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あ・い・う・えっせい

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#読書

らくだ、かえる、くろねこ

 志賀十五の壺【10分言語学】というポッドキャストをやっている。「10分言語学」と自ら称しているくせになんだが、10分程度で言語学が学べるなら世話のない話である。10分で学べるのではなく、ただ10分喋っているだけなので、ジャンルとしてはエンタメ番組であると思っている。  持論であるが、もし知性や教養というものがあるとしたら、それは活字でないと身につかない。私は活字原理主義者なのだ。さらに言うと、書籍として出版されたものでないと信用ならない。こういう note みたいに誰でも

おかんわかるで岡山人

 県民性や国民性というものは本当にあるのだろうか。そんなこと言う時勢でもないかもわからないが、もしあるとしたら、それは気候に起因するものだと思う。  『銃・病原菌・鉄』というえらく売れた本がある。著者のジャレド・ダイアモンド博士によれば、旧世界、すなわちユーラシア大陸で、農耕が始まり文明が興ったのは、究極的には地理的要因のためだという。ユーラシア大陸は東西に横長だから、動植物や人や文化やその他諸々が伝播しやすい。もう少し詳しくいうと、南北に移動するためには気候や環境に適応す