靴と紺ブレとスーツのボタン
先日、とあるイベントの物販に行ったのです
6年制大学卒の人たちが集まるヤツ
このイベント、忙しい時間帯と暇な時間がけっこうはっきりしてて、暇な時間は本を読むわけにも、スマホをいじるわけにもいかず、考現学的な人間観察になることが多いんです
で、最近『路地恋花』(麻生みこと:講談社)ってコミックを読んで、ちょっと靴職人に興味を持っていたんですね、あとカクヨムで『ブートレッグス~裏切りの魔女~』 https://kakuyomu.jp/works/1177354054884694931 ってのも面白かったし
見てるとですね、昔「靴とベルトの色は合わせるもの」とか「靴下の色はズボンに合わせるもの」とか聞いたものだけれど、靴とベルトの色違いはさておき、靴ともズボンとも違う色合いの靴下をお召しの先生方もちらほら――歩いている姿、その「絶対領域」の色のそぐわなさが嫌でも目に付きます
さすがに中学生みたいな白いソックスはお一人しか見かけませんでしたが……
運営事務局の人たちはさすがにパリッとスーツを着こなしていますが、先生方はけっこう個性的な服装だったり、高そうなスーツだったり、とりあえずスーツだったり、そもそもスーツじゃなかったり……様々でした
むしろ出展企業(先生方に高価な機械や新薬を買ってもらうのがお仕事)の人々の方がイキった感じの服装です、特に靴!
茶系統の色でつま先が尖った靴の人率多し
でも、さすがにお辞儀はキマってます!
『フラジャイル』に出てくるアミノ製薬の間瀬さんみたいにビシッとお辞儀を決めてます!
なんていうか、自分たち小売業のお辞儀と、彼ら営業職のお辞儀って全然別物って思いますね
ところで最近気になっているのが紺ブレ
自分が若い頃って、金ボタンの紺色のブレザーって普通に着られていたんですよね
アメリカントラッドって言うんですか、グレーのスラックスと合わせればそこそこフォーマルな席でもOKみたいな
逆にチノパンとかジーンズと合わせればオフのお出かけでもアリみたいな
それが最近気がついたのです、若い人って紺ブレ着ないじゃん? ということに
だいたい40代半ばが境目っぽいです、自分の観測範囲では
自分みたいに仕事中は上着は脱いでワイシャツとズボン、みたいな仕事でスーツだとズボンばっかり先に傷んで上着が余っちゃうんですよね
かといって、似た色合いのズボンを履いても、微妙に色とか布地の質感が違うからかえって違和感が強調されてしまってみっともない
そのへん、若い人とかはブランド物かユニクロかは判りませんが、スーツじゃないならカジュアルなジャケットとパンツを合わせてるみたい
むしろアラフォー以上というかアラフィフ以上な人に、スーツの上着とそれに合わないボトムスの組み合せをよく見かけます
それはさておき、カジュアルなジャケットとパンツの組み合せって、ノー残業デーの水曜日で一日中内勤、社外の人とも会う予定なくて、仕事帰りには学生時代の友人たちと飲みに行くっていうなら会社によってはギリギリアリかもしれないけれど、基本的に仕事で着る服じゃないと思うんですよね
そういう意味で、紺ブレが「年寄りが着る服」みたいな立ち位置になってしまったのは、愛用者からすると忸怩たるものがあるというか、あとこのデフレから脱却できてない現代、若い人にはツーパンツスーツ以外に選択肢がなくてお金的にキツいだろうな、とおせっかいな心配をしてみたり
ボトムスは作業着と割り切って、イトーヨーカドーあたりの2,980円のグレーのスラックスを履きつぶすつもりで何本も買って、そのかわり上着はブルックスブラザーズとまでは言わなくても、通勤時はそこそこ質のよい紺ブレっていう選択肢が潰されている昨今の空気
紺ブレの復権を望みたいところです
で、話は変わってここ数年の定点観測、スーツのボタン問題
スーツのボタンは下ひとつ開けるもの、と若い頃から聞いていたのですが、最近はボタン全部掛けの人を意外と多く見かけます
カッコ悪いと思わないのかな?
先般のイベントでもけっこう見かけました
さすがに運営事務局の人にはいませんが、参加者の先生方――特に若手の先生方には多く見受けられます
いわゆる「就活」をしないから、あらたまってスーツの着こなしとか覚える機会がないからかしらん?
合コンとか行っても肩書だけで勝ち組になりそうだし、職場にも女性は多そうな上に仕事中は白衣だろうし
でも、普段の職場(小売の店頭)でもちょくちょくボタン全部掛けのお客様はよく見かけるし、いったいどうしたことだろう? と考えた結果、ひとつの考察にたどり着きました
前にブログで同じことを書いた気がするけれど
それは、「高校の制服にブレザーが増えて、先生が『ボタン全部掛けろ』と指導するからじゃなかろうか」ということ
関係ないけど、学校の先生ってスーツに白いソックスって結構いますよね
そんなわけで、自分のファッションセンスはさておき、他人のスーツの着こなしにはいろいろ思うところがある今日この頃なのでした
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