ロボット支援手術

・ロボット手術の概要
近年の外科手術において発展を遂げている低侵襲外科手術と言うのがある。その代表例は腹腔鏡下手術である。ロボット支援手術とは腹腔鏡手術によって開かれた低侵襲外科手術の発展とも言えるものである。

日本国内では、東京医科大学病院で前立腺がんに対してロボット支援手術が行われたことを皮切りにロボット支援手術は広がっていった。

ロボット支援手術というと基本的にはダビンチを利用する手術を言う。これはダヴィンチを開発したインテュイティブサージカル社が基本特許を抱えていたためであるが、特許の満了が迎えるため新たな手術支援ロボットが開発されている。日本国内では川崎重工とシスメックが出資するメディカロイドによって「hinotori サージカルロボットシステム」が開発されている。

・ロボット手術の優位性
腹腔鏡は体の内部へ深く進んでいけばいくほど手の動きに対して先端部の動きが大きくなるなど、構造的な難易度が存在する。その点、ロボット支援手術は、術者の手の動きに対して動く量が常に減らされており操作性が高い。

ロボット支援手術は技術の習得の速さと言う利点を持つ。腹腔鏡手術では術者3人が息を合わせて行うなど総合的な技術の向上が求められるが、ロボット支援手術においては個人の技術向上が手術の習熟に直結する。また、前述した構造的な扱いやすさも個人の技術習得に大いに寄与する。

設備等にかかるコストを鑑みると、腹腔鏡内手術で行えるものは腹腔鏡で行うべきだという批判もある。

・保険適用となる疾患
前立腺がん
腎臓がん
胃がん
食道がん
直腸がん
膀胱がん
肺がん
子宮体がん
縦隔悪性腫瘍
膵臓がん
結腸がん
子宮筋膜
心臓弁膜症
縦隔良性腫瘍

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