主宰・演出 大橋一哉より③

 2020年のけつがはみ出してきた。2021年のあたまもみじが見えてきた。

*是非、最後までご覧ください*

 内部での卒業制作発表が11月下旬にあって、終わって、私はみるみるしぼんでしまった。8月も同じようなしぼみ期があったな。5~7月までWS、8月はしぼんで、9月に台本を執筆、10月~11月にかけて稽古を行い、11月下旬本番、12月またしぼんで。まるで肉塊。

ただ、この記事をぺたぺたとタイプしているということは、そろそろやるか、と肉塊がほぐれてきた、ということで、向こう3か月はひらきっぱなしで私は私画派に没頭していくんだろうな。気づけば春だ。

 この肉塊期間で、私は、ADHDの可能性が幾分高いことが分かった。実際にお医者さんに行ってはないので、是非は分からないけど。ネット診断の20問中19問が当てはまった。症状の中で気になったのは過集中という項目で、基本的にはものすごく自堕落なのだが、代わりに好きなことや興味のあることに対してのみ高い集中力を長時間持続させることが出来るそうだ。

私は、私画派を始めるまで物事に根っこから集中できたことがなかった。大体のことに対して自堕落で怠け者だった。私画派では演劇をやっているけど、私画派以前の演劇活動は楽しいどまりでイマイチ集中しきったことはなく注意散漫になることも多かった。

ただ、私画派をはじめてからというものの稽古や創作をしているときはもちろん、お風呂、ご飯、映画、遊んだり、ライブで踊ったりしてる時さえも常に私は私画派の人で頭の中は私画派で半分くらい侵されてる。侵入。でも、それが、その常に私画派に集中してる状態が快感でハッピーで、なんか今まで浮足だったのを頑張って地にかかとをつけようとしていたけど、逆に飛べたみたいな。

その集中していた感覚に12月に入って気付いた。12月に入って一旦やることが終わったタイミングで自堕落が襲う、スイッチが切り替わった瞬間があった。さっきまでのからだと違う。11月までのからだを懐かしく思いながら、仲間のあいかちゃんがADHDの話をしていたのを思い出し調べてみたという流れでした。

ADHDといっても私は全然軽度だと思うけど、こう、好きではなかった自分の部分をADHDを通して受け入れることができた。些細な事でも大事。私なりの速度で生きていけそうだ。肉塊がほぐれてきた。

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 さて、前置きはその辺で

 前回の記事で2タイプの作品を行うとお伝えしましたが、そのタイトルと写真が出来上がりました。

A作品『Play for me』(大橋一哉卒業制作作品)

作・演出:大橋一哉 出演:大橋一哉・川口海渡

*大橋一哉(22)と川口海渡(22)が、私自身のために想像・からだ・言葉と向き合うプレーをしてみるそうです*(上演時間1時間10分ほど)


B作品『私は何が言いたい』

作・演出:大橋一哉 出演:大橋一哉・田原愛華

*“私からもっとも離れて、私にもっとも近づく”ような身体表現に詩語りを重ね、展示作品の中に点在する私の〈想い〉を表現するそうです*(上演時間40分ほど)

公演日も決まりました。

2月22日・24日・25日・26日の4日間です。全日、A・Bどちらも上演致します。場所は、追手門学院大学安威キャンパス内にて。(予約必)

予約ページを現在制作中ですので、もうしばらくお待ちください。出来次第、公演情報のnote記事をアップ致します。

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卒業制作内部発表レポート(11月下旬)

 11月下旬、2日間にかけて内部にて『Play for me』の卒業制作発表を行った。計25人ほどの教授や学生に観劇して頂いた。展示環境での突発的な演劇的パフォーマンスに対して観客は終始困惑の様子を浮かべていた。同時に俳優自身も一挙手一投足が新鮮な感覚で、その一つ一つに観客が反応していること、反応に無意識に揺さぶられるからだが見て取れた。

私たちは貧しい演劇を高らかと行った。貧しさこそ演劇である。俳優を輝かせる照明もなければ観客の胸を打つ音楽もない、あるのは俳優の身体と肉声と観客のみ。私にとって演劇はいつだって現実で、非現実につれていってくれるものではない、そこに居合わせる人たちの現実と現実がせめぎ合うだけの時間。劇場は自分自身の中にある。

 2月に向けてバージョンアップを行います。11月観に来て頂いた方々ありがとうございました。是非、2月の本公演もお越しください。

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これからの活動

 12月の現在から1月頭にかけて、B作品『私は何が言いたい』の台本を完成させ1月より稽古を始めます。この作品は、私が通う「金満里身体表現研究所」で学んだ身体表現を活かしクリエーションに挑みます。2月になっても身体表現を学び始めて8か月とペーペーですが、私は創りたい。金さんと研究所に失礼のないようからだに聴いてキチンとやる。皆さま、楽しみにしていてください。

 12月よりサポートメンバーとして舞台表現プロジェクトSTEPより6人の仲間が加わった。半分が1年生で私はものすごくうれしい。私より礼儀がある子たちで、しっかりしてる。でも、もっと無礼でいいと思うよ。ということで、12人で2月まで駆け抜けます。どうぞよろしくお願いします!

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~おすすめの映画をおすそ分け~

KUICHISAN/遠藤麻衣子監督(2011)

米兵が行きかうとある沖縄の町。少年は、この世の終わりが来るのを、コーラフロートを飲みながら待っている。淡々と進む夏休み、ある出会いをきっかけに、少年は自分の中に渦巻くものを感じ始める。渦巻はやがてその島の持つ自然の力と一体となり、少年をいざなっていく。

https://www.youtube.com/watch?v=ho9g2IpNtDM

今年観た中でズバズバ抜けて私の中を巡った作品だ。込み上げてくる熱。はじめて射精した感覚を思い出す。余韻で席を暫く立てなかった、そういうことなんだね?

〇拙い文章でしたが、読んでいただきありがとうございます。もし、ご意見やご指摘ございましたら、コメントお寄せください・・・!




 










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