)を受けてみた

ブライダルチェックとは、自身が子供をもうけられる身体かどうか検査することだ。男性の場合、精液に含まれる精子の数や活動量などを調べる。
私は先日このブライダルチェックを受けてきたので、詳細を記しておく。

検査するきっかけ

ブライダルチェックを受けようと思ったきっかけは「興味」と「婚約」だった。まず、自分は病気や治療にめちゃくちゃ興味がある。自身の体に問題がないか非常に気になるので、人間ドッグも毎年受けている。
また、問題があった際に最新の治療を受けて問題を解消するのも好きだ。15年ほど前だが、視力が落ちた時にはすぐにレーシックをした。近年は花粉症がひどくなってきたので、根治のために皮下注射も行っている。もちろん定期的な歯医者への通院もかかさない。
そんな中、ひょんなことからブライダルチェックの存在を知り、非常に興味がわいた。

もう一つの理由が婚活だ。2023年末に結婚相談所で婚活を始めることにした。活動にあたり、私は子供を希望しているので、子供を希望していることを条件にお相手探しを進めていたのだが、結婚したあとに自分が子供が作れない身体だったことが発覚するとお相手に多大な迷惑がかかると思い、事前に確認しておくことにした。

ブライダルチェックがどのようなものかは、何となくのイメージがあった。以前にテレビでナインティナインの岡村さんが受けられるのを見たことがあったからだ(正確に言えば精液検査のみだったと思う)。早速ネットで近くの病院を検索して2件の病院に電話し、空き日程が近い方に予約を入れた。

実施するのは「精液検査」「血液検査」「精巣エコー検査」の3つだ。
検査に向けては特段準備することはないが、検査までは2~3日の禁欲が必要とのことだった。

検査の流れ、かかった費用

検査は夕方からだった。病院に入って受付を終えると、タブレットで「いかに男性が原因の不妊が多いか」「どんな症状が多いのか」「どんな治療があるのか」などが説明されるビデオを鑑賞した。

その後、医師の部屋に通される。ここでもいかに男性起因の不妊が多いか、どうやって解消するか、について説明される。と言っても検査前で自分に問題があるかどうかわからない状態なので、あまりピンとこない。ひと通り聞いて終了である。

また、医師からは勃起不全についても説明があった。この病院ではED薬やEDの解消グッズなども販売しているようだ。このグッズの説明に結構な時間が割かれていたので、コンプレックスを刺激してグッズの購入を勧められるのではないかと警戒した。

医師の説明を聞き終えると、いよいよ具体的な検査に入る。まずは血液検査だ。血液検査により、血液に含まれる成分の量や、男性ホルモン(テストストロン)をはじめとしたホルモンの値などを調べる。一般的な採血と同様、腕から血液を採取する。この血液検査の結果のみ、一週間後にしかわからないとのこと。

続いて、精液検査だ。その場で実際に精液を出さなければならない。私の病院では、大型モニターとソファーがある薄暗い個室に通された。モニターにはPCが接続されており、アダルト動画サイトのトップページが表示されている。これを見ながら精液を出してね、ということだ。ラインナップは少し古いが、好みのものを厳選している暇もなく、トップページに表示されている動画の中から適当なものを選んで視聴した。
精液は透明のボトルに出し、ふたをして小窓に置いておく。15分くらいで終了した。

最後にエコー検査だ。下半身のみ裸になり、椅子に座った状態でまずは医師により触診される。ここで「左の精巣(いわゆるキンタマ)が右より小さくなっている」と言われてややショックを受ける。
その後、聴診器のようなものを当てられながら画面をみる。腹部に瞬間的に力を入れ、精巣部分に血液が流れるか確認する。本来血液は流れないようになっているのだが、血液が太くなったり逆止弁がゆるくなると精巣に血液が流れてしまうようになる。温かい血液が精巣に流れることで精巣の温度が上がり、精子の量や質が落ちてしまうそうだ。これが「精索静脈瘤」という症状で、男性不妊の症状の中では最もポピュラーなものとのこと。
血管は左右にあり、私の場合は左右両方に精索静脈瘤がみられた。右は軽症だが左はやや症状が進行しており、精液検査の結果次第では早急に手術を検討した方が良いとのこと。精索静脈瘤は症状が良くなることはなく、精巣に少しずつダメージを与えていくので、右もいずれは手術したほうがよい、とのことだった。

以上で検査は終了した。本来は精液検査の結果も当日中に出るのだが、精液検査をしたのが夕方だったため、翌日メールで送られてくることになった。ちなみにブライダルチェックの費用は合計で19,000円ほど。うち8,500円が保険適用、残り10,500円が自費診療だった。

検査結果

翌日、メールで精液検査の結果が来た。精子の量や運動に関しては全く問題ないとのこと。同年代の平均値より高く、精子の状態は良い。精索静脈瘤ができて日が浅いのか、まだダメージは受けていないようだ。
ただし、精索静脈瘤は少しずつダメージを与えていくので、やはり手術は早い方が良いとのこと。これから妊活をするなら、第1子妊娠中に手術して第2子以降に備えるのがよいのでは、とことだった。

その1週間後、血液検査の結果が来た。なんと、テストステロンの値がかなり低かった。精子の状態は良好なので現在は問題ないが、手術は早めの方が良い、とのことだった。
ネットで調べると、テストステロンの値が低いと、

  1. 性欲が減退する

  2. 筋力が衰える

  3. 腹部に脂肪がたまる

  4. やる気や集中力が低下する

などのデメリットがあるようだ。特に2と3にはおおいに心当たりがある。ここ数年はジムに通い、パーソナルトレーニングも積んでいたが、どれだけやっても筋肉量がまったく増えなかった。
また、食生活にはかなり気を使っており、有酸素運動も平均よりは多いはずだが、体脂肪率は22%以上あり、特におなか周りの脂肪が多いと感じていた。
これらはもしかしたらテストステロンが低いことに起因しているのかもしれない。妊活という点ではそれほど急ぐ必要はないものの、他を考慮すると手術を早めにしたいなと思うようになった。

精索静脈瘤の手術を決意

数日ほどどうしようか悩んでいたが、精索静脈瘤のことが毎日気になってしょうがない。仕事中もふと思いだし、ネットで精索静脈瘤について検索を始めたりと、もやもやした日が続いた。そこで、思い切ってすぐに手術することにした。

ただし、ブライダルチェックを受けた病院は手術費用が高かった。高額な理由は手術時に全身麻酔をするからなのだが、部分麻酔に比べて4万円近く高いのはもったいない。そこで、部分麻酔で手術をしてくれる別の病院で手術をすることにした。
別の病院に電話したところ、(当たり前だが)手術前に再度ブライダルチェックが必要とのこと。あらためてブライダルチェックの予約を取った。

後日談

なんだかんだ、結局手術はしなかった。その理由については別記事でまとめる予定。



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