手のひらを太陽に透かしてみれよ
一度、血液の濃さが足らず献血を断られたことがある。血液の濃さとは、要するに赤血球中のヘモグロビンの量であり、真っ赤に流れる僕の血潮の正体である。そのヘモグロビンには鉄分が必要であるということも、知識としては頭にあった。だいたい毎日赤兎馬(志賀家の鉄瓶のこと)で沸かした白湯を飲んで鉄分を摂取しているし、すでに献血を何十回と経験してきているのに、ヘモグロビン濃度が低いと言われるとは、なんと屈辱的なイベントだろう。顔で笑って心で泣いた。
「どうやったらヘモグロビンが増えますか