見た映画を小学生並みの感想で記録する20/氷菓について

この記事は2019/11/20にAmebaブログに投稿したブログ内容を転記して作成しています。

ΣISAKAです。最近酒で潰れてないの本当に偉いと思うんだ。
最近全くと言っていいほど映画を見ることが出来ていない。とても悲しい。故に感想文を書くストックがほとんど無くなってきてます。具体的には氷菓含めてあと3本。うん、まずい。でも感想書かないのもまずいと思ったのでとりあえず書きます。

まずこの映画の原作である「古典部シリーズ」について。2001年から米澤穂信氏によって刊行されている学園ミステリーシリーズの総称で、「氷菓」を筆頭に現在6巻発行されている。2012年には「氷菓」のタイトルでアニメ化もされ、「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」「遠回りする雛」の4巻が映像化された。

僕は2012年のアニメでこの作品を知りました。この作品はミステリーとして完成度の高い内容と、それに追随する美麗なアニメーションの融和によって非常に完成度の高い作品でした。ドラマCDを追いかけるくらいにはハマっていました。(まだ聞いたことのない方は非常に面白いので是非触れてみてください)
そんな作品の実写映画化であるこの作品は原作小説でいうところの「氷菓」の物語の実写化作品として2017年に制作されています。前置きも長くなりましたが、そろそろ本題に・・・

以下アマゾンのページから引用したあらすじ

「わたし、気になります!」奉太郎の安穏な高校生活が彼女の一言で一変した…。“省エネ主義”の高校一年生、折木奉太郎のモットーは「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」。神山高校でも安穏とした灰色の高校生活を送るつもりだったが、姉の命で廃部寸前の古典部に入部することに。そこに“一身上の都合”で入部してきたお嬢さま・千反田える。「わたし、気になります!」となると誰にもとめられない、好奇心のかたまりのような少女だった。えるに巻き込まれ、奉太郎は眠っていた推理力で学園に潜む謎を次々と解き明かしていく。そんなある日、奉太郎はえるから、33年前に起きたある事件の謎を解き明かしてほしいと依頼される…。旧友、福部里志、伊原摩耶花も加わり、神山高校新生古典部として活動を開始した彼らは、事件の真相へと迫ってゆく―。(C)2017「氷菓」製作委員会

ということでこの作品の感想を書いていくよ

まずはこの作品の良かったところについて

・小説一冊を綺麗にシナリオに落とし込めている
→この作品で最も良かったところはここではないでしょうか。アニメーションの方では5話に渡って描かれたシナリオを約120分に落とし込み、尚且つ作品として完結させているのは流石といったところでしょうか。余計なカットを大量に盛り込むでもなく、古典部の部誌のアーカイブの行方とヒロイン千反田えるの叔父の過去を照らし合わせた展開づくりはとても綺麗に感じました。

・トリック解説における映像の工夫
→これは冒頭にある『密室の中に千反田が閉じ込められた謎』と『毎週巨大な本が借りられては当日に返却される謎』の2つの小さな謎のトリック解説における話なのですが、映像における工夫が凝らされてて面白かったです。例えば前者の謎の解説ではカメラを定位置に据え、時系列順に発生した出来事を主人公折木がその場にいるようにして解説するという演出がされています。アニメ作品でも同様の演出がされていたように記憶していますが、実写映画ではまた違ったアプローチをしていて面白かったです。

次にこの作品に対する批判的な意見について

・キャスティングの圧倒的違和感
→これはアニメを見たから感じたものかもしれませんが、全体的にキャスティングの違和感が目立ちました。アニメーションもとい二次元作品というのは完成された美術なので、それに三次元である実写映画が肉薄することは非常に難しいのは当然ではあります。しかしそれでももう少しどうにかなったのではないかという気持ちもどこかにあります。この作品は恐らくキャスト前提の作品なので、どうしてもこうなってしまうのは宿命だったのかもしれません。商業としては止むを得ないことですが、一本の作品としてもう少し工夫出来たようにも感じます。関谷純に本郷奏多氏をおいたのは個人的に好きです。

・演出があまりにも冗長
→学園を舞台に氷菓(古典部部誌)のアーカイブを追うというストーリーの構成上映像が単調になることが予測されるものの、後半の映像の寂しさは言及せざるを得ないかなと。折木達が動いている現代と関谷純の動きを描く過去の2つのストーリーを並行して描いているものの、その2つの物語は同じ神山高校を舞台としているため映像として類似した場所でのストーリー展開に少し飽きを感じました。元々学校を舞台にしているからそうなるのはやむないとはいえど・・・・・・何かしら工夫できたのではないかと。

以上が僕なりの「氷菓」への感想です。アニメーション作品があまりに綺麗に物語を先に描いているせいか実写作品が霞んで見えてしまいました。作品としてそこまで悪いわけでもないのにどうしてもアニメ版の描写がちらついてどうしても比較してしまう。アニメ化と実写映画化が両方された作品の宿命ですね。(orangeはマンガが1番良かったけど)

余談ですが遅ればせながら秋アニメの履修を始めました。星合の空と放課後サイコロ倶楽部とPSYCHO-PASS3にめっちゃ期待を寄せてます(まだほとんど見られてないけど)。炎炎ノ消防隊も引き続き楽しみ。

おわるのだー?

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