ライザのアトリエ3感想

どこかに放出しないと死んでしまうからという理由だけで放出するライザ3クリア直後、エクストラキャストコメントを聞きながら記述するアトリエおじさんの暴走特急感想文です。

※注意、ネタバレを含むことになるかと思います。未クリアの方はブラウザバックをおすすめします。(まじでストーリー最高だから余計な情報入れずに楽しんでください本当に)

ライザのアトリエ、アトリエシリーズ初の三部作構成。アーランド、黄昏、不思議と三部作形式ではありましたが「特定の主人公の物語を描き続ける」というのは歴代初でした。
とはいえ不思議シリーズも「ソフィー・ノイエンミュラー」という一人の錬金術師の物語ベースであったといえばそうだったので、そういった感じになるのかな、と思っていたのが正直なところではありました。

いや、まじでなめててすいませんでした。

ライザ1のシナリオライターである高橋弥七郎が帰ってきた、という事前情報の期待値はありましたが期待値なんて大幅に超えてくるクオリティ、とんでもない。
そして何がすごいってライザ2のエピソードがきちんと踏襲されて描きつくされているというところ。

あの、私パティ好きなんです。
タオという人間にとってパティという女の子はいなければいけない存在だしタオを大きくしたのはパティ自身です。そのパティという女の子を理解して、昇華してあんな描き方したの、本当に天才だと思う。
パティのタオに対する想いに「それが心の話でも」と説くのがクラウディアだっていうところ。
そういったキャラクターの歴史や人生観を踏まえたうえでの対比や関係性っていうのが本当に上手で、すべてのキャラクターに感情移入させられてしまったというのが最高でした。ボオスとキロ、アンペルとリラの終着点までちゃんと描き切ってくれたのも本当にうれしい。描き切ったという点ではボオスの物語に終止符、未来も打ってくれましたね。これはライザ3作追ってる人には言わずもがなでしょう。
3から参加のディアンやフェデリーカも薄いだけのキャラクターにならず「あの頃のライザたち」を彷彿とさせる描き方、そんな「あの頃の自分たち」に向けてライザ達はなんて言葉をかけるのか。ライザの成長を描くうえでももちろんですし「もしあの頃のライザたちに今のライザのような存在がいたら」という一つのifを見せてくれた点として素晴らしいなと思います。

あとアトリエシリーズにおいて一つ共通している点なんですけど「特定の悪人が存在しない」という点が今回踏襲されているのがすごく感動させられた点。優しい世界、なんて称されることも多いですが本当にキャラクターの描き方がうまいんですよね。生まれながらの悪人はいない、っていう感じ。

ライザって今までのターン性がなくなったり規模間だったりというところで「アトリエっぽくない」というのは少し言われていた点だったんですよね。
1も2もアトリエファンからしたらアトリエっぽいなと思わされる点はありましたがどこか「ライザ」という新作だな、というところが見えました。しかし今作は本当に「アトリエシリーズ」として三部作の完結を成したなと思わされました。
先に述べたラスボスが「ただの悪人」ではない、というところ。「師匠と弟子」という関係性、「力の使い方」の描き方。
そういう教材みたいな、常に『こうありたいよね』っていうガストが描く優しいアトリエ王道の物語なんです。

そんなアトリエ王道の描きたいものを描いたうえでファイナルファンタジークラスの作りこみをするんじゃないよ弥七郎。あほか(誉め言葉)
クリアした人ならわかると思うんですけど今回ストーリーえぐくないですか???ゲームボリュームがシンプルにでかい。
アトリエってどこかキャラクターに頼るというか、キャラクターに寄せることでストーリーがいい意味で軽いというか、ライトなゲーム性だったのはあるとおもうんです。だけど今回はまじでゲームとして面白かった。
万象の大典たどり着いたあとはもうずっと「うわーーー」って騒いでました。めっちゃ楽しかったですありがとう弥七郎。

ゲームシステムに関しても三作継続のシステムっておかげで改善されつくしてましたね!ジェム回収の億劫さ、素材の精錬、それを生かした戦闘性。それもアトリエ歴戦の猛者じゃないとなかなかたどり着けないようなシステムになってていやーーーーバランス調整うめ~~~~!!!って関心させられました。今回キーになりますよって言われ続けた「鍵」っていうものをちゃんと活かさないと楽しめないし、活かすとちゃんと楽しいっていうのがお上手すぎる。鍵でレシピ出てくるの気づいたときは感動しました。

アトリエシリーズ、もう25周年も続いているんですよね。そんなシリーズでこんなに新しいものを、でもアトリエだなって思わされるの本当にガストスタッフには感謝しかありません。
こんな散文がガストスタッフに届くことはないと思いますが本当にありがとうございます。アトリエの世界に生きるキャラクターに元気や生き方を教えてもらってここまで生きてるアトリエおじさんもいるんだよ、ってことをどこかで吐き出したいなって常に思っているのでひとまずここにゲロっておきます。

もし「どうせやる予定ないし読むか」で読まれた方いましたら是非お時間ある際にライザ1から進めてみてもらえればと思います。定期的にセールもやってますんで。小説を読む感覚でも楽しめる、それが令和アトリエの楽しみ方かなとも思うので。

思いついたことや思い出したことがあればこれに追記してゲロっていきたいとおもいます。今から私はベリハで2週目行ってまいります。

改めて、ライザのアトリエ3、発売おめでとうございました。
そして、ガストスタッフの皆さん、ライザの「最後のひと夏」を描いてくれたこと、本当にありがとうございました。

これからも応援しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?