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【インゼルTC】 2023年募集馬「クロユキ(チカリータの22)」について評価考察

はじめに

こんにちは。silencebitです。
2023年10月よりインゼルサラブレッドクラブ(以下、「インゼルTC」と表記)にて始まった2022年産駒のうち、2024年1月末時点で残口があり、一般募集されている21年産の2歳馬を、自分なりに解説に加え、多少の自己評価も交え、レビューとさせて頂きます。
※ただ、自分もこの業界のプロではなく素人ですので、その目線、独自視点での記述になります。この点なにとぞ御了承ください。

今回はNo.5「クロユキ(チカリータの22)」です。
あまり専門的でもない内容かと思いますので恐縮ですが、出資を検討されている方には、よろしければ当ブログがこれから出資馬選定の一つの参考にでもなれば幸いです。

尚、掲載しているデータおよび写真に関しては、インゼルTC様より許可を得て掲載しております
(本ブログは有料配信とさせて頂いておりますが、当方はインゼルTC様とは利害関係は一切ありません。あらかじめ御承知ください。)

当ブログは、以下の構成とします。



【基本情報】

父 モーリス  母 チカリータ(母父クロフネ) ノーザンファーム生産                      牝馬 青鹿毛 @6.2万円(475口)松永幹夫厩舎(栗東) (予定)

生月日 3/24 体重419kg 体高150.0cm 胸囲178.0cm 管囲19.1cm (9/12測定)

インゼル最新情報(2024年1月5日付、一部抜粋)
「ノーザンファーム空港在厩。現在は週2日は屋内坂路コース(900m)を2本、ハロン16~17秒のキャンターでペースを上げつつ、併せ馬では意識的に前を走らせることを心掛けています。残りの週3日は周回コースでハッキングキャンター2500mを継続しています。気持ちが入りすぎないよう注意し、リラックスさせながら進めることで体力的にもうまく対応できています。成長曲線はゆっくりなので焦らず調整し、今後馬体面に関してもさらに幅と筋肉の張りが出てきて欲しいところです。現在の馬体重は430kgです。」

【注意!】手術歴等について
チカリータの22は、2023年7月21日に左飛節OCD手術を行っております 。
OCD:離断性骨軟骨症(Osteochondritis Dissecans)のことで、主に2歳以下の若駒に起こりやすく、関節(主に飛節、球節、後膝、肩)の軟骨から軟骨片が剥離し、炎症、関節液が増えることで関節の腫脹が起きる症状です。関節鏡手術による軟骨片摘出、増量した関節液を抜いた後にヒアルロン酸を注入するなどで予後は良好で、早い段階で処置すれば、術後も競走能力に影響を及ぼさないとされています。

出典 / インゼル2023年度募集カタログ P12


母チカリータは現役時代はオーナーがキーファーズだったため、縁故のような形で繁殖、産駒募集されたのでは、と思われていたらもったいないです。
今回、インゼルから2022年産馬が20頭募集されましたが、本馬はそのなかでも3本指に入るであろうトップクラスの超良血です。
元プロ野球選手で"大魔神"こと佐々木氏の持ち馬で有名な、ヴィルシーナ、シュヴァルグラン、ヴィブロスらブラックタイプのきょうだいが近親にいますし、昨年のチャンピオンズCに出走、5戦全勝から挑んだセラフィックコール(2番人気10着)もかなり近い近親です。

ただ、懸念する点としては、本馬にOCDの手術歴があることでしょうか。手術の影響は、現在は既にないそうですが、気にはなる点です。
また、母チカリータの産駒にはシュニー(父マインドユアビスケッツ)、ユキカゼ(父ロードカナロア)の半姉2頭がいますが、いずれも故障を発症した履歴があります。(シュニーは両前脚ソエ/鼻出血、ユキカゼは重度DDSP(軟口蓋背方変位)、右前脚の骨瘤。)
以上から血統面から健康面を懸念する点がありますが、こうした点も本編で考察したいと思います。

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