ラシュマナイで深呼吸(3) 2022年1月4日作成 <2021年10月上旬の(中)> ジェンダー平等関連

a. 負の歴史克服へ一歩 カナダ「先住民支配記憶する初の記念日」 豪州 最古の熱帯雨林地域を返還(地元先住民へ)(10月2日付
カナダは9月30日、植民地主義の負の歴史である、先住民の子どもを寄宿学校に入れて文化を奪った事実を記憶する法定休日「真実と和解の日」を迎えた。トルドー政権が6月に決定したもので、今回が初めて。各地で「歴史の真実を認めよう」と集会やデモ行進が行われた。 オーストラリアの北東部クイーンズランド州政府は9月20日、世界最古の熱帯雨林として知られている、ツリー熱帯樹林の所有権を地元の先住民に変換すると明らかにしました。
 オーストラリアのメーガン・スカンロン州環境相は声明で、合意された協定は先住民の人々が「自らの国を所有し、管理し、文化を 保護し、観光産業のリーダーとなって訪問者と共有する権利を認めるものだ」と述べた。

JP:先住民の権利を認めるという行為がどの程度大変さを伴うものか、は日本ではなかなか想像できない。ただ北海道に住む者としては、アイヌの諸権利を、彼ら自身から言わせれば「日本政府はなかなか認めていない」と非難されている。今後
まだまだ、アイヌの権利の復権という点では、丁寧に日本政府がアイヌの声を聞き続けることが必要であることは明らかである。


b.  “私の体は私が選ぶ“ 中絶禁止に抗議 全米600カ所超 最高裁合憲性審理に注目 「女性の行進に数万人」(10 月4日付
米テキサス州で妊娠中絶を厳格に禁止する州法が施行されたことに反対する「女性の行進」が全米各地で数万人の参加で行なわれた。 「女性の行進」はテキサス州の州都オースティンなど50州すべての600カ所以上で開催された。 首都ワシントンでは約1万人が参加。「中絶を合法のままに」「女性の権利は人権」「女性の中絶の権利に敬意を払え」などのプラカードを掲げ最高裁判所前まで行進した。

JP:「私の体は私が選ぶ」という女性の声は、男性としては、なかなか実感を持って共感し難い。ただ、妊娠した時に夫(男性)の側が、自動的に養育の義務を果たすと確定しない限り、女性の生活の状態が、その後の子供と女性の運命を決定づけるということは明らかである。

c.  LGBT専用初病院 メキシコ市長、たたかいを称賛、最新医療機器・精神
科相談室も(10月4日付け)

メキシコ市は1日、LG BTの患者の受け入れを専門とする総合病院を開設した。LG BT専用病院が公立で設置されるのは同国で初めて。地元メディアは差別や偏見に苦しむLG BT当事者や活動家の「長い戦いの成果だ」と報じている。 その病院の設立は2018年に就任したシェインバウム市長の選挙公約だ。 市長は 「多様性を認めることは私たちの社会を豊かにする。 差別や縄は社会を貧しくする。メキシコ島権利を守る自治体だ」と語った。


JP:公立の専用病院はメキシコで初とのこと。日本の現状をPC で検索すると「相談できるフレンドリーな施設」「専門外来」などは見当たるが、専用病院はなさそうである。メキシコ市では、三年前に当選した市長の選挙公約だとのこと。日本ではこのような公約をかかげた選挙候補者がいることは寡聞にして知りません。やはり長い間の市民の運動が背景にあるとのこと。 さらに医療スタッフにLGBTの人々を積極的に採用する方針もあきらかにしたことには、驚かされる。

 d. 政治家・高官300人 租税回避地使い資産隠し(10月5日付け)
 国際調査報道ジャーナリスト連合は 一家、ヨルダンのアブドラ国王やチェコの羽美朱首相浦賀店タックスヘイブンを利用した資産隠しを行っていたと明らかにした。政治家や政府高官の間には91カ国地域の300人以上。富裕層のゼノがあるが問題となりその対策が国際的にも論議される中多くの政治指導者がタックスヘイブンを利用してきた実態が再び明らかになった。 この他に、プレア元英首相と妻、 ケニアのケニアッタ大統領やウクライナのゼレンスキー大統領、エクアドルのラソ大統領ラム不正解7生還した取引に関わったとしている。 国際調査報道ジャーナリスト連合のライル事務局長は、そうした富は「世界中の国庫から失われ、それがあれば新型コロナウィルスからの立ち直りに使えるはずのものだ」と語った

JP:この問題は、世界経済という点でも大きな問題であるが、ジェンダー平等というテーマから少し離れるようにも思うが、タックスヘイブンとなっている国や地域は、かつての植民地支配下にあった影響もあり、回避地になることで経済発展をはかるという道を取らざるを得ないという様子が読み取れる、ということで、取り上げた。

e. 誰もがしあわせになれる学校をめざして①(10月5日付け)
 弁護士(筆者)が「座っているだけでいいから」と、PTA会長になった。・・・学校は怒声が飛び交っていた。教師がヒステリックに生徒を罵倒する声。この環境には1時間も耐えられない。この学校は「荒れた学校」ではなく、校則違反や教師に歯向かうような生徒はいない。なのに朝校門では、教師が生徒に「急げ」「足で」と怒鳴っている。 朝の挨拶は「急げ」じゃなくて「おはようございます」だろう・・・・本音と建前が公然と使い分けられていた。 生徒も教師も保護者も、もっと自由で、そして幸せになって良いはずなのに。

JP:このPTA会長によればこの学校では「学生服は標準服で、着るかどうかは生徒が決めてよい、という建前だが、学生服以外の着用は認められない。」何と大人社会の悪いところが生徒に押しつけられている。かつて、私の勤務した高校でも、制服と制帽について数年にわたって職員会議のテーマになり、生徒総会でも話し合われ教師と生徒の委員の話し合いも何度も行なわれた。どうしても学生服学生帽を着用しなければならない理由を説明出来る教師はいない。あるとすれば世間の目がある、就職にさわる、などである。結果的にいわゆる「自由化」となった。しばらくは男女とも学生服を着用する生徒は1%ほどであった。50年ほど後の現在はどうか。うわさでは、女生徒が「自由服」だと、毎日着るものに気を使わなくてはならず、制服の方がよいという親からの声も聞こえる。
 大事なのは自由を保障しあう社会はどう造り上げるかというについて、絶えず考え続けられる生徒を育てること,保護者も、生徒の声を聞きながら、考え続けることが大事である。それとともに、社会全体がその過程を保障することではないかと思う。ジェンダー平等を、の声をあげてたたかっていることが民主主義のあるべき姿であるとともに、学校でも、絶えず,自分の意見を持ち、必要な行動をとり、また学び直していく過程にこそ学校の意味があるのではとも。
 20年程前、フィンランドの教育事情を視察してきた人の話しを聞く折りがあったが、当時、この国が子どもの学力世界一であったが、一番考えさせられたのは、留年するこどもへの周囲の人の評価であった。それは、「人より多く勉強を続けて、えらい」と言われる。本来は学校は子どもが学ぶためにある。日本では、進学率などが学校評価の中心にあり、さらに行政官としての管理職からの評価が加わり、教師もそれから逃れることが難しくなっている。ここも改革しないと、こどもは育たないと思う気持が強くなっている。無学年制でも良いのではとも。松下村塾には学年制は、あったのか?

f.  性的虐待 沈黙破る 女子サッカー選手 指導者告発 米に続きベネズエラ・豪でも(10月6日付け)
  
ベネズエラとオーストラリアのトップ女子サッカー選手が5日、相次いで指導者による性的虐待やハラスメント、いじめなど告発した。世界最高峰と言われる米女子サッカー界で著名な監督による選手の性的虐待が暴露されたばかりで、スポーツ界の「♯Me Too」運動が世界的な広がりを見せている。

JP:ベネズエラの監督は5年間、しかも14才の選手に対して、オーストラリアでは、チームメイトからのいじめと性的虐待。 米国でも9月にプロサッカーチームの監督が。しかも“代表枠をちらつかせて”という最悪の手段で。 一般にスポーツはまず男性から広がったと思われ、それの後を追う形で、女性も、となると男性指導者がその立場になる場合が多いことは想像出来る。それにしても、告発をする女性の強さ。SNSの広がりが、良い影響を与えたように思う。 50年程前、私も高校の女子のソフトテニスの顧問になっていた時、生徒が通学バスの中で「触られた」という発言に皆「私も 同じ」と数人が応じていた。しかし、私も聞いて居るだけだった。自分の娘が同じ経験をするということまで想像力が働かなかった。

g.  メキシコ市、コロンブス像撤去一年 今や「たたかう女性の聖地」フェミサイド犠牲者悼む・先住民像設置運動も(10月9日付け)
  メキシコ政府が首都メキシコ市の大通りにあったコロンブス像を撤去してから、明日で1年となったコロンブスが、植民地支配や先住民虐殺を象徴する人物だとの抗議の声が高まる中で、昨年10月10日、像「修復」を理由に撤去された。市長も、新たな像が「わが国で歴史的に声を上げられなかった先住民女性であるべきだ」と。

JP: 「フェミサイド」は、耳慣れない言葉だが、メキシコ・フェミサイドを検索すると、今年メキシコでは1日に10人の女性が殺されているとのこと。“女性を標的とした殺人”。警察の捜査が怠慢であることが原因でもあると。
 これは言い換えれば、男性特権視の裏返し。男らしさを尊いものという考えは、一方で、このような無道を生む。私も、“男らしい”という言葉に、引きずられる可能性を感じる事も多い。それにしても、あの世界的に有名なコロンブス像に変えて先住民女性の像を!!という流れは、日本では想像ができない。

h.  スペイン 同性愛を「病気」扱いし謝罪、病院と地元政府抗議受け(10月
10日付け)
LGBT団体はWHO は、1990年に、同性愛を精神病のリストから外したが、31年たっても、この地の公的医療の中には、性的指向病気だと考える医師が今もいる」と批判した。同団体は「今もジェンダーや性的嗜好を理由に侮辱的な仕打ちを受ける多くのケースが、私たちの団体に寄せられている」として、LG BTについての研修を医療従事者に保障するよう州政府に求めている。

JP:同性愛が今まで公的にどう扱われてきたか、私は殆んど。考えたことがなかっつた。戦国時代、江戸時代の武士の一部に同性愛らしきことで世間で知られた人がいたことは、小数の例として聞いたことがあった。女性も女子校などではあった、と聞いたことがある。まだまだ、この問題は学びが必要だと思う。


⌗またまた、スペースが足りなくなりました。次回は、10月上旬
気候危機について

#北後志の今 (1


 昨年11月は、例年と異なり暖かで雪がなく、本州でいう「小春日和」が続いて、住民は「このまま正月になれば楽だね」と言い合っていましたが、12月15日以後急変。除雪に追われる日々が続いて居ます。近隣の3軒と道路の雪を集めた雪山。なお除雪用具(通称ママさんダンプ)の高さは約90cm。(1月4日)












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