【中央競馬】セントライト記念全頭診断+現時点での馬券考察【2024年版】

エコロレイズ 横山和生騎手 C+

前走白百合Sでは上がり最速4着のアメリカンペイトリオット産駒。
弥生賞では殆どの馬が荒れた内を避けて走る中、一頭ひたすらインにこだわっての4着。個人的には2023年札幌記念2着のトップナイフのように、他馬が苦にする荒れた内の馬場を走れるタイプなのかな?と思っています。2着のシンエンペラーが序盤で外に出したがっていたのを見ても内の立ち回りは本来不利だったはず。

他のアメリカンペイトリオット産駒(ビーアストニッシド等)の性質考えると距離が延びるのは少し良くなさそう。一発狙うなら弥生賞のようにロスのない競馬をしたいところです。

強いメンバーが揃った今年の弥生賞での4着というのは、人気薄ながら中山実績としてとても優秀。良馬場での真っ向勝負は厳しくても、月曜日は朝方に雨が降る予報。もし弥生賞のように他馬が内を避けて走る馬場になったとしたら、そんな状態でも内を走れるというのは大きな強みになるはず。内枠を引けたのは大きいです。

コスモキュランダ M・デムーロ騎手 S

ダービー6着から臨む弥生賞馬。皐月賞2着で今回のメンバーでは実績最上位のアルアイン産駒。

ダービーでは立ち上がるようなスタート。しかし捲っていって6着と健闘。地力を見せました。今回の不安もやはりスタートでしょうか。

春に戦ってきた相手も強烈。G1である皐月賞とダービーにメンバーが揃うのは当然ですが、当馬が勝った弥生賞も今見ると強い馬が並んでいます。
馬券的には大荒れのレースでしたが、出走馬の後の実績を考えると純粋に強い馬が上位に来ていただけにも見えます。

弥生賞上位馬のその後
1着 コスモキュランダ(皐月賞2着)
2着 シンエンペラー(ダービー3着、愛チャンピオンS 3着)
3着 シリウスコルト(ラジニケ2着)
4着 エコロレイズ(白百合S 4着)
5着 シュバルツクーゲル(3勝クラス1着)
6着 トロヴァトーレ(3勝クラス クビ差2着)
7着 ダノンエアズロック(プリンシパルS 1着)

3歳夏に3勝クラスを勝ち切れる馬は相当強いのですが、それを勝った馬とクビ差2着の馬が5~6着というのは非常にハイレベルなはず。
相手関係が楽になり、得意の中山に戻る今回、派手に出遅れさえしなければさすがに抜けていると思っています。ゲートはどうしても良くないので、綺麗に先行する、というのは難しそうですが。

賞金も足りていますし、全力仕上げではなさそうですが、今回のメンバーでは基本的に飛ばない馬かなと思います。
ダービーまではかなりの使い詰めでもあったので一休みできた今回は本来の実力を発揮してほしいところです。極端な枠を引かなかったので自分の競馬ができるはず。

アーバンシック C・ルメール騎手 B+

スタートが安定しないものの、強烈な末脚を持っているスワーヴリチャード産駒。重賞では京成杯2着、皐月賞4着の実績があります。

ダービーでは内前有利スローの展開の中、終始後方の外につけての追い込みで展開が向かず11着。
同じく後ろから追い込んだレガレイラ(5着)とは離されましたが、道中通っていた場所が全然違うので悲観するほどでもないかなと思っています。

今まで手綱をとってきた横山武史騎手によると、「後ろ脚の筋肉が付き切れていなくて、ポジションが取れない。結果的に終いが伸びてるだけ。」とのお話でした。(皐月賞時)

なので、夏を越しての成長があれば、いつものように派手に出遅れると思いきや、いきなりそれなりの位置を取ってお行儀よく競馬をしてくる可能性というのも一応、ありえなくもないのかな?と思っています。ルメール騎手ですし。

決め手を持っていて、この中ではやはり能力上位だと思いますが、いつものような外を回す大味な競馬になってしまうと、2度先着されているコスモキュランダ相手に中山で勝ち切るというのは少し厳しいかなと思っています。
最内枠を引いてしまったのもプラスではないはず。地力でどこまで来れるかでしょうか。

2:10から末脚とポジションのお話


エコロヴァルツ 岩田康誠騎手 B

去年の朝日杯2着馬。G1での馬券内経験があるのはこの馬とコスモキュランダのみ。ブラックタイドの産駒。

折り合いが難しく、朝日杯~皐月賞までは武豊騎手が控える競馬を教えていたものの、前走のダービーでは他の馬が誰も行かずに逃げる形になってしまった、というのは2200mを走る今回は不安なところ。

朝日杯2着、皐月賞7着、ダービーは8着、G1でもそれなりに安定しているように見えますが、思い切って最後方のインに構えてハマったり、大外からスローで逃げてみたりと、どれもベテラン騎手が大胆な戦法をとった上での好走だったということは頭に入れておきたいなと思います

能力が高く、強い馬だとは思いますが、個人的には3番人気なら少し嫌ってもいいかなと思っています。状態自体は良さそうなのでB評価。

スティンガーグラス 武豊騎手 C

前走1勝クラスを5馬身差で快勝したキズナ産駒。今回はルメール騎手から武豊騎手に乗り替わり。木村先生×武豊騎手のコンビというのはとても珍しく、コンビを組んだのは木村厩舎が2011年に開業してからたったの14回。木村厩舎は今までに2781回出走していて、武豊騎手が乗ったのはその内の14回、というのは極めて少ないと言えます。成績は0-1-1-12と勝ち切れていません。

このルメール騎手→武豊騎手の乗り替わりをどう見るかですが、ルメール騎手が元々のお手馬であるスティンガーグラスではなく、今までに騎乗経験のないアーバンシックを選んでいる、という点が能力面でやはり気になります。
ルメール騎手はスプリングSでもスティンガーグラスではなく、シックスペンスに乗っていて、スティンガーグラスの優先度というのは正直それほど高くなさそうに見えます。

前走の1勝クラスは5馬身差の圧勝だったものの、単勝1.4倍の1番人気でもあり、相手関係はかなり楽だったはず。その前の1勝クラスのレースでは同世代のプリンシパルS4着馬、ヴィレムに負けていて、スムーズに連勝して行ったというわけでもないのは少し気がかり。
人気サイドになりそうなので思い切って嫌ってもいいかなと思っています。

ヤマニンアドホック 津村明秀騎手 A

ラジニケ3着から臨む、ノヴェリストの産駒。デビューしてからの複勝率は今のところ100%。

上位人気にスタートが怪しい馬が並ぶ中、安定した先行力を持っているというのは魅力的です。前走もペースが流れる中、前でよく粘れていたと思います。

中山2000mで行われた山藤賞では、ラジニケ5着ショーマンフリート、弥生賞4着エコロレイズに完勝。長めの距離の中山への適正も高いと言えます。

ノヴェリスト産駒はブレークアップやラストドラフトに代表されるように長めの距離で活躍する印象もあり、当馬も2200mの距離をこなせるように思えます。(母父ダイワメジャーというのは気になりますが)
先行力を活かしてインでの競馬をしたいところでしょうか。

アスクカムオンモア 戸崎圭太騎手 C+

前走1勝クラスを2馬身半差で快勝したブリックスアンドモルタル産駒。
前走の勝ちっぷりはとてもよかったですが、あのレースはこの馬だけ斤量がとても軽かったというのは忘れてはいけないと思っています。(同世代の牝馬と同じだった)
関西馬ながら東京や中京での出走が多く、右回りを避けて使っているようにも見える点も気になります。

ルカランフィースト 横山武史騎手 B

スプリングS3着の重賞実績を持つ、イスラボニータ産駒。皐月賞ではペースが流れる中、インで足を溜める綺麗な競馬をしたものの、似たような位置にいたコスモキュランダとアーバンシックには完敗。この力関係をひっくり返すにはかなりの成長がないと厳しいかなと思っています。

スプリングSでもインで脚を溜める競馬をしたものの、勝ち馬のシックスペンスには完敗。今回のメンバー相手に勝ち切るというのは厳しいかもしれませんが、インにこだわった丁寧な競馬を続けて、重賞でも好走できているというのは評価できるポイント。今回もインに張り付く自分の競馬ができれば馬券内は狙える馬だと思っています。

内枠を引いたのでインでの競馬ができそう。皐月賞以来のレースで、調整過程にやや不安はあるものの、やりたい競馬はできそうに思えます。

タンゴバイラリン 菅原明良騎手 C

前走2勝クラスで0.1秒差の3着と力を見せたイスラボニータ産駒。キレる脚がなくじわじわと伸びるタイプなので、今回も外から早めに押し上げていく競馬になりそう。
能力は高そうですが、メンバーレベルが上がる今回、それをやるとさすがに勝ち切るのはしんどいかなと思っています。
大外枠を引いてしまったのも厳しいでしょうか。

ログラール 北村友一騎手 C

ラジニケ6着のモーリス産駒。
前走は後方待機。ペースが流れ、勝ち馬とも近い位置で展開が向いたものの6着。
モーリス産駒は全体的に晩成の傾向があり、もう少し成長が見えてから狙いたい馬です。同じモーリス産駒で後に重賞を勝った、ノースブリッジやマテンロウスカイもセントライト記念では二桁着順でした。やはりまだ早いかなという印象です。

アスクハッピーモア 田辺裕信騎手 C

デビューからずっとダートを走ってきて、芝は今回が初挑戦のエピファネイア産駒。鞍上は不気味ですが未勝利を上がったばかりでもあり、さすがにこれは買えない。

タガノデュード 丹内祐次騎手 C

朝日杯5着のG1実績を持つ、ヤマカツエース産駒。
朝日杯5着後は1勝クラスで勝ち上がれないレースが続いている現状。
2200mも長そうで、ここでの一変は難しそうに思えます。

パンジャ 小林勝太騎手 C

1勝クラス4着から臨むゴールドシップ産駒。前走は札幌の洋芝の重。これは馬場が特殊だった、ということで目をつぶっても、2走前は同世代のゴージョニーゴー相手に斤量差が3kgありながら2馬身半離されての敗戦。さすがにここでは厳しいかなと思います。

サルヴェージワーク 佐々木大輔騎手 C

前走未勝利戦を勝ったLe Harveの産駒。
前走はゆったり逃げられたのがハマった感。今回は相手が強いと思います。



まとめ

S:コスモキュランダ
A:ヤマニンアドホック
B+:アーバンシック
B:エコロヴァルツ、ルカランフィースト
C+:エコロレイズ、アスクカムオンモア
C:スティンガーグラス、タンゴバイラリン、ログラール、アスクハッピーモア、タガノデュード、パンジャ、サルヴェージワーク


現時点での馬券

今のところにはなりますが、
単勝 8 コスモキュランダ 200円
3連単 8→10→1  100円

を買おうと思っています。
アーバンシックが最内でなければ、データ的に堅い1-8ワイドでお茶を濁す選択肢もあったのですが、出遅れるタイプで最内はやはり危険と判断…
それよりはおそらく最大のライバルになるであろう存在が苦しい枠を引いてくれた、コスモキュランダの単勝を買う方が丸いかなと考えています。
せっかくアーバンシックが捌きにくい最内を引いてくれたので、皐月賞未出走でまだ格付けが終わっていないラジニケ組のヤマニンアドホックを2着にして妙味を狙う形に。
当日の天候・馬場・騎手の立ち回り次第ではエコロレイズも狙ってみたいところです。

最終的な予想は直前にこちらのTwiiterでつぶやくと思います。
@silkcream_sndrm

もしなにかの参考になったら何よりです。
ありがとうございました。

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