【競馬過去データ】紫苑S データ集【2024年版】

中山競馬場芝2000mで行われる、秋華賞を目指す3歳牝馬のトライアルレース。
ここでは重賞に格上げされた2016~2023年までの8年間のデータを取り扱います。
2023年にG3からG2に昇格しましたが、出走馬に大きな変化が起きているようには見られないのでそれまでと同様に考えます。


1~3着馬(2016~2023)

枠順について

頭数が揃う年もあるものの、意外と外枠からでも馬券になっている印象。
G1や古馬重賞でも戦える馬と条件戦を走る馬がぶつかるレースでもあり、枠順以上に能力の差が大きいというイメージ。実際に人気薄は内目の枠から来ている傾向があり、馬が強ければ外からでもという感じでしょうか。
個人的には能力の差があまり見えないようなら内目の方がいいような気もします。

コーナー通過順(脚質)について

基本的に先団~中団前目くらいが有利な傾向が出ています。
しかし、2023年のようにペースが流れた場合は追い込みも通用する。という印象です。
紫苑Sでは1000m通過がざっくり60秒を切ると後方からでも馬券になる傾向があります。(良馬場の場合)
1000m通過が60秒を切ったのは2016、2021、2023の3回。何れも4角10番手以下の馬が馬券になっています。
基本的に緩いペースでは前が残るレースで、そのようなペースを大外ぶん回しで勝ち切るような馬が現れた場合、相当な強さを持っていると言えます。(例:2017年ディアドラ 秋華賞を含むG1を2勝)

人気について

2016年以降の勝ち馬はすべて1~5人気以内で、2~3着は荒れることがあるものの、頭は堅い決着となっています。
これはやはり先述したように馬同士の能力の差が大きいレースという面があるのかなと思います。基本的にG1や古馬重賞でも戦える馬が1頭は出ているはず。

1~3着馬の馬主と生産(2016~2023)

馬主と生産について

2016年以降、ノーザンファーム生産馬が過去8年で7勝と圧倒的な勝ち星を挙げています。
いつものサンデー、シルク、キャロットのようなクラブ馬だらけではなく、個人オーナー所有のNF生産馬も多く勝っているというのがやや珍しい傾向だなと感じます。

ノーザンファーム生産馬
ボンドガール、エラトー、クリスマスパレード、カンティアーモ、ミアネーロ、イゾラフェリーチェ、サロニコス、フォーザボーイズ


1~3着馬の前走(2016~2023)

前走について

前走オークス組が2017年を除いた7年で連対。
2017年の勝ち馬ディアドラも前々走がオークス4着なのでオークス出走馬の連対率は過去8年では100%となっています。今のところですが。

勝ち馬の前走は今のところ
・G1(着順不問)
・重賞(3着以内)
・1勝クラス以上の条件戦(1着+過去に重賞で1~5着の経験あり)
の3パターンのうちのどれかとなっています。

前走オークス
ミアネーロ、ホーエリート

前走重賞で3着以内
ボンドガール

前走1勝クラス以上の条件戦で1着+過去に重賞で5着以内あり
カンティアーモ


1~3着馬の重賞実績(2016~2023)

重賞実績について

画像が見づらくて申し訳ないのですが、過去8年の勝ち馬8頭は既になんらかの重賞で1~5着の経験がある馬でした。夏の上がり馬がいきなりの重賞挑戦で勝ち切るというのはデータ的には難しいと言えます。
2着まで範囲を広げてみても、オークス組と2016年ヴィブロス(2着)以外は重賞で掲示板に載ったことのある馬で占められていて、まだ春の実績馬との力関係をひっくり返すのは難しい時期なのかなと思います。
今年はあまり関係がありませんが、好走の多いオークス組だとしても重賞で掲示板に載ったことがない馬は勝ち切れていないというのは面白い傾向だと思いました。

既に重賞で掲示板内あり
ボンドガール、ミアネーロ、ホーエリート、カンティアーモ、クリスマスパレード

1~3着馬の馬体重(2016~2023)

馬体重について

過去8年で馬券になった24頭のうち19頭が当日プラス体重でした。
勝ち馬としても8頭中7頭がプラス体重でした。
マイナス体重で馬券になったのは2017年のポールヴァンドル(3着)1頭だけでデータ的にはプラス体重か増減なしでの出走が好ましいです。ポールヴァンドルは前走時点で534kgと3歳牝馬としてはかなり規格外の馬体をしていました。
夏の間に一気に成長する3歳牝馬は多く、馬体重が二桁増えていてもそれほど神経質になる必要はないかなという印象です。


まとめ データからの推奨馬

①勝ち馬は1~5人気から
②ノーザンファーム生産馬が8年で7勝
③オークス出走馬の連対率は2023年現在100%
④既に重賞で1~5着の経験がある馬が8連勝中
⑤当日プラス体重or増減なしの馬が8連勝中

推奨馬:ミアネーロ

次点:クリスマスパレード

今年のオークス出走馬はミアネーロとホーエリートの2頭。
体重は当日になってみないとわかりませんが、①~④の要件をすべて満たすのはNF生産馬のミアネーロのみとなり、データ的にはこの馬が推奨馬となります。

オークス出走馬以外で上位人気になりそうなNF生産馬のうち、ボンドガールはダイワメジャー産駒に2000mの悪データがある点、カンティアーモは右回りでの勝利経験がなく、フラワーカップで先着された2頭が今回参戦している点、エラトーはチューリップ賞に出て大敗していて、データの勝ち馬からは外れる点が引っかかります。
クリスマスパレードの関東オークス→紫苑Sというローテは2016年以降で1例しかない極めて稀なもの。その1例も浦和のトーセンガーネットという馬が関東オークスで3着を取った後、中央に移籍しての挑戦というものでした。
中央馬がダート重賞に挑戦してそのまま紫苑Sというパターンはなく、データからは否定も肯定もできないというところです。
NF生産馬で重賞実績もフローラSの4着があり中山も2戦2勝。前例のない前走以外は意外とデータ的に引っかかるものがない馬。人気の盲点になるなら面白い1頭かもしれません。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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