見出し画像

0.1%上乗せってなに?令和3年度 歯科の居宅療養管理指導の新単位数について


皆さん、こんにちは
歯科の居宅療養管理指導研究会のDHサコです。


令和3年度の介護報酬の改定で新単位数になり、1ヶ月経ちましたね。
1月の社会保障審議会の介護報酬分科会の答申では、0.7%上がる話が出ていました。


なので、「今年度の改定では単位数が上がるのね~」くらいに思っていたのですが・・・


いざ蓋を開けてみると単一建物居住者1人の単位数は上がり⤴

「複数人数の居宅療養管理指導は移動する手間がなく、利用者に対応することができる」

という理由で、単一建物居住者10人以上の居宅療養管理指導費の単位数は下がり⤵ました。


そんな訳で、本日は歯科の居宅療養管理指導新単位数のお話です。


そして・・・4月~9月まではコロナウィルス対策支援として、0.1%上乗せになることが決定しましたが・・・


この0.1%上乗せっていうのが、実は単純な計算ではないのですよ!!


・・・なんでこんな風に複雑にしちゃうんですかねえ💦💦
もう、介護保険に翻弄されっぱなしです💦

(ホントは4月中にアップしたかったのですが、不明な点を調べているうちに5月になってしまいました💦)


さてさて、今回も途中から有料記事です📰


前回の有料記事はこちらでしたが↓

この記事の有料部分にはプレゼントをつけています。


・・・そして、勘のいい貴方は、もうわかったはず😊


そうです!今回も有料部分はプレゼント🎁つきです✨

5月いっぱいは200円で販売しますが、6月からは300円になります。


この記事は全体で約5700文字あり、読むメリットは👇


①令和3年度の歯科の居宅療養管理指導の新単位数が分かる
②0.1%の上乗せの計算方法が分かる
③0.1%の上乗せのサービスコードが分かる
④介護報酬の請求時の記載例を見ることができる
⑤有料記事のダウンロードできるPDFは、2つ
★①~④までをPDFにしたもの
★単位数が変更になった場合、既存の歯科の居宅療養管理指導の利用者に必ず配布しなければならない〇〇
(※パソコンからダウンロードすることをお勧めします。ダウンロードしたら、そのまま使用できるようにしてあります)


①~④までは無料で読めるようにしてあります。

「無料部分しか興味ないよ!」という方もいらっしゃると思いますが、
どうぞ、途中まででもお付き合いくださいね😊




4月からの居宅療養管理指導の新単位数


画像1

👆 4月からの居宅療養管理指導の新単位数はこちらになります。

・・・ちょっと字が小さくて見にくいですよね💦


それで、拡大図を自作しました(笑)

歯科医師、歯科衛生士の単位数を拡大したものはこちらです 👇

画像2

どうでしょうか?
ちょっとは見やすくなりましたかね?


そもそも「単一建物居住者」が分からない貴方へ

画像3

単一建物居住者、というのは
その建物に住んでいる人(要介護者)をその月に何人(居宅療養管理指導で)ケアしたか」で考えます。


例えば有料老人ホームで歯科衛生士が4月に

1人を居宅療養管理指導で口腔ケアをしたら、
361単位、
2人~9人を口腔ケアしたら325単位、
10人以上を口腔ケアしたら294単位、
をそれぞれ算定します。

その有料老人ホームで
4月5日と19日に
Aさん、Bさん、Cさんの口腔ケアをおこない

4月7日と21日に
Dさん、Eさん、Fさんの口腔ケアをおこなったとします。

同じ建物1ヶ月間6人口腔ケアすると、
単一建物居住者6人の口腔ケアをしたことになるので325単位ずつ、それぞれに算定します。

6人全員が1ヶ月に2回口腔ケアをしているので
325単位×2回=650単位
負担割合が1割の方だと650円になります。

(グループホームは1ユニットごとに計算したり、
マンションなどの集合住宅は、また違う計算方法になりますが、その話をすると複雑になるので💦今回は割愛します。)


単一建物居住者の計算方法について、詳しく知りたい方は、こちらの自費出版のマニュアルに載せてますので、よろしければどうぞ!



昨年出版したので、単位数は令和3年3月迄のものになります。

単一建物居住者の計算方法は今年度も同じなので、この記事と合わせて読んでいただけると分かりやすいと思います。

本の最終ページに、読んで分からないところを質問できる特典をつけています。

第2弾の執筆をするつもりですが、厚労省の疑義解釈を全部確認し、追加情報がもう出ないことを確認してから出版予定なので、早くても秋以降になります。

歯科の居宅療養管理指導の基本的なところは、この本に執筆していますので1人目から始めたい場合はお役に立てると思います。

(令和3年度の変更点は、noteやブログにこれから書いていく予定です。)

実際、購入していただいた方から質問があって回答したり、
「この本を読んで凄く参考になりました!ありがとうございました」と感謝のメールをいただいたりして、私としても嬉しい限りです☺




4月から9月までは0.1%上乗せして計算!

画像4

令和3年4月1日から9月30日まで0.1%上乗せすることが決定しました。

で、よく見てほしいのですが「基本報酬に0.1%上乗せする」と書いてますよね?

「単位数に0.1%上乗せする」とは書いていません💦


色々ホームページを検索していたところ、WAM NETに計算方法が書いてありました。


ワムネット 介護保険事務処理システム変更に係る参考資料(確定版)の一部訂正(令和3年4月27日事務連絡)

画像5


👆このホームページの資料10のところに
「令和3年9月30日までの上乗せ分の算定対象となる報酬について」
があります。

そのPDFでは下記のように説明しています。👇

画像6

ちょっと画像が見にくいので文章を抜粋すると
令和3年9月30日までの上乗せ分の計算方法について

具体的には、1月当たりの基本報酬に0.1%乗じた額(四捨五入。ただし1単位未満となる場合は切り上げ。)が「令和3年9月30日までの上乗せ分」の額となる。

やはり、1ヶ月の基本報酬に0.1%かけて計算する、と記載されていました。


単純計算で361単位+1単位=362単位、という訳じゃないのですよ💦


これを読むまでは、気が付きませんでした💦💦

念の為に、自治体の介護保険課の介護給付に確認しましたが、同じ返答でした。


実際には何単位上乗せになるのか

画像7


実際に、何単位上乗せになるか、計算してみましょう!


4月在宅の患者さん(Aさん)に居宅療養管理指導した場合

4月2日
歯科医師の居宅療養管理指導・・・516単位

4月5日、12日、19日、26日
歯科衛生士の居宅療養管理指導・・・
361単位×4回=1444単位

516単位+1444単位=1960単位×0.001=1.96

👆小数点以下四捨五入のため、上乗せは2単位になります。

4月の請求単位は合計1962単位になります。
介護負担割合が1割だとしたら、Aさんへの請求1962円になります。


5月にAさんに歯科衛生士の居宅療養管理指導を1回だけ実施した場合

5月11日(歯科衛生士の単独訪問)
歯科衛生士の居宅療養管理指導・・・361単位

361単位×0.001=0.361
👆基本、小数点以下四捨五入ですが、

1単位に満たない場合は、小数点以下を切り上げて「1単位」とする

という決まりの為、この場合は1単位が上乗せになります。

5月の請求単位361単位+1単位=362単位

負担割合が1割の場合は、362円の請求になります。


こんな風に計算すると、上乗せ分は1単位~2単位になります。


カルテに手書きの場合は、月末に上乗せ分を書いた方がよいでしょう。


レセコンが入っている歯科医院は、アップデートで対応済みになっていると思いますが、
国保連の介護電子媒体化ソフトを使用している場合は、1ヶ月の単位数を合算し、0.1%かけて計算しなければならないので、ちょっと面倒ですね💦



なんと!レセコンのアップデートが間違っているのを発見!!

画像8


0.1%上乗せの計算方法がわかって、ホッとしていたところ・・・・


なんと!レセコンのアップデートが間違っていたのを4月末に発見しました!

これはレセコン会社によると思うので、正しいアップデートをしたレセコン会社もあると思いますが・・・。


ことの発端は、契約している歯科医院で4月末を締めて請求書を打ち出し、自分の担当の患者さんの請求書をチェックしていた時に発覚しました!

請求単位数が651単位となるところを652単位で出てきたのです!

介護報酬の請求単位は正しい単位数が出てくるのに、請求書は間違った単位数で出てくるという・・・・

これは、間違いなくレセコン会社のアップデートの不具合なので、受付の職員さんからレセコン会社に連絡をしてもらい、正しいアップデートをしてもらって事なきを得ました。


いや~・・・レセコン会社も間違うこと、あるんですね💦
ホント、焦りました💦

まあ、人間がしていることですからね・・・

4月中に解決して良かったし、気づいて良かったです💦


知ってましたか?上乗せ分には別途にサービスコードが割り当てられています。


画像9


0.1%の上乗せ分には別途にサービスコードが割り当てられています。

居宅療養管理指導の0.1%上乗せのサービスコードは 318300
介護予防居宅療養管理指導の0.1%上乗せのサービスコードは348300


このサービスコードで介護報酬を請求します。

例えば、上記の4月のAさんの介護報酬の請求は下記のようになります。


画像10


何となくイメージつくでしょうかね?



そこの貴方、こんなに手間がかかるなら、別に0.1%の上乗せしなくてもいいや、って今、思いましたか?


そうですよね。
そう思いますよね。


実は、私も調べていて「こんなに面倒なら別に算定しなくてよいのでは…」と思ったのですが…



何と「上乗せしなければ、返戻します」という通知を発見 😲!

WAMNET 「介護給付費算定の届出等に係る留意事項について」

👆 3ページにそのことが載っています。

画像はこちら👇

画像11



上乗せをしない、という選択肢はないようです💦



知っている歯科医療従事者は少ない!介護報酬改定に伴い〇〇が必要!!

画像12


これは、介護サービス事業所の方は当たり前のことなので、分かっている方が多いですが、

介護保険の単位数は、利用者に知らせる義務があります。

もちろん、「居宅療養管理指導」を実施する「歯科医院」も介護保険の事業所としてみなされるので、利用者(患者)に単位数を知らせる義務があります。

介護報酬の改定があった時には
利用者(患者)と取り交わす「重要事項説明書」の単位数を変更しなければならないですし、

すでに「居宅療養管理指導」をおこなっている利用者(患者)には最低限「単位数変更のお知らせ」配布して説明しなければなりません。


さて、今回のプレゼント🎁の〇〇とは「単位数変更のお知らせ」です。

(「単位数の変更のお知らせ」と「新単位数の表、計算方法の例、請求方法の例」のPDFを文末からダウンロード出来ます。)

ここから先は

1,375字 / 1画像 / 2ファイル

¥ 300

よろしければサポートお願い致します。いただいたサポートはクリエイターとしての活動に使わせていただきます!