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Divided Pickupの制作(13)

あれやこれや、やりたいことがいっぱいあって、悲しいことに体も頭も一つしかなく、気が付けば一年経っている。前回の記事から機材の環境がだいぶ変わり、シンセサイザを購入したり、パッチベイやらオーディオインターフェイスやらそんなに高価でないものを徐々に揃えている。

無線で接続する

最近導入したのは無線で音を飛ばすトランスミッター(とレシーバー)。Divided Pickupを使わない、単なる楽器の練習などではケーブルはちょっと邪魔。そこでエレキギターなどで使われる簡易なものを購入。普通はエレキギターの出力はモノラルなのでモノラルで送れれば問題ないのだが、Chapman Stickの場合はメロディ側とベース側で2系統(ステレオ)出力である。ミックスしてモノラルで送る手もあるが、せっかくなのでステレオで送れるものをチョイスした。

トランスミッターとレシーバー

秀逸なのは、プラグの先端を外すとステレオミニプラグになっていることで、接続機器に合わせて選択できること。ミニプラグ>標準プラグ>Y字ケーブルと繋ぐところ、標準プラグを外してミニジャックのY字ケーブルにすることによって、間を短くしてノイズの混入などを(気休めかもしれないが)防いでいる。

機器間の接続はシンプルにする

信号の遅延なども感じられないし、バッテリーの持ちがあまり良くないらしいが、少し身軽になった気がする。

入力の切り替えスイッチボックス

従来のケーブル(Divided pickup)からの出力と無線での接続をプラグの抜き差しなく切り替える方法を考える。楽器側はトランスミッターを装着しなければならないので、抜き差しが必要だが受け側は手間が発生する。そこで簡単に入力を切り替えられるスイッチボックスを作ることにした。入力のレベル差などは考えずに、物理的にスイッチで切り替える。前に分岐ボックスを作った時の箱のシリーズで幅と奥行きの異なるものを購入。アンプなどの電気を使わず、ジャックとスイッチだけのシンプルな配線だがこれで事足りる。

中身はスカスカ
スイッチで選んでるだけ
パネルの真ん中のスペースは空いている

パネルのパーツ配置はIllustratorで作成し、プリントしてパネルに貼り付ける。穴を開けて、リーマーで広げて…というのは前に作った時と同じ工程。パネルの中心付近はあえて開けてあるが、もしチャンネルを増やす必要があれば、3、4チャンネルまでは穴を開けて増やせる。スイッチはロータリー式にすれば良いだけだ。

シンセサイザとの接続

KORGのminilogue xdというシンセサイザを購入したのが2023年の9月。しばらくいじる時間がなくて放っておいたが、少しいじり始めた。もちろんキーボードがつながっているので音を出すことはできるし、Max/MSPなどでソフトウェア的に演奏させるのは簡単だが、RolandのギターシンセのようにStickから鳴らすことはできないかと試してみた。少し前にPC内蔵音源を鳴らすことはできたが、あまり結果が良くなく、場合によってはスタックオーバーフローを起こし、プログラム自体が止まってしまう。再度パッチを見直してシンプルにしたところ、出るようになった。これでRolandのギターシンセにも引けを取らないシステムができた。(自画自賛)

もう少し小さくまとめたいところ

システム全体としては、

  1. 自作Divided Pickup

  2. 自作分岐ボックス

  3. パッチベイ

  4. TASCAM US-16x08(多チャンネルオーディオインターフェイス)

  5. トランスミッター/レシーバーと自作分岐ボックス

  6. Max/MSPパッチ(プログラム)/Mac

なので決して手軽なシステムではないが、勝手知ったるなんちゃらで展開は無限である。あとは楽器の練習ですねぇ。弾けないことには話にならない。(つづく)


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