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北九州記念23メモ



コース形態について

小倉芝
R 136
その他特徴 
夏開催はかなり時計が出る超高速馬場になりやすい。逆に冬開催は芝の生育が遅く、馬場が荒れるためかなりタフになる。コーナー角はそこそこ急かつ少し下り坂なのでコーナリングは必要。
芝1200
下り坂スタートで直線平坦。3角まで479mで先行争いが大変激化しやすいがそれでも勢いのまま押し切るケースが多い。開催初期は特に絶対的なスピードとコーナリングが両方必要。

良馬場開催過去レース分析


2022(4回小倉4日)TB:フラット~内有利。Bコース替。
11.7-10.3-10.8-11.1-11.3-11.7 時計上がりかなり速い
内ラチ沿いをうまく立ち回ったボンボヤージ差し切り勝ち。中団内ラチ沿いから、3,4角で内ラチ沿いからジリジリ位置を上げ、直線内目から伸びTB有利。2着、4着もうまく内を立ち回った馬。軽い馬場だったが、逃げ馬が競り合ってかなり飛ばしたためついていった先行馬は総崩れ。

2019(2回小倉8日)TB:フラット。稍重から良になり雨がやや残る馬場?
11.5-10.1-11.1-11.7-11.7-12.1 時計上がりかかる
大外を回したダイメイプリンセスが差し切り勝ち。中団大外から、3,4角大外から中団まで位置を上げ、直線大外から仕掛けて伸びてきた。2着は中団内ラチ沿いからうまく馬群を捌いて伸びた。3着は外目を回したが前が詰まり、仕掛けが遅れて外から伸びてきた。ややタフな馬場で前が止まったか。

2018(2回小倉8日)TB:フラット
11.6-10.2-10.6-11.2-11.3-11.7 時計上がり速い
内ラチ沿いで立ち回ったアレスバローズが差し切り勝ち。中団内ラチ沿いから、3,4角内ラチ沿いでコーナーワークで位置を上げ、直線内ラチ沿いから伸びた。2,3着は外目を回した馬2頭、4着がアレスバローズの後ろで内ラチ沿いを立ち回った馬。時計が速いと内を回った馬の方がロスなく回せて時計勝負に有利。また、前もそれなりに脚が使えるため後方は不利で、時計勝負なら中団差しぐらいまでか。

2017(2回小倉8日)TB:フラット~やや外?
11.7-10.0-11.1-11.5-11.2-12.0 時計並、上がりかかり気味
2番手外目から軽斤量のダイアナヘイローが押し切り勝ち。3,4角で外から位置を上げたナリタスターワン、ラインスピリットが直線で粘り残っている。当日は内から来る馬もある程度来ていたが、外を回した馬の方が多く来ていた。前の馬も後ろの馬も脚色が同じになってしまったため前残り。

2016(2回小倉8日)TB:フラット
11.9-10.7-11.0-11.3-11.5-12.1 時計上がりかなりかかる
追い込んだ軽斤量のバクシンテイオーが差し切り。スタートは良かったが下げて離れた最後方外目3列目から、3角大外から押して位置を上げ、直線大外から仕掛けて一気に伸びた。他の年と比較して2F目が落ち着いているためかペースが落ち着いた、かつ馬群も詰まっていたことで前後似たような脚色で2~4着まで先行馬が残った。

総じて
開催が進んでもタフにならなければ前が止まりにくい。時計上がりともに速い馬場なら中団内目辺りまでが好位置。上がりがかかればタフな馬で前が止まる差し展開読み、速ければうまく立ち回れそうな馬で中団くらいまで読み。競り合いそうならより差しに。
短距離なのもあり追い込みは基本決まりにくい、追い込みが決まるのは能力差が大きい時くらいと決め打ちした方がいい。

能力比較番付


小結
 ーー
トゥラヴェスーラ
ママコチャ★
ーーー
前頭
ジャスパークローネ★
スマートリアン
 ーー
十両
サンキューユウガ★
シゲルピンクルビー
ストーンリッジ
デュガ
ボンボヤージ
モズメイメイ
 ーー
エナジーグラン
ロードベイリーフ
ーーー
幕下以下
クリノマジン
スティクス
テイエムスパーダ
リプレーザ
レジェーロ

☆ロンドンプラン

★:能力は高いがクラスが上がって、周りのメンバーが上がると勝ち切れるか怪しい馬
☆:未知数

各馬見解

エナジーグラン
TS:B?
Cr:△
加速力:△
持続力:△~×
最大出力は下関S(3勝クラス)。
下関S:フラット。中団外目3列目から、3,4角大外から馬なりでやや位置を上げ、直線押して一気に先頭に並びかけて、仕掛けて伸びた。
3勝クラスではややTSが抜けていたか。スピードタイプ?
福島TVOPでは周りに馬が居ないややマイペース気味な中団からで、3,4角外に出し直線も外目からで包まれず競馬ができたが、3,4角から直線にかけて差をつけられているためTSやや低めか持続力戦苦手?。もしくは福島のゴール前の坂で伸びを欠いた可能性あり。坂のない小倉替わりは良い。

クリノマジン
TS:B~C
Cr:△?
加速力:〇~△
持続力:△?
最大出力は淀屋橋Sか下関S。
淀屋橋S:フラット。中団内目2列目から、3,4角馬なりで中ほどからやや外目に出し、直線坂で前が垂れた所を一気に伸びてきた。
下関S:フラット。中団外目3列目から、3,4角やや外に膨れてから直線伸びながら一気に内に切り替え、内で粘るが外から交わされた。
インフィナイトとの比較からレースレベル的に下関S≧淀屋橋Sか。坂でしっかり伸びてくるためパワーはありそうだが、能力が足りてないことも合ってか近2走は伸びきれず。

サンキューユウガ
TS:B?
Cr:不明
加速力:△~×
持続力:△?
長期休養明けから脚元不安からかダートを3戦使用。
最大出力はCBC賞。
CBC賞:内有利TB。スタートを決め内ラチ沿い3番手から、4角内ラチ沿いから押していき、4角から直線コーナーワークで位置を上げ、直線仕掛けて坂上でジャスパージャックが垂れた所を迫るが差し切れず。
CBC賞はロスなく立ち回り、直線も内ラチ沿いから早めに抜け出して最大限恵まれた競馬。ジャスパークローネ(想定68)共々評価しづらい。前が詰まりながらも前が開いてからしっかり伸びたスマートクラージュ(想定66~67)が一番強い内容で、後方中ほど3列目からで直線も外を回したトゥラヴェスーラ(想定66)がそれに続く。
水無月Sは大外から内に入れ、直線再度外に出しロスの少ない競馬。3勝クラスの中ではTSはやや高め?

シゲルピンクルビー
TS:B
Cr:△
加速力:〇~△
持続力:△?
最大出力は22鞍馬Sか京都牝馬S。
京都牝馬S:フラット。促して2番手中ほど2列目から、3,4角内目2列目から抑えて直線内目で仕掛けるが内外から交わされた。
22鞍馬S:フラット~内有利。押して3番手中ほど2列目から、3,4角外目3列目から促し、直線外目から押して坂を上がりながら先頭まで上がり、坂上で仕掛けてあまり垂れず押し切りTB普通~有利?。
京都牝馬Sでは前目から粘る競馬をしたが瞬発力戦となったことで、TSの差で交わされてしまった、重賞では厳しい位。
鞍馬Sはやや流れたMペースのレースで、中盤やや落ち着いたためか直線でしっかり伸びた。
ペースが上がればいい持久力があるタイプではなく、かなり前が飛ばした22函館SSではゴール前で止まっている。函館は向こう正面上り坂のためテンが速いと上り坂で脚を使うため先行馬には厳しい展開となるので、このパターンだと思われる。
中京、阪神の1200や1400で掲示板に入ったりしていることから、下り坂で惰性で突っ込んでこれる競馬場向き?小倉は良さそうだが前が飛ばしすぎると惰性でもどうか、TSもOP、Lクラスのため重賞で通用するTSを持つ馬が居るとどうか。

ジャスパークローネ
最大出力はCBC賞。
CBC賞:内有利TB。スタートを決めてかなり押して内ラチ沿い先頭から、マイペースに逃げ4角から直線も内ラチ沿い、坂下から仕掛けて粘りTB有利。
軽めの斤量で逃げ切り。坂上で失速はしているが粘れている。元々タフな展開での粘りが強いタイプで、逃げが叶えば持続力はありそう。ただ何が何でも逃げないといけないタイプで、斤量57.0kgを背負い逃げられなかった函館SSは4角の時点で手ごたえが無くなっている。今後も軽めの斤量をもらって逃げられそうなら。

スティクス
持続力:×
最大出力は22アイビスSD。
22アイビスSD:開幕週のフラット。最内で前目2番手につけ実質逃げのマイペースで逃げ、内ラチ沿いで粘り5着。
23アイビスSDは開幕週のフラットな馬場で外ラチ沿い先頭へ、先行馬が多くペースが上がったためか残り200であっさり垂れた。
逃げても逃げられなくても垂れる。

ストーンリッジ
TS:B?
Cr:△
加速力:△~×?
持続力:△~×?
最大出力は福島TVOPか北九州短距離S。
福島TVOP:フラット。中団中ほどで周りに馬のいないややマイペースな競馬、3角で外に出し4角大外から押していき、直線ややふらつきながら仕掛けて追い込んだ。
北九州短距離S:フラット。スタートを決めるが控えて後方大外から、3,4角大外で控え、直線大外から仕掛けて遅れて伸びてきた。
内前馬場のモルガナイトSでは内目2列目の前目に位置取ったが、直線では粘れず。使える脚は短そう。加速も遅めで直線で前が垂れた辺りで突っ込んできがち。最大出力に近いカーバンクルSでは内をロスなく周りTB、展開も有利。それでもジュビリーヘッドを差せない辺りがこの馬の限界。
直線短めがいい。また揉まれ弱いタイプかは微妙だが、前が開いたり、大外に出したりした方がしっかり伸びてきていることが多い。

スマートリアン
TS:B
Cr:〇?
加速力:△
持続力:△~×?
最大出力はオパールSか福島TVOP。
福島TVOP:フラット。中団大外4列目から、3,4角大外から促して位置を上げ、直線大外から仕掛けてじりじり上がり差し切った。
オパールS:フラット。内ラチ沿い後方から、3角で内ラチ沿いから下げたのち4角で一気に大外に持ち出しながら位置を上げ、直線大外から仕掛けて伸びてきた。
馬群を捌いて伸びるような器用なタイプではなく、大外に出して大外一気ができるかどうか。コーナーで大外に出しながら位置を上げるのはできるためCr性能は高めか。下り坂で加速して行ける競馬場で大外から位置を上げ、直線伸びる形が合っていそう。

テイエムスパーダ
最大出力は22CBC賞か京阪杯。
22CBC賞は最軽斤量を活かして逃げ、そのまま押し切ったレース。
京阪杯も別定戦で軽い斤量をもらった。2番手外目から、直線中ほどで粘った。
軽い斤量で押し切ってきた馬で、斤量が増えてからは厳しくなっている。

デュガ
TS:B?
Cr:〇~△?
加速力:〇~△
持続力:△?
最大出力はバーデンバーデンC。
バーデンバーデンC:開幕週のフラット~内有利。出負けして離れた後方内ラチ沿いからで実質逃げ、4角で他馬が外を回す中内ラチ沿いからコーナーワークで一気に位置を上げ、直線内ラチ沿いから伸びてTB有利。
離れた後方で実質逃げ、かつ他馬が外を回しロスの大きい競馬をする中で、内ラチ沿いからロスなく競馬をして差をつけることができたため、かなり恵まれたものであった。相手が弱かったものの、タフな馬場で他馬より1秒近く速い上がりを使うことができていたのは評価できる。いい脚は使える為、差し展開ならいきなり通用する可能性も。

トゥラヴェスーラ
TS:A
Cr:〇?
加速力:〇
持続力:△~×
最大出力は阪神C。
阪神C:フラット~内有利。後方内目から、3,4角で外に出し、直線大外から仕掛けて追い込んでTB普通~有利。
最大出力に近いスワンS:フラット~内有利。スタートを決めるが抑えて後方内ラチ沿いから、3角内ラチ沿いで4角内ラチ沿いから仕掛けて、直線仕掛けてから一気に馬群を割って上がるが、坂で外から交わされTB有利。
CBC賞や京王杯SCでは直線坂で仕掛けるがあまり上がれず、CBC賞は坂上で伸びてきたが、京王杯SCでは坂上で馬群に詰まり伸びず。長く脚を使えるタイプではなさそう、かつスワンSで坂で差されているように、直線坂がない方が伸びる可能性あり。
勝ちきれないレースが続いているが、格上挑戦が多かった。能力は今回のメンバーでは最上位で、斤量を背負っても伸びることはできている。

ボンボヤージ
TS:B~C
Cr:△?
加速力:△
持続力:△~×
最大出力は22北九州記念。
22北九州記念:中団内ラチ沿いから、3,4角で内ラチ沿いからジリジリ位置を上げ、直線内目から伸びTB有利。
北九州記念は2着、4着もうまく内を立ち回った馬。軽い馬場だったが、逃げ馬が競り合ってかなり飛ばしたためついていった先行馬は総崩れ。
その後メンバーレベルが上がってからは大敗。メンバーレベルこそ大きく下がるが昨年より斤量3kg増加で、斤量が増えていいタイプではなさそう。軽斤量、直線坂のない小倉で内でロスなく回れば。

ママコチャ
TS:A~B
Cr:〇
加速力:〇
持続力:△
最大出力は安土城S。
安土城S:フラット。好スタートを決め前目4番手外目3列目から、4角から直線大外から馬なりで位置を上げ、仕掛けてから一気に伸びた。
安土城SのメンバーではTSの差で突き抜けた。だがマイル重賞クラスではTSがやや足りず。メンバーが揃った重賞になると厳しい印象。今回のメンバーではTSはかなり高い方で、機動力もあるため小回りも合いそう。懸念点は斤量をもらいすぎな点、牡馬換算57.5kgで最大斤量に近い。定量戦で斤量55.0kgを背負った阪神牝馬Sでは、外を回したことを含めても能力を発揮できていないので、それ以上の斤量を背負う今回はどうか。

モズメイメイ
最大出力はチューリップ賞と葵S。
葵S:フラット~内有利。大変いいスタートを決め内ラチ沿い先頭へ、マイペースにSペースで逃げ、直線も内ラチ沿いから粘りTB有利。
チューリップ賞:フラット~内有利。スタートを決め馬なりで先頭内ラチ沿いへ、やや離れた逃げでマイペースのSペースで逃げ、直線も内ラチ沿いから押し切りTB有利。
葵Sだけでなく、チューリップ賞でもスタートがかなりいい。スタート、2完歩ともに速いので先頭は取りやすいタイプ。重賞2勝ともマイペース逃げでTB有利と大変恵まれたもの、ただ逃げを打ちやすいので自分のペースに持ち込みやすく恵まれやすい。

リプレーザ
TS:B~C
Cr:△~×
加速力:△~×
持続力:△~×?
最大出力は米子S。
米子S:フラット~やや内有利。離れた後方内ラチ沿いからで実質逃げに近い形、3,4角内ラチ沿いから、直線内ラチ沿いで仕掛けてから大外にふらつきながら出して、大外から伸びてきた。

レジェーロ
最大出力はアイビスSDか韋駄天S。
アイビスSD:開幕週のフラット。中団外ラチ沿いから、外から伸びるが仕掛けたトキメキにあっさり交わされた。
韋駄天S:フラット。中団馬場の中ほどからじりじりと伸びた。
千直までレベルを下げて掲示板内位。レベルは低いが、相手今やや強化。

ロンドンプラン
キャリアが2歳戦のみのため、ステータス参照不能。
最大出力は小倉2歳S。出遅れて最後方内ラチ沿いから、3,4角で大外に出し、直線馬群を割りながら伸びてきた。

ロードベイリーフ
TS:B~C
Cr:〇?
加速力:〇~△
持続力:△
最大出力はアイビスSDか福島TVOP。
アイビスSD:開幕週のフラット。後方で内から一気に大外へ出し後方大外から、馬場の中ほどへ切り込みながら伸びてきた。
福島TVOP:フラット。押して中団内ラチ沿いから、3,4角内目で仕掛けて押していき、直線中ほどから伸びてきた。
福島TVOPでは内でスムーズに立ち回ったが、スマートリアンやストーンリッジに差をつけられた。

総じて
トゥラヴェスーラとママコチャが能力的に他の馬より抜けた形。
二頭ともハンデは大きくもらっているが、能力差が大きいためハンデ補正込みでもまだ抜けている。
スタートが大変いいモズメイメイが外から被せるか、スティクス、ジャスパークローネが無理矢理主張するかでペースは大きく変わる。モズメイメイならSからの瞬発力戦でTS勝負。他二頭が競り合えば一気にペースアップして前が崩れやすい展開。どちらの展開でも能力的に抜けたママコチャとトゥラヴェスーラは対応できそう。しいて言うならSになったときのトゥラヴェスーラの差し損ねはありそう。
今回は前頭二頭ともハンデをそれなりにもらうのもあり、前頭と十両に優位な差は無い。上位二頭以外は混戦模様。

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