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ラシュマナイで深呼吸(15)

            2022年3月8日記

お詫び
MoMOさん、ショーマンさん、オクタンさん、まんねんぐんそうさん
PEKOさん、「スキ」していただき有り難うございます。相変わらず、古い新聞
(矛盾)に追い立てられているため、返信などに手がついていません。ご容赦ください。その上に、プーチン政権によるウクライナ侵攻という、信じられない事態が
起こってしまい、そちらに気持ちが引きづられて・・・・

〓ジェンダー平等〓(2022年1月6日〜14日)

a. カナダ 被害者補償など3・6兆円 先住民差別の「児童福祉制度」めぐり(1月6日付け) カナダ政府が1950年代から先住民に対して進めてきた児童福祉制度をめぐり、トルドー政権は、親から強制的に引き離されて先住民の人々への補償と児童福祉制度の改革に3・6兆円を支払うことで、先住民団体と原則合意した。先住民団体は07年に、先住民の子供の扱いが差別的だとして人権裁判所に提訴。これに対し政府が異議申し立て。ハイドゥー先住民サービス相は「どんな額の補償も被害者のトラウマを埋めることはできない。しかしこの原則合意は被害者とその家族が受けた差別による被害と痛みを認識するものだ」と述べた。補償の対象は、21万5000人を超えると見られる。先住民側の弁護士スターンズ氏は「補償金がいくらかの慰めとなり人生を再建する上で助けになることを願う」「需要な一歩だが、拘束力のない合意だ」とコメント。メディアによると先住民の子供は、カナダ全体の子供の8%に過ぎないが、里子に出されている子供の半分以上は先住民です。

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JP:カナダの先住民に対して、「児童福祉制度」を1950年代から始めたようだが、
一つは、国際人権規約の調印はカナダは1976年と知って「遅い」と感じた。この20年余りは、民族差別は意識されていなかったということなのか。もっとも日本も人権規約調印は70年代らしい。今のカナダといえば、自然は豊かで、人口も過密でなく、外国へ侵略などでも目立っていない。そのイメージで言えば、この種の「回復措置」が始まったのは、遅すぎたと思う。世界人権宣言が48年に採択されたのに、と。やはり、粘り強く人権確立を追求し続けなければ、と感じた。その点での、カナダ国内の先住民差別をなくす運動を進め続けていた人々に敬意を表したい。

b. アルゼンチン中絶合法化1年 安全・無償の機会増加 各地で祝賀会(1月6日付け) アルゼンチンで20年末に妊娠中絶の合法化が実現して1年経過。合法化を推進してきた女性団体は、合法化の宣伝の不徹底や法律施行の地域差があるとして引き続きたたかう決意を示している。同運動の声明は「公正な世界のため世界中でたたかう女性の運動にとって成果であり、希望のメッセージ」と指摘。安全な条件で中絶に対応できる施設は3割増え、3万2,758人が無償の措置を受けた。手術より安全な経口避妊薬「ミソプロストール」の国内生産を進め、供給数は前年の2・3倍。一方中絶反対の立場の知事がいる州では、合法化の宣伝が住民に徹底されず、中絶措置を行った医師が投獄される事例もあるとのこと。全国に徹底することを強く要求するスローガンを掲げた。

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JP:アルゼンチンでの女性の粘り強さが要求を実現させたのだろう。「公正な世界のため」世界中でたたかう女性の運動にとって成果・希望であるとしている。「公正」という言葉がこのように使われたのは、今まで聞いたことがない。経口避妊薬というものも、あれば、本当に良いと思われる。

c. ◘ 特派員報告 ジェンダー平等へ向かう世界 エジプト遊牧民ベドウィン 権利向上を求める女性(1月7日付け)
 シナイ半島で暮らすアラブ系遊牧民ベドウィン、遊牧民として生きることにほこりを持ちつつ苦悩や葛藤を抱えながら権利の向上を求める女性たちを取材。手づくりで・・カイロから車で7時間、聖カトリーナ修道院地域のサリマさんは手作りのバッグや化粧ポーチを販売している。「女性が働くことは恥だと考えられている。女性は生まれて結婚し死んでいくだけだと言われていた」と同僚が語る。ベドウィンの女性は、夫や兄弟など男性が同行しないと外出が許されないと言われている。しかし、サリマさんは「ベドウィンの女性は系と針があれば、自然から発想を得た模様を自由に描ける」と。選択の自由・・90年代支援事業で調査にきたカイロ大学教授から、どんな支援が必要かと問われ、「手芸が女性に仕事の機会を与えるはずだ」と答え、これをきっかけに仲間4人と事業開始。「私は女性の選択の自由を求めている。例えばベドウィンの女性は結婚相手を選ぶ自由もない。女性たちが働くことを通して、自分達の権利について考え、社会の一翼を担っていることが実感できる環境にしたかった」と。サリマさんは周囲からの非難を受けても屈せず、全ての村を訪ね一緒に働こうと訴えた。女性たちの夫には何度も拒絶されたが、・・最近ではコロナの流行で女性の仕事の重要性が浮き彫りに。観光業の落ち込み男性の収入が落ち込み、男性の収入だけでは暮らしが成り立たなくなったから。一緒に働く女性も450人に。「社会は少しづつ変化している。男性も女性の仕事の大切さを理解し始めた。女性が社会参画を実感して生きる喜びになっている」

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JP:この女性たちの粘り強さに感服。結婚相手も選べないとは。イスラム教の創始者も、これは、否定したのではないか。「コーラン」では、確かに一夫多妻を認めているようにも読めるが、一方で「平等に愛する」ことを条件としている。貧しさが背景にあるという説もある。つまり貧しい女性を救うための方便としての「多妻」。現実のイスラム世界では地域差が大きいと言われるが、夫の暴力を受ける、殺害される例が、他宗教下の社会よりも圧倒的に多いという。ともかく、これを是正するには、他の社会問題同様、女性の側の運動が基本になるだろう。

d. イスラム女性”売買”アプリ インド、ヒンズー至上主義者拘束(1月8日付け)
 インドで少数派のイスラム教徒女性を勝手に「売買」できるかのように見せかけたアプリを作成したとして、ヒンズー教徒男女が相次いで逮捕。ヘイトクライム。
マララさんやポリウッド女優、人権活動家らが「標的」に。アプリは削除された。14年ヒンズー至上主義を掲げるモディ政権成立後ヒンズー過激派が勢いを増している。

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JP:宗教を基礎としての対立、排斥、は排斥すべきだ、という考えが国連人権規約などの基本精神だと思う。もっとも、宗教以外にも、世界には、中華民族至上主義、「日本神道」至上主義、大ロシア至上主義などが、今でも幅を利かせる時がある。やはり、世界人権宣言、人権規約に基づく政治が各国で実現できるように、各国が努力することが重要なのだろう。各国国内では、政府だけでなく、国民・市民
が重要な要素になりつつあるのであろう。一般に政府は、まずは自国の当面の利害得失に縛られるという面は避けられない。一方市民は、国境を超えて世界的な視野を持って行動する可能性を持っている。

e. 伊藤千代子 力の源は 田村副委員長とワタナベ・コウ氏対談(1月10日付け)
  力の源は田村氏(共産党副委員長)「ジェンダー平等の原点」、ワタナベ氏(『漫画伊藤千代子の青春』著者 )「歴史の前進を確信」。伊藤千代子は05年生まれ28年に共産党へ入党。共産党の大弾圧の3・15事件で投獄され24歳で病死。ワタナベ氏は「千代子たちは国際的な民主主義、平和主義の流れに沿った活動をしていたことをわかるように描いた」「大袈裟にしなかったが、女性ならではの拷問があったことは描いた。読者から『女性としては辛いシーンだが、描いてくれてよかった』という感想をもらった」と話した。会場から「千代子が、たたかい続けられたのはなぜか」との質問に「連帯して学習し、歴史の前身を確信していたからだろう」と回答。

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JP:投獄、拷問、死と言えば、小樽では、小林多喜二が有名だが、千代子のことはあまり知る機会がなかったが、機会があれば、この漫画を読んでみたい。彼女の名は、歌人土屋文明が「こころざしつつたふれしをとめよ 、新しき光の中に起きて思はむ」と歌ったことは聞いたことがあったが、もう一首「まをとめの ただ素直にて行きにしを. 囚えられ獄に死にき五年ほどに」という歌もあるとのこと。また東京女子大(卒)とのこと。私の命の恩人でもある叔母が,この大学に入学を望んでいたが、終戦、空襲、父母の死、病気などで、結局叶わず、23歳で亡くなったこともあり、当時の東京女子大のことも調べたことがある。
 伊藤千代子が東京女子大の学生であった頃の学長安井てつについてWikipediaでは
 ▶︎安井てつ(1870~1945)は、東京女子大学創立の時、49歳で学監に就任、その5年後に新渡戸稲造の後を継いで第2代学長として、1940年までの17年間その任にあたりました。安井は、東京女子師範学校卒業後、イギリス留学中にキリスト教の信仰を持ち、ケンブリッジ大学とオックスフォード大学で教育学・心理学などを修めました。1904年から3年間、タイ(当時、シャム国)の皇后女学校教育主任を務めたのち、ウェールズ大学にも学びました。
 安井にとって東京女子大学は、理想とする教育ができる場であり、キリスト教精神がかもしだす東京女子大学の雰囲気を“Something”と呼んで大切にしました。高い理想をもちつつ、学生一人ひとりの人格を尊重し、その誠実で愛情ある態度や真摯な訓話などから、学生、教職員の尊敬を集めました。1928~1929年に共産党員に対する検挙が行われ、東京女子大学の卒業生が、また、1931~1932年になると在学生も検挙されました。安井はその学生たちを深く思いやり、励まして送り出したといいます。留置された学生のためいろいろ差し入れもしました。
 太平洋戦争がはじまる直前、文部省の役人が学校としても個人としてもアメリカやカナダの人と連絡を断って欲しいと要求しました。しかし、安井は学校の恩人であるそれらの人々と手を切ることなどできないと一歩も後に退きませんでした。また、戦争中、英語は敵国語だからということで英語専攻部廃止の声も大きくなりましたが、安井の強い反対でそのまま続けることができたのです。1945年12月、76歳で安井は死去しました。激動の時代の中で、女子高等教育に尽力した一生でした▶︎
と述べられている。
 私の叔母は、戦時中都内の高女在学中、兵器を作成する工場への学徒動員に積極的に参加(学校へはほとんど通学していなかった)していたのだが、卒業後については東京女子大への進学を希望していた。当時は安井てつさんの経歴から考えれば、多分かなり反戦志向の強い大学と周りから思われていたと思うのだが。
また安井てつさんという人も当時の軍部に楯突くなどかなりしっかり自分を持っていた人物であると思われる。
 また、別の女性について。私の高校時代の3年時の同級生に、この大学に進学し、在学中から、学生運動に関わり、卒業して就職後も組合活動などで活躍していたNさんという女性がいた。しっかりと自分を持ち、行動する女性と思えて、私はそばに寄り付けないという気持ちであった。東京女子大のことを知ったのは最近のことで、もし、大学生時代にそれを知ったなら、いろいろ話が広がったのに、自分の不学を恥じている。また、母が生きているうちに当時の東京女子大のことや、叔母がなぜこの大学を志望したのかも聞いておけば良かったと反省している。60歳以前に病死してしまったNさんが、今まで生きていたら、この「ジェンダー平等」の動向を、どう感じて、どう行動したか、聞いてみたいと思う。

f. ◘ 特派員報告 ジェンダー平等へ向かう世界 エジプト遊牧民ベドウィン  権利向上を求める女性:中(1月10日付け)   救いのドライフルーツ エジプト聖カトリーナ修道院地区に暮らすオムスィリマンさんの自宅の庭は、アーモンドやオリーブの木などで一杯。彼女は3年前、ドライフルーツやナッツを生産しツアー会社を通じて環境客に販売する事業に参加。「厳しい貧困に陥り、働かないと生きる術がなかった」苦難が続き・・彼女は暴力を振るう夫と離婚し母と暮らしている。離婚を決断したことで耐え難い苦難が続いた。「元夫はひどい男だったが、みんな私に結婚生活を強要。夫が何をしても妻は従わなければならないと考えていた。特に女性が求めた離婚は犯罪と見做される。村の年長者が取り仕切る「社会的な裁判」が行われ、彼女の権利を認めず元夫の利益を守る決定を出した。「私を支えてくれる人は他に誰もいなかった」彼女はドライフルーツの事業を始めたザハラさんに救われた。権利を確信・・オムスィリマンさんは「ザハラさんと出会って、どうすれば自分の力で生きていけるか考えた。彼女は私が自由に生きるべき女性であることに気づかせてくれた」彼女は働き出してから勉強を始め、読み書きが出来るようになった。「女性の権利を確信した時、自分自身を信じられるようになった。私は抑圧を受け入れない。女性には自分の人生を楽しむ権利がある」

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JP:最後の彼女の言葉「女性の権利を確信した時、自分自身を信じられるようになった」。その言葉は権利ということに大きな価値があるということになる。権利を
理解するには、多分言葉を学習し、言葉によって理解したことが含まれているのだろう。やはり、学問(勉強)は大切。人をして人たらしめる根本にあるものなのだろう。今、アフガンでは女性が学校へ通うことを押さえつける動きがあった。日本では女性には「学問は不要」という考え方が、我が妻の父親が述べていたという。ただ、その真意は直接話してみないとわからないことだが。一般的には、この考えの背景には、貧困というものがあったことは容易に想像ができる。学費を含む家庭の負担を少しでも減らすため、また嫁しては夫に従えという「女大学」の影響。
ここで『女大学』と書いたが、教師時代の不勉強を反省することになるが、またWikipediaのお世話になる。
►女大学』(おんなだいがく)は、江戸時代中期以降広く普及した女子教訓書。ここでいう「大学」とは、教育機関の大学ではなく、四書五経のひとつである『大学』のことを言う。
 貝原益軒が著した『和俗童子訓』巻5の「女子ニ教ユル法」を、享保(1716 - 36年)の教化政策に便乗した当時の本屋が、通俗簡略化して出版したものと見られている。現存最古の版は1729年(享保14年)で、その後、挿絵や付録が加えられた多くの異版が出た。
益軒の原文が結婚前の女子教育を17か条に分けて説いたのに対し、本書は字数を3分の1に減らし19か条に分け、まず女子教育の理念、ついで結婚後の実際生活の心得を説く。和歌等の文芸に通じていた妻(東軒)の筆による内助が、成立を速めた[1]。一度嫁しては二夫にまみえぬこと、夫を天(絶対者)として服従すること等々、封建的隷従的道徳が強調される。益軒には敬天思想に基づく人間平等観があり、それが原文の基調となっていたが、『女大学』ではすべて捨象されている[2]。明治に至り、『女大学』を批判し、近代社会生活における女性のあり方を説くものが、福沢諭吉の『新女大学』(1898年)をはじめとして数種出ている[2]。例として、渋沢栄一は大正期に出版した『論語と算盤』において、明治以前、(『女大学』によって)精神的な教育は施されていたが、知恵や学問、理論といった知識を薦めたり、教えようとしなったと指摘し、「明治期になり、女性の教育も進歩したが、こうした新しい教育を受けた勢力はわずかでしかなく、社会における女性の実体は『女大学』から出ていないといっても過言ではないといえる」と述べ、まだ女性教育は過渡期の段階であるとして、女性を道具扱いしてはいけない、女性も重んぜられるべきであり、これからは女性教育を活発化させ、人口の半分たる女性も活用すべきと論じる[3]。
概説[編集] 儒教によって女性の誠を19か条にまとめた。これらを幼少のころからよく教えこむことが肝要で、嫁入り道具を立派にすることより、こうした教育のほうが女性を幸せに導くのである、と説き、冒頭には女性は容姿よりも内容が大切であると記載している。
一~三条。 女子教育の在り方。
四~一九条。婦人の在り方。
(一) 女子は成長して、嫁に入り、夫と親に仕えるのであるから幼少のころから過保護にしてはならない。(二) 容姿よりも心根の善良なことが肝要で、従順で貞節そして情け深くしとやかなのがよい。(三) 女子は日常生活全般なに亘り、男女の別をきちんとしなければならぬ、幼少といえども混浴などもってのほか。
(四) 七去の法。(淫乱・嫉妬・不妊・舅に従順でない・家族にうつる病・多弁・盗癖・のある嫁は離縁されるべき)(五) 嫁いだら夫の両親を実の親以上に大切にせよ。(六) 妻は夫を主君として仕えよ。(七) 夫兄弟や親戚を敬愛せよ。
(八) 夫に対して嫉妬心を抱くな、感情的にならず冷静に話し合う事。(九) 無駄話はするな。人の悪口、他人の悪評を伝えるな、気をつけないと家族、親類の不和を招く元になる。(一〇)婦人は勤勉でなければならぬ。歌舞伎や、神社仏閣等人の多く集まる場所に行くのは四十歳未満の婦人は好ましくない。(一一)神仏に頼って祈りすぎてもいけない。人事を尽くせ。(一二)万事倹約を旨とせよ。(一三)主婦がまだ若い場合は、みだりに若い男に近づいてはならない。たとえ夫の親戚や下男であっても。(一四)衣服はあまり目立たず、分相応に、清潔を保つこと。(一五)夫方の付き合いを重視せよ。自分の親への勤めを果たすときでも夫の許しを得ることが肝要である。(一六)みだりに他人の家へ出入りするな、普段は使いをやるのがよい。(一七)召使を置く場合でも、任せきりでなく、自分の労苦をいとわずやるのが、婦人のつとめである。(一八)おしゃべりな下女は解雇し、しつけはきちんとし、褒美をやるときは、けちけちしないで与えよ。(一九)主婦の心の持ち方をのべている。従順であれ・怒り恨むことなかれ・人の悪口をいうな・ねたむ・思慮浅くするな。►
 貝原益軒のものを知りたい気もするが・・換骨奪胎したものが後世に有名になったことになるとは。夫婦間のことは直接的には(五)、(六)で触れているが・・。離婚については、直接書かれていない。

f. ◘ 特派員報告 ジェンダー平等へ向かう世界 エジプト遊牧民ベドウィン  権利向上を求める女性:中 (1月10日付け)   夢のために教育促進・・シナイ半島東部の町ヌエバの学習センターで働くシヘムさん、そこではアラビア語、英語、算数を学校帰りの子供や子育て中の女性らへの教育支援をしている。悲しい思い・・「ベドウィン社会の女性の立場に悲しい思いをたくさんしてきた。女性たちが本来あるべき権利を享受できる助けになりたい」と彼女は語る。女性は家庭にいるべきという考えが根強くあると同時に、男性も十分な教育を受けていないために教育の需要性を認識していないと指摘。父親が反対すれば多くの女性が従わざるを得ない。しヘムさんの友人の両親が学習センターを運営しているが、その両親とはイタリア出身のロレナさんカイロ出身のマージッドさん。マージッドさんは「ベドウィンは服と食料があり、共に生きるものが善人でああれば満足という。その素朴な生き方は、私たちの暮しを変えた。私たちもベドウィンを支えたいと思った」。シヘムさんは「二人に感謝しているベドウィンの人々も二人を尊重し、良好な関係を築いている。私もベドウィン社会を発展させる活動に加わりたかった」 進学難しく・・シヘムさんは大学を卒業したがその実現は大変だった。両親は反対し、村の人々も反対するよう家族にまで説得。友人の多くは進学を許されなかった。私は夢を奪うしきたりに反対しようと女性たちに訴えている。私の考えを受け入れない人は多いが、私は自分の役割を果たす」と。ロレナさんは「いつか学習センターで学んだ子供たちが私たちの活動を担ってくれたらうれしい。そしてベドウィンの女性たちがより良い教育を受けて医師や看護師、技師などになれることを願っている」と語った。

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JP:日本で女性が男子学生もいる大学に入学するようになったのは昭和の初期と思っているが、今では、ほぼ半々と言って良い。医学系大学で言えば、入試の成績は女性の方が上だとも。最近の日本人の家庭の経済状況では、進学の一番の障壁は経済格差だと思われる。ただ、大学までは差が目立たないが、次の職業、企業内、役職に就く上での格差、などが未解決だ。また、看護師に見られるように、家庭を築きながら職業人として行動しようとすると、家庭生活を支援する体制が貧しいことから職業人として生きてゆく道がかなり狭まり実質的な差別が発生している。

g. ジェンダー平等実現 経済成長の原動力に アイスランドに注目 続報続く "優しく強い経済"をより豊かに(1月11日付け)アイスランドに注目 報道続く・・「日経」9日付はシリーズ「成長の未来図」で「男女平等が生む活力」を見出しにアイスランドの取組みを取り上げた。09年女性首相が誕生、同年「ジェンダーギャップ指数」で世界のトップになり、その後も12年維持。11年以後コロナ禍前までの成長率平均で3・5%。日本の課題「日本は女性を生かす社会を描けていない」と言っている。”やさしく強い経済”をより豊かに・・「NHKクローズアップ現代」で、同国では父親の育児休暇取得率が8割を超え、国会議員も男女同数。性別を問わず仕事を失った人たちが、再び学ぶことができるよう後押しするなどしたことが多くの技術革新を生み、経済再生を支えた、ことを紹介。法律が後押し・・ヤコブスドッティル首相は「ジェンダー平等を実現するためには、思い切った対策が必要。私たちは男女同一賃金の法律を施行した。法律で定めることが大事。ジェンダー平等を実現すれば、実際に社会は良くなり経済も上向くことを目の当たりにした。より平等な社会の方が全ての人にとって良い社会だと言うことです」と主張している。

赤旗2022・1・11je.

JP:不平等な社会に、競争が持ち込まれれば、社会的不平等を悪用して競争を勝ち抜こうとする気持ちを助長することは十分想定できる。それでは、一層格差を広げることにつながることも当然である。つまり生まれた時から格差があることが「自由」の名で公認されていれば、格差はなくなる方向には進まず、技術革新は裾野が狭いことから限界がある。その点ではスポーツの発展と同じ。裾野が広いほど、レベルが上がる。今の日本では北後志の状況を見ても、逆の方向しか見えてこない。 我々が子供〜大学生の時代は、少なくても奨学金の点では、家庭の経済力を補う役目を国全体が公認していた。それは多分、社会的(経済的)中間層を、より多くして社会の背骨を太くする、と言う経済政策が取られていたからであろう。しかし、今の日本は”新自由主義”。電力・国鉄・電々公社・郵政など公共部門を全て
民営化した。さらに地方自治体への国からの交付金額(割合)も削った。結局”公共”は名前だけ、極めて不安定なものとなり、全体として、公共はやせ、個人責任が肥大する。これでは、将来の生活設計などできるはずが無い。広い(世界的)視野と長期的視野を持って行動する国民が減少し、社会も不安定になる。未来図は描けない。弱い経済になる。

h. 痴漢から受験生守って 神戸市民、こむら氏ら 阪神電鉄に要請(1月12日付け)「神戸市東灘区ジェンダー差別を勉強する会(同区の住民と共産党県議・市議で構成)」と、こむら参院候補が阪神電鉄に申し入れ。◉実態調査◉痴漢の未然防止・抑制の行動計画策定などを要請。特に共通テストに遅れられないため通報できない受験生を狙う、卑劣な痴漢を許さない対策を求めた。「痴漢は犯罪」「警察官が乗車している」と言ったアナウンスが有効、「共通テスト痴漢祭り」と言う題名のネット掲示板のコピーを示して「特別な体制を」求めた。同会はJR,阪急、神戸新交通、神戸市交通局にも申し入れている。

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JP:共通テストを狙って・・とは。長年高校教師でありながら、このようなことは考えたことがなかった。また、高校や大学で同じ学び舎に、国鉄などで通っていた女性たちがこのような被害を受け続けていたことを想像だにできなかった。ことによると、ネット社会で急増したことなのかも知れないが。いや、1970年代にも
小樽の中央バスで通学する女子高校生も被害にあっていた。女性の強さを今になって痛感する。

I. 〓特派員報告ジェンダー平等へ向かう世界〓中国のLGBTQ運動 平等・尊厳を求めて 上 「本当の自分」受け入れて(1月12日付け)
 中国には約7000万人のLGBTQがいるとされる。当事者だと名乗る人は少数。当事者の権利向上を求め、活動する人たちがいる。北京市内の活動を訪ねた。ほとんどが20代、30代。その中心の「出色?伴」の路代表によると、ボランティアは166人でSNSなどで1000人以上と繋がっている。活動は年に一度の大宴会、当事者と家族の交流会、映画鑑賞、お花見、スポーツ交流など。カミングアウトの経験を語ってもらう活動を重視。課題としては、繋がっている人は少数。農村では誰にも語ることができない。親に言われた人と結婚・出産する人多い。近年NGOへの政府の規制が厳しくなり活動制限されている。*裁判所は同性婚を認めていない。

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JP:結婚して子供を産むのが当然という伝統的通念が強いとのこと。日本もやっと個人の尊厳優先が緒についたばかりで、同じような状況と感じる。ただ、ネット上の公権力からの抑圧までは無いのが救い。

j. 独、LGBT新部局 ヘイト行為対抗「先駆者に」(1月12日付け) 
 性の多様性への理解や保護を推進し、LGBT+に対するヘイト行為に対抗していくことを目的とした政府部局の新設と緑の党のレーマン下院議委員を任命。レーマン氏は「ドイツは差別に対するたたかいの先駆者になる」「トランスセクシュアル、インターセクシュアル、インバイナリーセクシャルの人々の基本的権利はついに全面的に履行されなけければならない」と述べた。レスビアン・ゲイ協会は「政府が公約していたLGBT+政策の新たな発展だ」と評価。

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JP:政府部局を作るとは、本気だ。日本では、なんとなく曖昧にして担当部局も外部からはわからないようにしているようにも感じる。今後どのような政策が進められるか、興味深い。

k. 痴漢防止へ駅アナウンス実現阪神電鉄など、市民・こむら参院候補ら要請(2月13日付け)16日の共通テスト時などの痴漢対策強化を要請していた件で阪神電鉄と神戸市営地下鉄が、ホームと駅構内で痴漢防止のアナウンスを実施することとなった。「迷惑行為や痴漢行為に遭われた時、見かけた時は乗務員または駅係員にお知らせを」と放送することを決定。喜田県議は6日受験生を守れと県警に要求。県警は「要請を受け鉄道警察隊と共に、各署に指示し駅構内に人員を配置する」と答えている。

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JP:今までバス、汽車に乗った折に、この種の放送を聴いたことは無い。これで痴漢行為などがなくなることを願う。いづれ、これが日常的に実施されれば、受験生以外の女性も被害に遭う機会は減少すると思う。

l. 〓特派員報告ジェンダー平等へ向かう世界〓中国のLGBTQ運動 平等・尊厳を求めて [中] と「周囲を少しずつ変えたい」(2月13日付け)「困難な道一歩ずつ進む」[下](2月14日付け)
中:
「出色?伴」で活動している尤さん、10年に認識し、5年間一人で悩んだ末、15年に両親にカミングアウト。17年にメディアからの取材を受けた。「微信」に投稿。翌朝から次々と友人がメッセージ。「考えすぎないで」「今は21世紀だ。何でもないことだ」など全て励まし、支持する内容で、尤さんは涙を流した。働いている国営企業でも、その後待遇は何も変わらず、今も仕事を継続。存在知って・・中国では家族にカミングアウトしている当事者は3~5%。代表の路さんは「1980年代生まれはLGBTQを受け入れているし、90年代生まれはもはや何も気にしない」と指摘。「活動をもっと広げて悲劇(離婚)などの悲劇をなくしていきたい」
下:困難な道一歩ずつ進む(1月14日付け)中国湖南省で16年同性婚を求める初の裁判。その原告の一人孫さん(32)がオンライン取材に応じた。当局は「婚姻は男女に限られる」と拒否。大きな一歩 孫さんは連日連夜メディアの取材を受ける。「裁判を通じて社会の中でLGBTQの人権などについて幅広い討論が起こった。女性団体も注目するようになった」(LGBTQに詳しい朱弁護士)「中国では同性婚法制化の道はゆっくりとしか進まないだろう。しかし私はすでに建設者として歩み始めた。この道を一歩一歩進んでいきたい」と孫さんは述べた。

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JP:一歩一歩進むという覚悟はすごいことだ。中国人らしい。NHKテレビでは、LGBTQの当事者は、全人口も13人に1人いるとのこと。学校でいえば一クラスに
2、3人は存在することになる。教師の立場になる人は、教職課程で学ばねばならなくなるであろう。世の中の社会問題(貧富の格差、多様なアレルギーなど)も多いが、さらにこの面での知識、対応策も必修となるであろう。一方で純粋に教師が教えるべきものの中で、学問的知識は、比重が低くなっていくという気もする。スマホなどから、一次的な知識は入手がたやすくなったであろうから。

m. LGBTQの権利争点に ハンガリー 総選挙合わせ国民投票(1月14日付け)
 ハンガリー政府は同性愛や性別転換に関する教材や教育プログラムを禁止するかどうかの国民投票を4月3日に行うと表明。同日には議会選挙も行われる。オルバン政権はLGBTQに敵対的な保守層を取り込み、選挙戦を有利に進めたい考えとみられる。政権は昨年6月、学校でLGBTQに関する議論を事実上禁止する法律を制定。この決定をめぐり、EUから非難が噴出。これに対して、国民投票で批判をかわす狙いも。ただ、現オルバン政権に対抗するため野党6党が、初めて選挙協力を実施。支持率は拮抗している。

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「ジェンダー平等」次回へ続く⇢

*北後志の今

「国連と憲法9条への攻撃はどこに行き着くのか」(3月2日ラシュマナイに響くマイクからの演説)

ご町内の皆さん、おはようございます。日本共産党です。この場所で訴えさせていただきます。しばらくの間、ご協力をお願いします。
 さて皆さん、ロシアのウクライナへの侵略は、ウクライナ市民の平和と命を踏みにじり、国連憲章に基づく、世界の平和の秩序を根底から脅かしています。
 この危機のもとで、一部メディアや自民党や維新の一部政治家から、 「9条で国は守れるのか」とか「国連は無力だ」などと言う攻撃が強まっています。
 これに対し日本共産党の志位和夫委員長は「この危機にあって、憲法9条を攻撃し、国連は無力と言いつのる議論の行き着く先はどこか。 それは『力の論理』をひたすら信奉することだ。それを今、最もひどい形で実践しているのが、ロシアのプーチン大統領だ」と指摘し、「『力の論理』に『力の論理』で応えることを否定したのが、国連憲章であり、憲法9条ではないか」と批判しました。
 クライナへの侵略を前に、紛争の平和解決、武力行使の禁止と言う根本原則をあざわらい、「力には力を」と「力の論理」に陥ってしまえば、プーチン大統領と同じ立場に、身を置くことになります。
 ロシア国内を含め、世界の人々が「戦争やめろ」と、ロシアによる侵略に糾弾の声をあげています。この声を広げて侵略をやめさせ、 より平和な世界への動きを作り出すことが求められています。
 この事態を、憲法9条の攻撃に利用するのは、全くの逆行です。
 9条には、何よりも、日本が再び侵略国家にならないと言う決意とともに、自ら戦争を放棄し、戦力保持を禁止することで、世界平和の先駆けとなろうと言う決意が込められています。

 今中国や北朝鮮の覇権主義的な振る舞いを前に、「力には力」だと、日本の軍事力を強化する動きが強まっています。軍事対軍事の対立をエスカレートさせれば、再び侵略国家になる危険さえ憂慮されます。
 とりわけ、岸田政権と安倍元首相がさかんに唱え始めた「敵基地攻撃能力」の保有は、文字通り相手国領内での、一連の軍事行動を可能にするもので、安倍元首相の弟の岸防衛大臣は、相手国領域内まで行っての空爆を、排除しないと国会で明言しました。志位委員長が、 ロシアのウクライナ侵略を受けて、「プーチン大統領のようなリーダーが選ばれても、他国への侵略ができないようにするための条項が、憲法9条です」と、いち早く発言したのも、日本自身が再び、侵略国家になる危険が現実にあることを踏まえの警告です。
 これに対して、自民や維新の一部政治家から「9条を持っていれば日本の平和が守れるといっていたではないか」など、事実をねじ曲げた的外れな、攻撃の言葉が発せられています。
 これは、志位委員長の警告が的を得ていることの証明ともいえますが、こうした危機に際して、憲法9条を攻撃する人たちに共通していることがあります。それは、「憲法9条を学ぼうとも理解しようともせず、ウクライナへの侵略を止めるために声を上げることもしない」 ことです。ただひたすらに、ウクライナ危機を利用して憲法9条をおとしめようとする一部の人々の言動は、恥ずかしいことではないでしょうか。
 今こそ、「ロシアのウクライナ侵略反対」「憲法9条を守れ」の声を広げましょう。7月の参議院選挙では、こうした、平和を敵視し、歴史に逆らう政治勢力を少数にするために、日本共産党の躍進が必要です。
 皆さんのご支援をお願いして、訴えを終わらせていただきます。ご協力、大変、ありがとうございました。

📡以下は最近のロシアによるウクライナ侵攻への抗議・反対行動など

赤旗2022・3・6付け.

   (ベルリンでのウクライナ侵攻抗議集会 2月6日付け「赤旗日曜版」)

赤旗2022・3・6反プーチン

東京渋谷でのウクライナ支援パレード (2月6日付け)さまざまな国の人と日本人が参加

赤旗2022・3.5・5反プーチン

「戦争は最大の環境破壊であり人権侵害だ」と国際環境団体「FoEジャパン」が声明(ロシアが原発攻撃も示唆)







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