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富津公園2.0


22年7月から「県立公園における民間活力導入に向けた再整備の検討会議」がスタートしました。各種施設の老朽化が進む富津公園が対象となりました。

近年では、公園への民間活力導入が台頭し、導入自治体も増えており、木更津市の鳥居崎海浜公園や千葉市の稲毛海浜公園、大阪の大阪城公園などが挙げられる。千葉市で民間活力導入に取り組まれた熊谷俊人氏が県知事に就いたことによって加速していくと思われる。

熊谷俊人知事HPの県政ビジョンより

◆富津公園の現状

参考:「第1回 富津公園における「整備等の基本的な考え方」検討会議」

○ジャンボプール(S48完成)
 施設が老朽化。
○屋内プール(H3完成)
 利用者数が横ばい。利用者の多くは高齢者。
○テニスコート(S54/57完成)
 施設は老朽化。利用者数は横ばい。
○キャンプ場(S30代開設)
 バンガロー、常設テントあり。市観光協会が運営。
○野外劇場(S63完成)
 イベント利用はごく少数。
○多目的運動広場
 利用機会が少数。
○明治百年記念展望塔(S64完成)
 50年近く経過し、老朽化。
○遊具広場
 遊具の更新中。

また、富津公園内は信号のない道路かつフラットな道であることから、大学や実業団の長距離選手が練習を行なっている。

◆私が考える富津公園2.0

第3回会議で、富津公園をどのように再整備していくかという素案が上がってきました。


富津公園 再整備に向けた基本方針(案)
 
テーマ「海と森の魅力を感じながら自然豊かなアクティビティと賑わいの空間を創出」
 見事な眺望 / 賑わい創出・アクティビティ / 豊かな自然・憩い


§

○見事な眺望

・富津公園の特徴的な形を活かした眺望を楽しみながら、時間を忘れることが出来るような特徴的な空間を創出
・景観を楽しみつつ、飲食や休憩できる施設の導入
 例)展望施設、休憩所、カフェ、レストラン
[素案から引用]


オーシャンビューを眺めるカフェ・レストラン

the fish(富津市金谷)
THE SURF OCEAN TERACE(千葉市稲毛区)

(コメント)海を眺望できるレストランやカフェが存在しない富津公園。市内のthe fishさんや稲毛海浜公園のTHE SURF OCEAN TERACEは好例。

映える景色

明治百年記念展望塔とFUTTSUモニュメント

例)BE KOBE(神戸市)、ONJUKU(御宿町)
(コメント)地名モニュメントを設置することで、写真でどこに行ったのか、またSNSで富津の存在を拡散される機会にもなり得る。(新設の工作物設置が可能かどうか)

富津公園北部海沿いのビーチウォーク

千葉フォルニア(袖ケ浦海浜公園)
走水観音崎遊歩道(横須賀市)

(コメント)明治百年記念展望塔近くの駐車場は駐車台数が限られる。入口付近から展望塔近くまでビーチウォークを設けることで、歩いてアクセスするルートを開拓できるのでは。

§

○賑わい創出・アクティビティ

・屋内プール、キャンプ場など、一年を通してスポーツやアクティビティを楽しめる空間を創出
・見事な眺望や豊かな自然を活かした人が集うためのサービス提供に必要な富津公園の拠点となる空間を創出
・公園の賑わい創出のためには地元との連携が必要
 例)宿泊施設、飲食施設、物販施設、温浴施設
[素案から引用]


屋内プール、温浴施設付きの宿泊施設

海辺の湯(富津市金谷)

(コメント)富津岬のロケーションとオーシャンビューを活かした宿泊施設は潜在性があり、魅力的である。年中利用可能な屋内プールと温浴施設を併設した宿泊施設で、富津への滞在時間を増やす。マリンスポーツ・海水浴場利用者の温浴利用も期待できる。

キャンプ場のグランピング・ヴィラ転用

(コメント)近年では、グランピング需要が高まっている印象があり、富津市を含め近隣市でもグランピング施設が増加。キャンプ場をグランピング転用も一案。一方で、BBQ利用も多く、フリーサイトのキャンプが可能というメリットもあり、キャンプ場をどう活用するか議論を深める必要がある。

マリンスポーツエリアの開設

水上バイクの走行エリアマップ

富津岬先端 水上バイクエリア
富津岬南部から富津海水浴場 マリンスポーツエリア
 ジェットブレード、バナナボート、シーカヤック、SUPなどのマリンスポーツを提供できるエリアの新設。同時に、サービス提供主体も募集する必要がある。
(コメント)富津岬・富津公園の再整備のみならず、富津海水浴場も含めた総合的なマリンスポーツの整備も考慮が必要である。

§

○豊かな自然・憩い

・海と緑に囲まれた豊かな自然によって癒しを感じられるウェルネスな空間を創出
・保安林内をゆっくり歩けるような散策路や海と緑を感じて走れるようなランニングコースとして利用できる空間を創出
・公園に点在する近代遺構の活用
 例)ランニングコース、自転車コース、散策路
[素案から引用]


全天候型走路トラックの設置


池の平スポーツ広場グラウンド(長野県妙高市)
富津みなと公園(富津市)

(コメント)大学・実業団・市民ランナーが富津公園ランニングコースを利用。NPPON STEEL(富津臨海)陸上競技場が離れているため、トラックとロードの練習が難しい。大会を想定しない練習拠点としてのトラック整備なら3レーンくらいの全天候型走路トラックが望ましい。多目的運動広場を転用する。

§
富津公園も老朽化が進み、バージョンアップする時期が訪れてきました。

富津岬・富津公園に訪れる人は多くいますが、滞在時間は決して多くありません。素敵な眺望やポテンシャルはまだまだ引き出せるでしょう。

富津公園がバージョンアップすると考えるだけで、わくわくしますね。

富津公園2.0。これからの動向に要注目です。

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