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THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS UNIT LIVE TOUR ConnecTrip! 岩手公演の感想、その1(ステップ&スキップ、谷の底から咲く花は)

入る前に


両日、配信で参加しました。

もっとプロデューサーさん達に身近に!という感じの今回のツアー

私がシンデレラガールズのライブを見はじめたのは6thからなので、こういう規模のライブははじめてでした。シンデレラガールズのライブとしてはそうですが、実はこういう規模、もしくはもっと小さいライブハウスとかの経験がもっと多いです。

実は、私は小さい規模のライブの方が好きだったりします。もちろん大きいキャパでスタジアムとかのライブも感動がありますが、見る側としては大体の場合は舞台を見ても色々小さすぎるし、画面7割、ステージ3割見る感じで、視線が分散されたり、サウンドも聞く場所によってバラバラで、最悪の場合は現場で音が色々ズレてドラムのキックサウンドが遅く聞こえてごちゃごちゃになったりします。前回の山形県やまぎん県民ホールでもすごくサウンドが良かったという現場の話がちょこちょこ見えました。空間が小さい分、サウンドをバランス良く空間全体に届けることが出来るんです。

技術的なことを書いたけど、これ以外でも、単純に小さい規模の方のライブの雰囲気が好きだったりもします。それこそ今回のツアーの目的だと思いますけど、演者さんが伝えることがもっと直接に伝わる気がするのです。チケットだけ取れれば最高ですけど、でもこういう形でプロデゥーサーさんに近くまで来てくれたのがそれ自体で嬉しかったです。

ステップ&スキップ

関裕美、白菊ほたる、森久保乃々によるユニット

「ユニット」って不思議で、同じアイドルでもどのユニットに居るかによって違う感じになるんですよね。色に例えると早いでしょうか。同じ色でも、横とか周りに何色が配色されているのかによって同じ色に見えなかったりするのと似た感じです。

それを一番感じたのが今回のワンステップスの曲でした。「ステップ&スキップ」と「書きかけのラブレタ」の乃々ちゃんはいつもよりもっと華やかで、でも等身大の女の子として見えたのが印象的でした。それこそ”ユニット”の色というのが強いからこういう効果があるのでしょうか。ほたるちゃんも、等身大の女の子の可愛さがもっと際立ってすごく愛らしかったです。

ライブの2曲目として「ステップ&スキップ」が披露され、3人のそれぞれのソロ曲がその後、そして最後にサプライズ披露だった「書きかけのラブレタ」が来ることによって、笑顔が苦手だったり、勇気がなかったり、不運を背負ったりと悩みや不安を持っている各々が「3人でなら勇気出せる」というストーリーに繋がるのがとっても綺麗でした。

ユニットとしての一体感がありつつもソロパートでは一人一人の個性が強く見えるのも好きポイントでした。歌も音源よりもっと色を濃くして、そして表情と表現力が加わって伝わりやすかったんじゃなかったかなーと。

「谷の底で咲く花は」

デレステのほたるちゃんのストーリーコミュでのほたるちゃんと裕美ちゃんのやりとりがすごく好きで、今回の流れでそれを思い出しました。

デレラジでほたるちゃん役の天野聡美さんが7thでのこの曲の初披露の時の悔しい思いをおっしゃっていましたが、私もそのライブを現場で見届けたのですごく覚えています。白いペンライトの海の中で、まるで本当に嵐の中で一人の少女が風に戦っているような、そういう感覚でした。当時、またほたるちゃんについて頭の中でぼんやりしていたのがその一曲ではっきり刻まれました。技術的なのは分からないけど、ほたるちゃんと真正面に向き合っていたすごく印象的な披露だったと思っています。

そして今回の披露。こんな長尺で感情的に濃すぎる曲を2回もやるのか……って思ってましたけど、ばっちりというか、魔法が起きました。

前のシンデレラガールズのライブの感想でも言ったことがあるかもですけど、もちろん素晴らしい披露がたくさんの中で、魔法みたいに本当に演者さんがもうそのアイドルに見える瞬間があるのです。10thのTropical Landライブで、「思い出じゃない今日を」の武田羅梨沙多胡さんの喜多見柚ちゃんとかで経験したのですが、今回も起きました。

天野聡美さんの表現力によって音源よりもっと劇的な、ミュージカルの一幕を見ているようでした。デレステの黒崎ちとせちゃんのストーリーコミュで”光は呪いだから、一回惹かれてしまったら一生手を伸ばし続けるしかない”という自分の話もありましたが、この曲の終盤の「光」も決してほたるちゃんによって嬉しいばっかりの意味ではないと思うのです。

「嵐の夜よ、なぜ私を置いていった」という歌詞を台詞のように表現したのもすごく印象的で、ほたるちゃんの心が、普段は言わず、見せない絶望みたいなものが見えるような、そういう感覚でした。その表情と歌声で苦しかった時間を通ってきたほたるちゃんが見えた気がしたのです。前回の疲労より、”希望を持とうとする”ほたるちゃんの強さが見えたの。

演出もすごく良かったですね。特別な舞台装置や強いライティングではないけど、だからこその暖かさがあって、場合によっては現代的な演出よりももっと似合うことがあるんだなーと思いました。

ワンステップスの華やかな衣装だったので、今の「皆と一緒のほたるちゃん」という脈絡があったのも、「勇気を出して進んでる今のほたるちゃん」のようで嬉しかったです。ほたるちゃんの次のステップが早く見たくなる、そういう素敵な披露でした。


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