見た映画を小学生並みの感想で記録する19/2001年宇宙の旅について

この記事は2019/11/7にAmebaブログに投稿したブログ内容を転記して作成しています。

僕が中学生の時に発売されたゲームソフト「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」。この作品は映画好きの小島秀夫監督の遊び心がふんだんに盛り込まれた作品となっております。その中で登場する作品「2001年宇宙の旅」は「AI」というものについて作中で考えさせるテーマとして取り上げられています。最近Vtuberのベルモンド・バンデラス氏がメタルギアソリッドシリーズの実況配信を見て、数年ぶりにメタルギアシリーズに触れたことでこの作品を思い出し、視聴を決めました。(今更ですが中学生の時に触れた作品のことってよく覚えているものですね。不思議。)

以下アマゾンのページから引用したあらすじ

人類がまだ見ぬ宇宙の領域に足を踏み入れた宇宙飛行士ボーマンは、不滅の存在へと昇華していくのだろうか。「HAL、進入口を開けろ!」という悲痛な願いと共に、無限の可能性に満ちた未知への旅を始めよう。 Rating PG-12 (C) 1968 Turner Entertainment Co. (C) 2001 Turner Entertainment Co. and Warner Entertainment Inc. All rights reserved.

おそらくは英語で記されたあらすじを直訳しただろうというこの内容。よく分からない。あらすじを見るより本編を見た方が早そう。

今回は先に批判的な意見から

・とにかく間がなーーーーーーーーーーーーがい
→この作品を批評するにあたってこのことについて言及せざるを得ないと思います。最初のシーンからとにかく間が長いこと長いこと。最初のカットが数分間暗転状態でクラシック音楽が流れ続けるというところから何もない(画角的に情報の変化がほとんどない)状態が何度もあります。しかも超長い。自分は今まで映画を見て寝ることって無かったんですけど、初めて寝てしまいました。寝たのは映画の中盤くらいでした・・・
この作品を苦手だっていう意見の原因のほとんどがこの部分だと思います。実際僕もこの部分については辛いところがありました。きっと演出の一部だとは思いますがしんどい。

・海外映画特有の伝えない演出
→様々な作品で良くあるという話ですが、作中で敢えて伝えない(考察して)という伝え方があります。僕は考察が得意ではないのでこれが苦手です。特に2001年宇宙の旅では与えられる情報があまりにも少なく、最後なんて特に訳分からないまま終わってしまった。その中から作品について考察するのは難易度が高い・・・

次にこの作品の良かったところ、面白かったところ

・純粋に映像技術としての水準が高い
→ストーリーやメッセージ性云々の前に映像技術が純粋に凄い。この作品は1968年の公開ということを考えるとめちゃくちゃに映像表現の技術が高いです。無重力下でのアクションやAIの描写、宇宙との通信など当時考えられた「未来の技術」を小道具や大道具として具現化できているし、宇宙船外での作業のシーンも特撮のような撮影の仕方(?)で撮られていたり。CGという概念が無かった当時の「持てる技術で全てを表現する」という努力が見られます。これを想像する演出陣も凄い。

・人工知能に対する危惧をストレートに表現している
→今となっては我々の耳に馴染みつつある「AI(人工知能)」という言葉。人工知能の研究自体は1956年頃から研究として確立されているそうで(作品公開の10年前くらい)、2001年宇宙の旅では木星へ赴くための宇宙船に搭載された「HAL9000」として人工知能が取り扱われています。
作中でHAL9000は「目的遂行のために宇宙船に登場した乗組員を殺害する」という判断を下します。平たくいうと「機械が自らの判断で人間を殺す」という可能性を作中で明確に表しています。このように機械が人を殺す場面はSF作品においてよく見られる演出ではありますが、それらにはほとんど人間の意志が介在し、それに操られた機械が殺人を起こすという構図だと思います。
人工知能が人を殺すという事件は現在まだ発生していません(正確には誰も人を殺せるAIを作っていない)が、いつそれが現れるか分からない。人を殺すAIがいつか作られるという可能性も否定できない。こわい。

とまあこんな感じでしょうか。メタルギアソリッドからの予備知識があったからこそ前述のような感想が出てきたのかなとは思います(所々メタルギアの小ネタの元の描写があったりと)。難しい作品ではありましたが色々と考えさせられる作品でした。面白さを見いだすのは少し難易度が高いので間違いなく人を選ぶとは思いますが、僕は見て良かったなと感じてます。AIってすごいけどこわい。

おしまい。

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