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【音読三昧♡】

今日は音読道場さいたま支部のフル活動の一日だった。午前中に体験会、午後には、「大人のための深める音読」のクラスが2つと、「子どものための音読サイコロ道場」のクラスが1つ。終わる頃には、運動で汗を流した後のような心地よい達成感があった。

午前中の体験会では、女性お二人の参加者をお迎えして、「母音」と「子音」の発音と、カタカムナ音読のさわりを体験していただく。お二人ともとても素直に音読に興味を持ってくださり、素晴らしい感度で、音読を楽しんでいらっしゃるので、こちらも熱が入ってくる。お一人の方は、長らく「公文式」のスタッフをやっていらして、「そうなんです。最近の子どもたちは音読が出来ない子が多くて、中には得意な子も居ますが、そういう子は計算もよく出来て、成績もいいですね。」とおっしゃり、大きく頷きながら松永式音読法の効果に納得されているようだった。もう一人の女性は、「お寺の声明(しょうみょう)のように響きがあってすごいですね。しっかり発音するのが楽しいです。」と感想を述べられていた。

日本語音読の響きは、どなたにとっても心地良さがあり、特にカタカムナ音読がもたらす不思議な爽快感は、私たち日本人の感覚の心棒を震わす響きから来ているのではないかと感じている。
体験会の時間はあっという間に過ぎてゆき、ちょうどお昼となったので、一緒にランチを頂きながら、共通の話題で盛り上がり、旬子さんと私は午後からの「大人のための深める音読」クラスに備えて少し早めに失礼した。

午後一番の大人のクラスは、もう既に何回もクラスをこなしていらっしゃる方だ。銀髪の素敵な女性で、クラスを重ねる毎に、母音の音が良くなっているのが分かる。古今和歌集の仮名序をメインに、いろんな読み方をやってみた。現代の文学にも通じる日本文学の元祖となっている、紀貫之の仮名序はじっくりと取り組みたいところだ。
「カタカムナ読み」、「一音一音切り読み」「祝詞読み」「ののしり読み」「すらすら読み」どの読み方で音読しても、ピタッとハマる名文中の名文。いろんな読み方をしてみると、自分の発音が出来ていないところが炙り出されてくる。「あら、難しいわね。」と言いつつ、一生懸命、集中して挑戦されている姿は、本当に美しいなぁと見惚れてしまう。一緒に音読をしながら、音読の響きから窺い知れる、私たち祖先の繊細な感覚を味わう楽しみを共有する時間となった。

次に訪れたのは、お母さんと妹と一緒に来た10才の男の子。前回が体験会で、今日は初めてのクラスとなる。子どものクラスは、音読30分、サイコロ暗算30分の一時間コースとなる。体験会でやった「母音」と「子音」のおさらいと、カタカムナの音読だ。子どもの集中力は短い。特に男の子は短い。(笑)そのことは西荻窪の音読道場での指導で体験済みなので、旬子さんとテンポよくクラスを進めていく。出来ていることにフォーカスして、褒めて、褒めて、褒める!と、やおら立ち上がって「トイレ行ってくる。うんこね。」と言って部屋の外へ出ていった。お母さんは苦笑して、私たちも「いってらっしゃい。」と笑って見送った。彼の帰りを待つ間、お母さんと私たちとで、可愛い妹の通っている幼稚園の話や世間話をする。しばらくすると男の子が戻って来て、ちょうどよいタイミングなので音読を切り上げて、サイコロ暗算へと移る。十二面体のサイコロ2つを転がして掛け算の暗算だ。慣れたらサイコロを一つ増やして3つでやってみる。普段は筆算の計算に慣れているので、二桁の数字が2つになると、どうしても机の上に指で数字を書いて計算をしようとする。なるべく頭の中で計算してみるようにとヒントを出して促すと、口で九九を唱えながら、素直に頭の中で一生懸命に計算する。時間は掛かるが、一歩一歩正解に近づいていき、ついに答えが出た時には、「Yes、正解!」と言って旬子さんと盛大な拍手を送る。妹を抱っこして、見守っているお母さんも嬉しそうに微笑んでいる。正解が出せると嬉しくなって、またサイコロを転がす。そんなことを何回が繰り返す内に30分が経過して、隣で見ている妹もムズムズ落ち着きがなくなって、もう限界だ。こうして一時間があっという間に終わる。

さて、親子を見送った後は、本日最後の大人のクラス。こちらも前回が体験会で、今日が初めてのクラスとなる。彼女はカタカムナの勉強をしていて人に教えられる先生でもあり、舞台の演出のサポートなどの経験もあって声がよく響く。松永先生の音読を聞いて、その響きに興味を持ってくださった経緯があり、いろいろお伝えすると、内容をさっと捉えて理解がはやいし、発音の再現もはやい。カタカムナの内容に関しては、こちらが学ばせていただくこともたくさんあって、一緒にやっていてどんどん学びが深まって、世界が広がっていくのがなんとも楽しい時間だった。

日本語音読指導者の旬子さん♡

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