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良き準備の時

街を歩くと、クリスマスの飾りつけやイルミネーションがとても華やかです。

店先ではアドヴェント・カレンダーや、最近ではアドヴェント・リースもよく見かけるようになりました。

アドヴェント=待降節が、今年は11月30日から始まっています。

街なかは華やかで高揚感のあるこの季節ですが、カトリック教会の典礼はむしろ抑制された、内省的なものとなっています。
ふだんのミサで必ず歌われる「栄光の賛歌(グローリア)」は、待降節中は歌われません。
また祭壇の前に飾る花も、いつもよりは色合いがシンプルになり、教会によってはアドヴェント・クランツのみというところもあります。

華美なものを制限することで、意識を自分の内面に集中させる。そのようにして、クリスマスに向けて心を整える期間とされているようです。

「この待降節が、クリスマスのための良き準備の時となりますように」

アドヴェントの始まる最初の日曜日、司祭が説教を締めくくる時にしばしば耳にしてきた言葉です。。

一方、日本の古い慣習でも12月8日は「事始め」。お正月を迎える、すなわち年神さまを迎える準備を始める日だそうですね。
およそ3週間をかけて、神様を迎えるための準備をする。

相応の時間と手間ひまをかけて、ひとつひとつ準備を進めていく。そうすることで、心もふさわしく整えられていくのでしょう。
洋の東西を問わず、共通する部分がありますね。

12月は「師走」とも呼ばれ、いかにも気忙しい月といったイメージがありますけれども、そこをあえて一つずつ丁寧に。
そう自分に言い聞かせてブレーキをかけながら、この季節を過ごしています。

#Xmas2014






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