タイ滞在記 〇日目

初めて東南アジアへ足を踏み入れる。20人の団体の世話役も任せられているので、まずは彼らの安全な旅をサポートすることを優先しつつ、自分自身の知見を広げられる旅にしたい。

ところで、滞在先のタイ王国は、2014年に軍事クーデタの末、軍事独裁政権が敷かれている。戒厳令により、国王軍を否定する報道は一切禁止されることとなった。また、昨年にはプミポン国王が死去し、ワチラロンコンがラーマ10世として即位した。タイでは以下のように、刑法において不敬罪が定められている。

国王、王妃、王位継承者あるいは摂政に対して中傷する、侮辱するあるいは敵意をあらわにする者は、何人も三年から十五年の禁固刑に処するものとする。(刑法112条)

軍事政権というものをなまじ体験したことがないので、一体どのような暮らしが営まれているのか見当がつかない。独裁という仰々しい言葉をよそに日本とあまり変わらぬ生活が送られているのかもしれない。
インターネットが発達している現代において、インターネットを通じて団結した民衆によって自由な運動が起こされることも考えられる。一方で、タイで急速に広まるSNSは検閲にさらされているという報道もある。

私は大学4年時にGHQ占領下における検閲を学んだこともあり、このような言論・表現の自由に関する話にはつい敏感になってしまう。自由度の低い国では、どのような人がどのような暮らしをしているのか、非常に興味がある。

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