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タキザワ先生 前半(メンズエステRevolution)

牡蠣の殻が積み上げられた貝塚の前で待ち合わせている。コスモさんの夢の通りだった。
やはりコスモさんには予知能力がある。(彼女もRevolutionのセラピストだ)
今日会うタキザワさんも私もコスモさんの公式面白LINEをフォローしている。今週初、その投稿の中で、一見、面白くもエロくも無い夢ネタが書かれていた。
「夢の中で私は牡蠣の殻で貝塚を作った。」と。
僕はこれまで貝塚なんて見たことがなかった。でも、その投稿から三日後にまさに牡蠣の貝塚を見ることになった。驚きだ。

最初、タキザワさんからは食事は断られた。当然である。私はまだタキザワさんに会ったことが無いのだから。でもその後、色んな偶然が重なって、たまたまこの貝塚のあるオイスターバーで食事をご一緒するチャンスに恵まれた。
席に着くとタキザワさんは
「今日はありがとうございます。」
というと、頭を下げるのではなく、 両手を首のあたりで合わせた。 腕がすらりと長いのがわかる。その丁寧さと可愛らしさに、もう私はやられてしまった。
タキザワ先生からは本日、保健体育の授業を受けることになっている。先生は仕事中だ。お水を頼むとウェイトレスはコップになみなみと水を入れた。先生がコップに手をかざすと、先生の魅力により水も赤らいでいる様に見える。
僕は、オイスターバーなので白ワインかスパークリングワインかで迷っていると
「サイダーさん。牡蝶の亜鉛と一緒に赤ワインのホリフェノールを取ることをお勧めします。」
そうだった。今日は保健体育の授業なのだ。先生の指示に従って赤ワインを注文した。その後も生牡蠣、白子のフリットと、精力増強に欠かせないものを注文した。
生ガキと赤ワインはもちろん旨い。こんな肉欲的で卑猥にも見える食べ物を美人教師と食べれるのは格別だ。
先生からは今食ベている牡蠣や白子に加えて、
トマトやセロリ、ビール等の効能を講義していただいた。
その後、趣味の話になった。正直僕は苦手である。 私の趣味と言えるのはエステとゲーム、マンガくらい。 女性と会った時に盛り上がる話はできない。

間を持たせるため、僕は少しマンガの話をした。すると先生は食いついてきてくれた。お互いに
HUNTERXHUNTER のファンであった。
男子でHUNTER× HUNTERが好きでない人は少ないだろう。知名度、人気共に抜群だ。
1998年から20年以上続いている。 僕の青春そのものだ。
先生が話を合わせてくれているのではないのは分かった。グリードアイランド編やキメラアント編、前作のレベルEの話まで。私なんかより詳しい。
女の子と HUNTER×HUNTERの話で盛り上がれるのは、男の夢の一つではないだろうか。
もう私は大満足していた。
このまま料金を払って帰っても何にも惜しくない。

その時僕はこう言っていた。
「HUNTER× HUNTERに出ていたでしょう!」
○○に似ているとかではない。マンガに出ていたでしょうだ。言った僕が戸惑ってしまう。
先生は否定せず、
「そう言われると、本当にうれしいです。」
とほほ笑む。
大きな目や長い手足がマンガの美女を思わせるのもそうなのだが、雰囲気がHUNTER× HUNTER なのだ。

後半に続く。
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