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【インゼルTC】 2023年募集馬「ファムゲリエール(シタディリオの22)」について評価考察

はじめに

こんにちは。silencebitです。
2023年10月よりインゼルサラブレッドクラブ(以下、「インゼルTC」と表記)にて始まった2022年産駒のうち、11月23日時点で残口があり、一般募集されている21年産の1歳馬を、自分なりに解説に加え、多少の自己評価も交え、レビューとさせて頂きます。
※ただ、自分もこの業界のプロではなく素人ですので、その目線、独自視点での記述になります。この点なにとぞ御了承ください。

※本ブログは、自分が以前、ブログで書いたシタディリオの22についての内容の加筆、修正版です。基本的な内容はそちらに準じています。

今回はNo.11「ファムゲリエール(シタディリオの22)」です。
あまり専門的でもない内容かと思いますので恐縮ですが、出資を検討されている方には、よろしければ当ブログがこれから出資馬選定の一つの参考にでもなれば幸いです。

尚、掲載しているデータおよび写真に関しては、インゼルTC様より許可を得て掲載しております
(本ブログは有料配信とさせて頂いておりますが、当方はインゼルTC様とは利害関係は一切ありません。あらかじめ御承知ください。)

当ブログは、以下の構成とします。



【基本情報】

父 Saxon Warrior  母 シタディリオ(母父Equal Stripes) ノーザンファーム生産                      牝馬 黒鹿毛 @7.2万円(475口)藤原英昭厩舎(栗東) (予定) 

生月日 2/18 体重447kg 体高156.0cm 胸囲178.0cm 管囲19.3cm (9/12測定)

インゼル情報(2023年11月3日付、一部抜粋)
「ノーザンファーム空港在厩。10月25日(水)に育成牧場に移動しました。ノーザンファームイヤリングでは日中放牧と定期的にウォーキングマシン運動を行っており、常に安定しながら成長していたのでサイズ的にも申し分ありません。放牧地での動きは類い稀なスピード能力を感じました。現在は週1日は騎乗馴致を行っており、週2日はウォーキングマシン運動でしっかりと歩かせています。現在の馬体重458kgです。」

インゼルでのSaxon Warriorサクソンウォリアー産駒は、2020年産のオストファーレン、フォミルマジックのマル外外国産馬2頭が募集されましたが、ともに芳しい成績を出せず未勝利で終わったため、心証は正直よろしくありません。
Saxon Warrior産駒は2020年産が初年度産駒ですが、日本で出走した他の馬主様の競走馬をみても、最高で未勝利勝ちのダズリングブレイヴといった状況。頭数が少ないとはいえ惨憺たる成績で、非常に残念です。
しかし海外では、米GⅠBCジュヴェナイルターフを勝利したVictoria Road、今年の米GⅠデルマーオークス3着のImpact Warrior、豪GⅠのVRCオークス2着のAethelflaed、仏GⅠマルセルブサック賞2着のGan Teorainnなど、世界中でGⅠ勝利、もしくは上位入着する活躍を果たしています。
まだ2年目産駒がデビューしたばかり。産駒はこれまでのディープインパクト産にある素軽い印象とは異なる感覚の馬ではないので、種牡馬としての評価を論じるには早い気がします。モーリスのように配合に必勝パターンがあるタイプなのでしょう。

牝系は代々、北米の血を取り入れてきているアルゼンチン系。母はアルゼンチンGⅠ勝ちもある名牝。そして母父のEqual Stripesは、アルゼンチン競馬史上最高の内国産種牡馬ともいわれる、現地でいま一番人気の種牡馬です。

本馬はいわゆる「持込馬」。持込馬は母馬が海外で種付けした後、胎児のあいだに母が日本に輸入され、日本到着後に出産された馬です。ですから外国産馬ではなく内国産馬として扱われるので、出走の制約はなく、付加賞金がきっちりもらえるのはいいですね。それでいて父が外国種牡馬、希少性も高いのも魅力の一つです。
初仔であり、馬体は発育的にはまだ幼さが残るものの、好印象をもつ身体付きですし、カタログでの評価コメントも上々です。

本馬を評価するにあたっては、血統面を少し自論を交えて掘り下げて推察してみたいと思います。

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