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主のたたり(実話)⑤使い
車のうしろを見ると真っ白なキツネが立って私を見ている!
そんなはずがない。
車はエンジンをかけたままマフラーから白い煙が出ている。
そのすぐうしろに。
10秒は経っただろうか。
白いキツネは私をずっと見ると、やがて隣りの雑木林にゆっくりと歩き始めた。
私は何故か怖くなく助手席にあった懐中電灯を持ち白いキツネの後ろをついて雑木林の中を30メートルほど歩いた。
やがてそのキツネを見失った。
車に戻っ
主のたたり(実話)④決意
次は私の番だ。必ず。
主を釣った場所にいて残るのは自分だけ。
しかも私は釣り上げた張本人。
いや、さらに家族に襲いかかるかもしれない。
考える。
そして決意した。
「釣った主を釣り上げた場所に返そう」
もう冷凍室で凍った魚体。
おかしな考えのようだが私にはそう感じた。
決意した私は準備する。
凍った主、清めるために日本酒と塩。
そして決意した私は予定を決めた。
仕事を終えた金曜日の夜に出発し
主のたたり(実話)③怪我
帰宅した私はすぐに地元の釣具店に電話した。
魚拓をお願いするためだ。
店主が岩魚を洗い魚拓を作りかけると人の輪ができた。
「デッカいニジマス!!」と誰かが言った。
が魚拓に魚の名前に「岩魚」と書かれると店内はどよめいた。
しばらく経ち魚拓が出来上がる最中に店主の奥さんの悲鳴が聞こえた。
すぐに救急車が到着する。
店内を走り回っていた息子さんが外に出た時に走ってきたパジェロに足をひかれた。
くるぶ