ピッチ資料も採用広報記事もない!採用の”武器”が少ない中、1ヶ月半で3名の外部採用に成功した企業の事例
どのような企業であっても、いつかは必ず「初めての外部採用」に取り掛かるフェーズが来るかと思います。
特に、アーリーフェーズの企業が初めての採用でぶち当たる悩みは、
「採用HPもWantedlyもない!採用広報に使える武器もない!当然ピッチ資料なんてない!でも会社の成長に人員が追いついておらず、早期に採用を進めないといけない!!!」
ではないでしょうか?
こんにちは、ポテンシャライトの福松です🙋♂️
本日はそんな悩みを抱える企業様に向けて、ぜひお伝えしたい事例がございましたのでブログを書かせていただいております。
実は直近ご支援させていただいた企業様でアーリーフェーズにも関わらず、採用を開始して1ヶ月半、Greenの運用のみで3名の採用に成功した事例がございます。
<採用が決定した職種>
・データアナリスト 1名
・カスタマーサクセス 2名
もちろん、初めての外部採用でしたので「外部に出せる採用関連資料がほとんどない(つまり、会社名を検索した時に会社HPくらいしかヒットしない)」状態からのスタートでした。短期間で比較的難易度の高い職種の採用が決定した事例を通じて見えてきた解も踏まえてご紹介していこうと思います!
会社の規模に関わらず、すぐに取り入れることができることをご紹介しておりますので、ぜひご参考くださいませ!
それでは、参ります!
1. 今回取り上げさせていただく企業様のご紹介
◆企業名:株式会社シンカー
◆社員数:6名 ※ご支援開始時/役員と社員の合計人数
◆事業内容:
- データ分析/デジタルマーケティング事業
- マーケティングコンサルティング事業
マーケティング業界に詳しい方ですとお分かりかと思うのですが、この領域は競合他社も多く、採用においては「差別化が難しい」領域です。
特に、求職者側からは各社の違いが見えづらいため
「あ、マーケティング支援の会社か」
と一括りに判断されやすく、採用広報の重要性は他社と比べても高いといって差し支えないと思います。そんな私自身も、ご支援開始時には「事業内容での差別化が難しく、採用広報資料も少ない中で苦戦しそうだな…」と本音のところでは感じておりました。
※結論として上記は見当違いで、シンカー社は魅力に溢れる企業様でした!
そのあたりは最後のまとめで簡単にですが触れさせていただきます。
前置きが長くなりましたが、ここからはその成功要因を紐解いてまいります!
2. アーリーフェーズの採用において持つべき●●の意識
結論から申し上げます。
今回の事例で、シンカー社が採用成功された最も大事な要素をあげるとすると、代表の藤原さんの採用への意識と熱量、そして採用のための工数を割いたことに尽きると感じております。
約1ヶ月半の間、代表の藤原さんは業務の3割以上(※)を採用に費やされていたそうです。
※採用業務にかけられた時間の目安
- 朝 :毎朝1時間、Greenの確認時間を確保
- 夜 :終業前にも30分程度Greenを確認
- 上記に加え、毎日3件ほどのカジュアル面談/面接を実施
※シンカー代表 藤原さんのFacebookの投稿(当社はGreenのみご支援)
当時、シンカー社にはバックオフィス担当がおらず、カジュアル面談やGreenでのメッセージのやりとり、スケジュールの調整まで全てを藤原さん自身で担当されていました。
「なんだ、そんな当たり前の根性論かよ…それができたら苦労しないよ…」
という声が聞こえてきそうです。
はい、おっしゃる通り、最終的には根性論とマンパワーです。
しかしながら、最短で採用活動をするためには間違えなく必要な要素の一つです。
本日は実際に採用成功されている企業がどんなマインドで取り組まれているかについてお伝えしたいため、上記のように感じられた方にこそ読んでいただきたい内容です。
実際に、アーリーフェーズの企業様の採用支援をさせていただく中で経営者や役員の方から以下のようなお声をよく言われることがございます。
その通りだと思いますし、創業間もない企業の代表や役員の忙しさは想像を絶するものだと思います。
とはいえ、採用の武器が少ないフェーズの企業様において、上記のようなスタンスで採用がうまく行くケースはほとんどないと断言しても差し支えないと考えております。
(もちろん、特筆すべき会社の特徴/ビジネスモデルや、圧倒的に求職者様の惹きになる「なにか」があれば話は別です)
一言で言えば、シンカー社の採用活動はまさに「凡事徹底」でした。
この事例で感じたことは
- 経営者や役員が直接やりとりされているフェーズだからこそ、特にCX(Candidate Experience)が重要ではないのか?
- そして、アーリーフェーズの企業こそCXを武器として使うべきではないか
ということでした。
▼CXについて詳しい記事はこちら
しかし、ただ闇雲に時間を使っても採用がうまくいくとは限りません。
ここからは、特に効果を感じた3つの凡事徹底について解説いたします!
2−1. メッセージテンプレートを使用しない
Greenではいくつかの場面に合わせたメッセージテンプレートが使用できますし、当社でもそういった用意は行っております。
★参考:当社で用意しているテンプレートの一部抜粋
しかし、藤原さんはテンプレートを一部使用することはあっても、ほとんど全てのメールになにかしらその求職者様に向けたメッセージを差し込まれておりました。
👇 実際に藤原さんが送付された「会いたい」の一例
👇 カジュアル面談後のお礼メールの一例
ひとつの文章は短かったとしても、会社の代表がここまで丁寧に対応してくれているということは、多くの方にとって新鮮であり好印象に繋がるのではないでしょうか?
もちろんこれだけが原因ではないかとは思いますが、カジュアル面談⇨1次面接への離脱が極めて少なく(ほとんどなく)、結果的に歩留まりが高く、省エネな採用成功に繋がった一因だと感じた事例です。
2−2. まずは会ってみないとわからない、というスタンスで
Greenには、求職者側から送付ができる「気になる」という機能に加え、企業側からも「会いたい」という呼びかけを行うことが可能です。
少しだけGreenについてお話しますと、Greenの運用では「活用度ランキング」という独自のアルゴリズムで組まれた順位によって、上位表示される求人が決まります。
当社では、この「活用度ランキング」をあげることを目的として、週3件ほど「会いたい」を送付することを一つの目安として考えております。(当社の独自の調査に基づきます)
※本日はGreenの運用アドバイスが本流ではありませんので、詳細は割愛させていただきます。Greenの運用について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
そんな中、シンカー社は1ヶ月間でなんと27件もの「会いたい」を送付されていました。
もちろん、上記「2−1」の各求職者に向けたメッセージも入れた形での送付です。
ちなみに、運用を実施した成果ですが、
・期間 :1ヶ月半
・カジュアル面談 :37名
- 会いたい経由 :23名
- 自己応募 :8名
- 気になる経由 :6名
・内定承諾 :3名
- 会いたい経由 :2名
- 気になる経由 :1名
つまり、積極的な「会いたい」の送付がなかった場合、1ヶ月半で10名ちょっとの方としかカジュアル面談を実施できておらず、内定承諾者も1名という結果になっていた可能性が高いです。
結果として、最も高い時にはGreenの活用ランキングが「14位/3617社」まで上げることができました。
2−3. ”初回返信”をとにかく早く行う
「応募はきたけどその後連絡がつかず離脱」というケースはみなさんもご記憶があるのではないでしょうか?
しかし、シンカーさんの場合はその離脱が極めて少ないように感じておりました。
その要因として、「会いたい」や「応募」に対する初回の対応スピードが非常に早いため即座にファーストコンタクトをとれていることが大きいのでは?という仮説を立て、【純粋な初回返信までの時間】と、【業務時間を考慮した初回返信時間】をそれぞれ算出してみました。
(つまり、金曜深夜に応募がきてもすぐの対応は難しいですよね、ということです)
※Greenにそういった機能がなかったので、手作業で計算しました。ちなみに、実際にはまだまだ下に続きます。
集計の結果は以下でした。
業務時間外含む(純粋な初回返信までの時間):13時間39分
業務時間を考慮した初回返信時間 :3時間47分
当社の調べでは、書類選考結果を当日に結果を出す企業は全体の 20% 程度という結果が出ております。
シンカー社の場合ですと、業務時間内換算で4時間以内に返信をされているため、少なくとも全体の上位10%以内には入るかと思います。
これだけでも十分他社との差別化になりそうですよね。
3. アーリーフェーズの採用成功は凡事徹底に尽きる
以上が、私の思うシンカー社の採用がうまくいった3つのポイントです。
一つ一つは当たり前のことですし、時間が許すのであれば誰でもすぐに取り組める内容です。
しかし、これらを通常業務に追われる小規模の企業様で徹底されていたことが何よりも凄いことではないかと個人的に感じましたし、そのような姿勢がダイレクトな熱意として求職者の皆様にも届いたのではないかと思っております。
藤原さんはよく私とのMTGにおいて、「うちのような小さな会社に興味を持ってくださったこと自体が非常に嬉しいですし、その方にはできる限りお会いしたいと思っています」と話されていたことが強く印象に残っています。
最後になりましたが、冒頭で少し触れたシンカー社の魅力(差別化ポイント)について記載させていただきます。
当社ではGreenの運用開始前に、採用の魅力設計(魅力の打ち出し方)にも携わらせていただいたのですが、結論としては業務内容やビジネスモデルではなく、代表の藤原さんの考え方と創業の思いに重点を置いたブランディングをご提案させていただきました。
魅力設計の抜粋
深くは説明せずとも、ここまでご覧いただいた方であれば、藤原さんのお人柄や思いはなんとなく伝わっているのではないかと推察しております。
▼採用ブランディングに関する詳しい記事はこちら!
以上、何事も凡事徹底が大切とよく言われますが、改めてその言葉の意味を感じる事例でした。
繰り返しになりますが、採用武器の少ないアーリーフェーズの企業様では、
- こまめな1to1メッセージによるCX(Candidate Experience)の向上
- 経歴だけではなく、まずは会って判断するというスタンス
- 迅速なファーストコンタクトによる離脱の防止
に取り組む必要があると考えるべきであると感じます。
(むしろ上記をやらないと相当厳しい)
皆さんいかがでしたでしょうか。
シンカー社は現在はWantedlyを中心に絶賛採用拡大中ですし、ポテンシャライトでもこういった案件や事例のご提案をさせていただいております。
※当社の採用/人事組織系支援にご興味がある方はお気軽にお声掛けください。
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