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旅先で友人にばったり再会したような 三富新田『OIMOcafe』

三富新田『OIMOcafe』。
川越まで続く通称「いも街道」の屋敷林に囲まれたカフェ兼八百屋さん。
自分と同い年くらいの若い人たちが販売している。ここらの若手農家さんが、三富のさつまいもをつくってはこうしてカフェで販売しているみたいだ。テラコッタの壺で焼かれたさつまいもをひとつ買ってみる。

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袋はもったいないので要らないと伝えると、お兄さんから「入れたほうがいい。蜜で大変なことになりますから」と言われ、されるがまま入れてもらうことに。
しばらくすると、紙袋がみるみるうちに半透明になっていく。尋常じゃない蜜の量で思わず笑ってしまった。 

頬張ると、確かに美味い。大分でも美味しいさつまいも食べてたけど、これはなかなか。

江戸時代、川越いもは飢饉の非常食としてではなく、ご馳走としてすでにブラント化され大人気だったそうで、この三富の農家さんたちもこのさつまいもによって随分助けられたそうだ。


食べながら色々とまわりを散策してると、お屋敷の軒先に見覚えのあるベンチがある。『石巻工房』のベンチだ。ちゃんと焼印もあるから間違いない。

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このベンチ、震災後2012年3月に開催された『六本木アートナイト』のなかで、夜通しで観客と一緒に組み立てた思い出がある。『BIVOUAC FOR TOHOKU』だ。ベンチは被災地の仮設商店街などに寄付された。なつかしいな。みんな元気かしら。

『石巻工房』は今も元気で稼働中だから、このベンチは、ここの人たちが購入してくれたのだろう。旅先で友人にばったり再会したような、そんな気がして嬉しくなった。いいところだな、また来よう。

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