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新・コイル巻き機の制作(3)

●ソフトウェアの制作
機械をコントロールするには当然ソフトウェアが必要である。特にArduinoやRaspberryPiなどを使う場合には、必ず何がしかのプログラミングをする必要がある。今回は、

  • 巻き取り軸を回す、所定の回数回す。

  • ガイドを所定の位置間で往復する。

というのが基本的な動きであるが、そのために所定の回数を決めたり、位置を設定したり、現在の巻き数の表示などをしなければならない。できるだけ使いやすく、キーボードを使用せずマウスだけで使える様にGUIを考えた。

RaspberryPiでGUIを作る=PythonでGUIを作るにはいくつか選択肢があるようだが、一番基本的なTkinterを使用することにした。CSSの設定とも異なる、少し変わった仕様だが、とりあえずボタンの表示と文字の表示くらいができれば良いので問題ないだろう。

プログラム上で問題点があるとすれば、ステッピングモーターは現在の角度を覚えていないことである。前回の制作ではサーボモーターを使っていたので、20度と指定すればどこからでも20度の角度まで回ってくれる。しかし、ステッピングモータの場合、何ステップ動かした結果、全体としてどの位置にあるのかを常にソフトウェア側が記憶していなければならない。そのような点を修正、加筆しながらできるだけシンプルに、また画面の大きさ(解像度)が5インチ、800pixel × 480pixelと小さいので視認性のことも考慮して作成した。

これは動作テスト用のもの
最終的に仕上がったもの

プログラムの確認も兼ねてテストしてみる。

コイルボビンのフリンジぎりぎりを攻めてみたが、失敗してボビンの外まではみ出てしまった。少しガイドとボビンの位置が離れすぎていてガイドの位置とラインの位置がずれてしまったようだ。やり直し。今度はギリギリまでガイドをボビンに近づけ、フリンジから少し余裕を持ってセットした。

巻き上がったコイル

今度は割ときれいに巻けた。少し俵形になっているが、実用的には問題ないと思われる。精度を上げるとすれば、ガイドに使っているサーボのアーム(熱で折り曲げている)の穴が少し大きいので、穴の小さなものに変えることか。また、元の銅線の押さえが甘く、巻いて引っ張られる度に揺れるのがテンションをぶれさせる原因かもしれないので、その辺りを改善する。

基本的なハードウェアとソフトウェアは完成したので、使いながら徐々に改善していく予定である。

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