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愛されキャラと豹変するお姉さん

*この記事はあなたに何も有益なことをもたらしません。おまけに最後の方は怒りすら湧くかもしれません。ただ僕は書きたいことを書くのです。

2020年6月30日。土砂降りの雨。今年1番の振りっぷりだなあとびしょびしょになりながら最寄りの駅へ向かう。それでも気分はとてもいい。なぜなら今日はカフェで一緒に働いているお姉さま方が僕の暮らしているシェアハウスに遊びに来る日だ。

駅まで向かう途中にスーパーへ立ち寄る。僕たち(シェアハウスメンバー)の体たらくで貯めてしまっていたトレイや牛乳パックを回収BOXに捨てる。人様をお招きするのにあんなに貯まった様はとてもじゃないけど見せられない。回収BOXは外にある上にフタが完全に閉まらないので、傘を首に挟んでフタを持って抑えながら少しずつ両手いっぱいに持ってきたトレイと牛乳パックを律儀に分別し回収BOXに落としていく。もちろんびしょ濡れになる。

よりによってこんな雨の日に。。とぶつぶつ思うけど、あと5分後にお姉さま方と会えるのが楽しみだからまあこんなことも許してやろうとも思う。

一般的にカフェで働く人っていうのは男性よりも女性が多いもので、僕のところもそうだ。

特に僕は朝6時から働き始めるいわゆるオープンメンバーの一人でその時間帯には男性スタッフが極端に少ない。大体一緒の時間に働くメンバーは僕以外女性スタッフ(大体が年上のパートさんとか)なので必然的にその人たちと関係が深くなる。
僕はバイト先ではいじられ役。よくおっちょこちよいなミスをしたり、店が混雑してくると焦ってテンパってしまう。(これでも1年半以上働いてるんですけど笑)

だからお姉さま方からは21歳の大学生が子供みたいに見えているうんだろう。(そう思われてもしかたないと思ってる)

最近はずっとそんな調子だからこちらもお姉さま方から可愛がってもらってるんだと思うようにしている笑

話を戻す。ということでもう一度言うと本日はそんなお姉さま方が5人シェアハウスに遊びに来るのだ。1ヶ月前くらいから結構楽しみにしていた。

合流して駅からシェアハウスに向かう途中にこっそりトミーに電話してタオルを用意してもらう。お姉さんがたに気を使わせることなくこういう配慮がしれっとできることも意外と大事だと自称愛されキャラは思う。

一応事前に伝えてはいたけど、トミーもいおりちゃんもいきなり年上の女性たち(25~45くらいの女性)がこんなにも押しかけてくると流石にたじろいでしまっていて家をうろちょろしたりしておどおどしていた。自分の家なのに笑

そんな反応をするだろうと半分は予想してはいたので、やっぱり面白かった。

こういう料理を作る系のパーティーってだらだらと話ながらやるので総じて食べ始めるまで2時間くらいかかるのが常なのだが、今回は主婦の方が一人いたので、さも家族に料理を作るようにテキパキと工程をこなしていき、餃子や麻婆豆腐があっという間にシェアハウスの大きなダイニングテーブルにならび、あっというまに食事が終わった。

今回集まった目的はその主婦さんがバイトをやめて新しい職場で働き始めるからそのお別れパーティーである。

子育てをしながらも自分のやりたいことに目を向けて、新しい環境に挑戦する姿に強烈なかっこよさを感じた。挑戦に年齢は関係ないということを背中で感じさせてくれる存在だった。今日もいつものように優しい口調で喋っているけど明日(7月)から始まる新たな挑戦を前にして生き生きとした様子だった。

みんなでプレゼントを渡して1次会は終了。本日の主役と年長の2人を駅まで送り届ける。午後3時過ぎ。まだ解散するには早いので僕を含めて4人は近所の酒屋さんでお酒を買い、もう一度シェアハウスで飲み直すことに。さすがに昼間っからぶっ続けで飲み続けるなんてあまり無いけど、そんな僕の個人的事情は関係なく、お姉さま方は上機嫌でワインとかウイスキーとかをグラスに注いでくれる。これが愛されキャラの宿命だなと思ってありがたくいただくことにするが、お酒にそんなに強いわけじゃないのでもうへべれけになってるんだけれどお姉さま方のトークは止まらない。

話はめっちゃ楽しくて面白いんだけど、時間がかなりたってくると愚痴がこぼれだしてくる。女性が他人を見る目は鋭くて、そこ切り取る?っていう切り口で愚痴ってて、僕の辞書にはのってない見方を提供してくれるお姉さま方は改めてすごいなあと思うけど、急に僕のターンが回ってきて

ねえ、坂井くんは結局何を目指してるのぉお??

とか聞かれるのは答えるのが面倒だなあと思うからこのまま酔ったフリして寝てやろうかとも計算してしまう(酔ってるのにそういうわがままな理性はある)なんとも都合のいいやつである。

ある時間帯、Oさんの隣に座っていた僕は本当に眠気がすごくて、机に突っ伏してはOさんに起こされてを繰り返されていた。Oさんは僕が持っていた大きなくまさんのぬいぐるみのを抱きかかえて、いつのまにか僕のキャップをかぶっていることがわかった。Oさんとは何回か飲みにいったことがあるけれどそんな”あからさまな”コミュニケーションのとり方をされたことがなかったので違和感を感じた。

ボディタッチの回数も1回や2回ではないくらいあった。今こうやってつらつら書いてるのはそれが嬉しかったとか嫌やったとかでは全く無く、ただ事実を書いただけだけど、本当に突然のことでただただ驚いた。確かに酔っ払っていたけど、その違和感だけは確実に覚えている。

それはそれは僕にとって衝撃なことで、いつもはどちらかと言えば相談される方で、頼れるお姉さんだったOさんが急に懐がゆるくなったのだから。あの夜Oさんは珍しく自分の元カレの話を何回もしていた。

おはようございます。

次の日もシフトが被っていてOさんと一緒だった。あの日から確実にOさんの態度で変わったことがある。確実にシフト中にボディタッチが増えてる。今までは0だったのに。

これが恋なのか?

とかベタ過ぎる終わり方をしたいんじゃない。何がそんなにOさんの態度を変えてしまったのかという疑問がただただ浮かぶのだ。

ただ、あのときの豹変っぷりがお酒のせいではないことはわかっている。






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