見出し画像

【This Is It♡】

Amazon pimeなるものに手を出してしまった。足裏マッサージに使う棒をAmazonて発注したら、送料が無料になると言う「Amazon prime30日間を無料お試し」のボタンが出てきて、いつもは押さずに購入するのに今回は何故かポチッてしまった。その後すぐにメールが届いて、「Amazon primeのアプリをダウンロードして映画やドラマをご観覧ください」と案内される。促されるままアクセスしてみると、夥しい数のタイトルが表示され、どれから観たらいいのかやらとボンヤリ眺めていると、「This Is It 」が目に飛び込んできた。
マイケル・ジャクソンが亡くなる直前のライブのリハーサルの様子を撮影したドキュメント映画だ。随分前に、一度観た記憶があるがもう一度観てみようとクリックしてみる。

冒頭は、ライブのオーデションを受けに来た、世界中から集まったダンサーたちのインタビューから始まる。日付は2009年4月15日とあり、マイケルが亡くなったのが同じ年の6月25日なので、約2ヶ月前のことだ。

「二日前にオーデションの事を知って、とりあえず飛行機に飛び乗って来たよ。」「子どもの頃からマイケルの歌を毎日聴いて育ってきた。」「彼と一緒に出来ることは人生の全てさ。」「彼と同じステージに立てるならば何でもするわ。」「You are my everything. 」と様々な人種のダンサーたちが口々に語る。中には感情が溢れて涙ながら話すダンサーも居て、どれだけの想いを抱えて、人生を掛けてオーデションに臨んだのかを想像すると、胸に迫るものがある。

一緒に演奏するミュージシャンやコーラスの人たちもみんな同じ想いだ。「今まで数々の一流のミュージシャンとやって来たが、彼はそのトップだ。」「彼は音楽の全てを知っている。理解している。」「子どもの頃、母親と一瞬歌っていた曲をマイケルと一緒に歌えるなんて夢のよう。」みな顔を上氣させながら、興奮氣味にインタビューに答えている。

「キング・オブ・ポップ」と言われ、世界中のポプュラー音楽に多大な影響を与えた稀代の天才ミュージシャンだったマイケルジャクソン。
一方、彼の奇行(?)によるスキャンダルな噂も絶えなかったが、これを観ると、彼は音楽によって、世界のどれだけの人たちの人生に影響を与え、人々を救って来たのか、その影響力は膨大で測り知れない。神から与えられ稀有な才能を余すところなく、人々のために使うことが出来たのではないかと思う。それによって、莫大な富や名声を得たが、スキャンダルや誹謗中傷などに傷付き、払った代償も大きかったということか。

彼はいつも高みを目指していた。未知の領域を目指していた。天才とはそう言うものなのかもしれない。リハーサルの中で、マイケルが自分の描く世界を共演者と共有する場面が出てくるが、その指示がとても細かい。「その音はもっと響かせよう。」「この間をもっと大事にしてほしい。余韻を残すんだ」「ここのリズムはこうしよう」と、楽器の音を口ずさんで声で再現して伝える。バンドの人たちも真剣な眼差しで聴き入り「こんな感じかな」と楽器を奏でてとその場で修正を加えていく。「いや、もっとこうだよ」「わかった。次までに何とかするよ。」「ありがとう。愛してるよ 」とやり取りが続く。そうやって少しずつ、みんなでマイケルの描く世界へ近づいていく。

一番印象的だったのが、イヤモニの音が大きくてマイケルが歌えなかった時、ちょっと神経質気味に「イヤフォンの返りの音に慣れなくて歌えないよ。まるで耳の中に拳を入れられているようだよ。」と言ってから、「いや、怒ってるわけじゃない、これは愛なんだよ」と言い直しているシーンがあった。舞台監督も「マイケル、君がどうして欲しいか知りたいからもっと具体的に教えてくれる?」と言って、誠実に対応していた。
どこかの偉い演出家のように灰皿を投げつけたり、罵声を浴びせることなく、お互いがお互いを思いやり、敬意を払って、淡々と、でも熱く真剣に、愛を持ってリハーサルを進めているのは、とても素敵なことだと思う。

彼の歌はどれも世界的に有名で、誰もが聴いたことのある曲ばかりだ。
私もダンスのクラスのプログラムを作る時に、マイケルの曲をよく使った。彼の声は、優しくて、繊細な響きがあり、メロディーラインも心地よく、ダンスワークにはうってつけだった。私のダンスの先生も「彼の美しい声はまさしくシャーマン・ヴォイスね」と言っていたのを覚えている。

一番好きな曲は…いろいろあって迷うけど「Man in the Mirror 」かな♪

映画の最後は、共演者・スタッフ全員が円陣になって、マイケルがメッセージを伝えるシーンで終わる。

みんなよくやっている
このまま続けよう、信じて突き進もう
全力でやって欲しい。忍耐と理解を持って
これは素晴らしい冒険だ 何も心配はない
ファンの望みは日常を忘れる体験だ
未知の領域に連れて行こう、
未体験の才能を見せよう


全力尽くそう Give you all.
みんな愛している
僕らはファミリーだ 世界に愛を取り戻そう
愛の大切さを思い出させるんだ
互いを愛すこと 僕らはひとつだと

We are all one. そして地球を大切に
4年で環境破壊を止めて、地球を守ろう
僕らが伝えるのは大切なメッセージだ
みんなの協力に感謝するよ
ありがとう


50 歳でマイケルが亡くなってから、もう12年になる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?