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第6回 私のHow to おもしろい    ~第5話 少女②~

 マンガにおける「おもしろい」とはなにか?マンガ制作を通して学んだマンガを面白くする方法を考えていきましょう!

 このレポートは『雨の犯行 5話 少女②』に関する制作レポートです。レポートを読む前に投稿した作品に目を通していただくとより今回のレポートがより分りやすくなると思います。

~第5話 少女② 目次~

①マンガの読み方 縦と横その2

②色 形式を利用しよう

③事件 ウエノ ミサ 問題

④おわりに


①マンガの読み方 縦と横その2

 前回に引き続き縦読みマンガのコマ割りの工夫について書いていきます。

 ちなみに、前回のレポートに書いたことは「少女②」でも生かされています。こうやって学んだことを足していって、もっと面白いマンガが描けるようになりたいです。


それではやっていきましょう

まずは時間経過のやりかたについてです。

 一目瞭然の空白ですね。こうやって空白を作ることによって場面の整理と時間経過を表すことができます。横読みでは風景をいれて時間経過を表しますがそれとは違った縦読みならではのやり方ですね。


 続いて縦読みの注意点です、残念ながらこれは私がやってしまった反省点なんですが…

 この2ページですが、ページの境になっている前後のコマが断ち切りまで描いてあるので縦読みだとくっついて見えてしまうのです。

 縦読みのコマ割りを教わった際に注意点として「意図がない限りページの境はどちらも断ち切りにしない」と教えていただいたのですが、制作中に頭から抜けていて見事にこのようなミスを多々作ってしまいました。

 横読みの場合、見開きでもない限りノドにあたるコマは断ち切らないようにするのが常識であり、ノド以外であれば断ち切りまで描いても前後のページに強い影響をあたえることはありません。

 しかし、縦読みではほぼ前後のページが繋がっているので、ページの繋がりを断ち切りで合わせてしまうと前後のページが干渉してしまい違和感になってしまいます。今回はそれを盛大にやってしまったのでした。


~縦読みについて~
 縦読みをやってみての感想としては縦読みでのコマ割りは魅せコマ(ドーンと魅せたいコマ)を作りやすかったです。それと横長のコマをよく多用することができ、コマの横が広い分縦が狭いので4段のコマ構成になる場合が多かったです。つまみ食いのように2話分だけ縦コマに挑戦しましたが、今回習ったことも次回からの横読みネームに活かされていくと私は思っています。


②色 形式を利用しよう

 『雨の犯行』を読んでいて1話の時点から気づいていたと思いますが、このマンガは「血」だけカラーを使っています。これはマンガ投稿サイトではカラーのマンガも投稿できるという形式を利用した表現の一つです。


 はじめはカラーで描くことは一切考えてなかったのですが、ゼミでのディスカッションの際、「カラーを使うこと」・『何か一つ「カラーにするもの」を決めてやってみてはどうか』と言われ衝撃を受けました。

 マンガは基本モノクロ、カラーにするならページ丸ごとカラーにする。という先入観を強くもっていたのでそんな先入観を壊してくれ貴重な意見でした。マンガだけに言えませんが、何事にもおいて自分が思いつきもしなかった「新しい考え」を知ると気持ちの良いものです。

 「少女②」では多くの赤がでてきたので、今回レポートに書かせていただきました。


③事件 ウエノ ミサ 問題

 『雨の犯行 2話 少年②』のコメントである問題が発覚しました。それが今回の題名にもなっている「ウエノ ミサ 問題」です。

 こちらが問題のページです。

 この場面は主人公が母親に対して少女の名前「前原 栞」とは別の名前を言ってごまかすシーンなのですが、コメントで「なんで母親も一緒にウエノ ミサって言っているんだ?」「母親こえぇええ!」などと自分の意図とは違い解釈をしてしまった読者がいて驚きました。

 そこで問題の吹き出しをみてみると…

 「あぁ、確かに…」

 マンガではフキダシから出ているトゲで誰が何を言っているのかを判断するのですが問題のフキダシのトゲはドアの隙間を指しているように見えます。

 完全に私のミスでした。私の中では「このキャラクターがこのセリフを話す」という台本が頭の中にちゃんとできているので全く気にしてませんでした。『トゲの先まで気を使う』今回学んだ大きな反省点です。


④おわりに

 少女編も終了。またもや一週空けての次回更新です。この後も群像劇は続きますが話の繋がり的に次の話は3週続けた方がよいと判断したので今回は少女編で区切らせていただくことにしました。

 今後の話も伏線を回収したりまた張ったりと物語はどんどん複雑になっていきます。少しでも分りやすく物語を構成できるように頑張って制作に取り組んでいきたいです。


すずき野

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