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いわきのおっちゃんと現代美術家の不思議な出会い 『いわき回廊美術館』

『いわき回廊美術館』は、現代アーティストの蔡國強さんと、”いわきのおっちゃん”志賀忠重さんら地元住民『いわき万本桜プロジェクト』とで作り上げた、行政や補助金などに頼らない屋外アートスペース。2013年に開館。

といっても、ほぼ屋外のアスレチックスペースのような空間。蔡國強さんの作品(トップ写真も彼の作品)が常設展示されており、その他、回廊には地元の子どもらの絵画展が開催されたり、ツリーハウスやテントスペースなども随時作られ拡張している。

震災をきっかけに結成された『いわき万本桜プロジェクト』は、震災の記憶を後世に伝えるべく、この山々に99,000本の桜を植えることを目標としている(2018年の時点で4,000本)。ここに来ると、桜の苗木を買い、植えることが出来る。毎年春には沢山の桜を愉しむ人たちで賑わうのだそうだ。

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ここは、地元の人たちが主体的に動いているのが面白い。現代アートのことを何一つ知らなかった人たちが、30年前に、この地にアーティストを受け入れ、一緒に作品をつくり、この場をつくり、コミュニティを醸成し、文化を育んでいる。


彼らの物語と、この美術館について書かれた本『空をゆく巨人』(川内有緒)は、開口健ノンフィクション賞を受賞している。ドキュメンタリー番組も2019年につくられた。

ここからの見晴らしは、とっても良い。

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