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【他社戦略】ニーズはあるのに取り逃していない?その「もったいない」を無くそう!

水曜日なので今日のブログは【他社戦略】!

もったいない!
と思うことがある。会社経営で。
それは「売り逃し」。

お客様が欲しがっているのに…
何らかの理由で買ってもらえない
これがとてももったいない!と思う。

今日はこの「売り逃し」を減らした事例について。これ、嬉しいですよね!

「帰りが遅くてもお店が開いているのはうれしい」。2月上旬の午後8時ごろ、大阪市内の無人スイーツ専門店を訪れた30代の会社員女性は、クレープアイスを購入した。週に2~3回、仕事帰りにお店を訪れるといい「仕事で疲れた時に自分へのご褒美として購入する。どの商品もおいしいので家で食べるのが楽しみ」と笑顔を見せた。

1月末時点で全国で76店舗を展開する24時間営業のスイーツ専門店「24トゥエンティフォー」は、約30平方メートルの店内でアイスやケーキなど70種類ほどの冷凍スイーツを販売する。店員はおらず、来店客はショーケースから商品を取り出してセルフレジで会計を済ませる。

来店客の7割は女性が占め、特に午後8時から午前0時の夜間の売上高が最も高く、全体の3割にのぼるという。運営するトゥエンティフォー(広島市)の山根寛大マネジャーは「商品はすべて冷凍で日持ちもするため、仕事終わりの女性が自分用に2~3品買っていくことが多い」と話す。

~中略~

24トゥエンティフォーは23年1月に1号店を出店して以来、約1年で76店に拡大した。1店舗当たりの平均月次売上高も伸びており、23年12月は同年7月に比べて1.5~2倍になったという。帝国データバンクの飯島大介氏は「洋菓子店の多くは夜の早い時間に閉まってしまう。深夜帯に本格的なスイーツを食べたいという今まで取りこぼしていた需要をつかんだ」と説明する。

消費者を惹きつけるのは営業時間だけではない。豊富にそろうはやりの商品やネオンを活用した明るい内装がSNSで紹介され、20~40代の女性の支持が広がった。

日経MJ2024/2/19 P7

最近増えているよね!スイーツの24時間販売!美味しいお菓子を食べたいけど、夜は開いていない!という不満は私も感じたことがある。

……あ、私はスイーツじゃなくてお酒のおつまみだった(汗)
でも、モノが違うだけで、「ニーズがあるけど満たせていない」という点は同じ。

このお客様にニーズがあるが、今まで取り逃していたところを「24時間買える」という強み(S:選ばれる理由)で攻める。これはお客様も嬉しいし、取り逃していた売上をGETできて嬉しいよね!

【今回の注目ポイント】
「お客様」にニーズがあるのに取り逃していたところに対する強みを作った点


<注目した背景>
※何度も読んだって人は読み飛ばしてね
今回これに注目した理由の理論は佐藤義典先生の、「戦略BASiCS」から。以下、「戦略BASiCS」を簡単に説明する。

戦略BASiCSの解説

この「戦略BASiCS」は、佐藤義典先生の中核的な理論。この理論、見た目は簡単でも、非常に奥が深い。ここで書くのは、あくまでもさわりのところだけ。詳しくは是非佐藤義典先生の本を読んでみてね。

「戦略BASiCS」とは、経営戦略・マーケティング理論は世の中に数多あるが、まとめると5つのパターンに分類され、それを再構築した経営戦略理論。その5つを一貫性具体性を持って考えることで強い経営戦略ができるという実践理論。その5つは以下の通り

attlefield (戦場・競合)
sset (独自資源)
trength (強み)
i
ustomer (顧客)
Sellingmessage (メッセージ)

頭文字をとって「BASiCS(ベーシックス)」。それぞれを簡単に説明すると、
 :自社が戦っている戦場・戦っている相手(競合)を明確にし
 :競合が真似できない強みを支える独自な資源を構築し
S :資源を強み(買ってもらえる理由)にし、
 :自社の強みを選んでくれるお客様に対し
Sm :メッセージを伝えて選んでもらおう
とこのような考え方で構築される理論。

「お客様(C)が、競合(B)でなく、自社を選んでもらう理由を強み(S)とし、それを独自資源(A)で支え、それを伝えよう(Sm)」という言ってみれば当たり前のこと。だけど、これを自社で考えると難しい。この理論、すべてにおいて「一貫性」を持つことが重要。

例えば、とても高品質なワンピースを作れる縫製技術(A)があるが、それを「ウチの強み(S)は『安さ』です!」といって売り出していたら?『安さ』といっても、高品質なもの。ユニクロと比べて安いか?しまむらと比べては?こう考えると、この会社は、「独自資源(A)」と「強み(S)」の一貫性がとれていないよね。

一貫性を5つ全てでとるというのは、非常に難しい。この一貫性だけど、以下の「3つの差別化軸」で考えると一貫性を取りやすくなる

※3つの差別化軸
佐藤先生の理論では、上記強み(S)のパターンは大別して3つしかない
商品軸:(競合より)高品質・新技術
密着軸:(競合より)個別ニーズに対応
手軽軸:(競合より)早い、安い、便利
強みはこの3つのパターンしかないので、これを考えることで一貫性がとりやすくなる。

例えば、先ほどの縫製技術の話だったら、他社よりも「破れにくい」という強み(S)を生み出せる技術力(A)があるなら、安くするのではなく、高くても「破れにくい服を欲しがるお客様」(C)を探す。といった感じ(具体性はないが…)。

これは①商品軸の例。このように、自社が戦える(戦いたい)軸は何かを考え、それに合わせて一貫性を取った戦略を作っていくことで、BASiCSの一貫性がとれるようになる。

簡単ではないが、できればとても強い経営戦略となる。そうしたら自信を持って、経営戦略を遂行していくだけ!是非この「戦略BASiCS」考えてみよう!!


遅くまで残業して、せめて帰って美味しいものを食べて寝たい。そんなニーズは多くの人にあるだろう。

私にもあった。14年前まで勤務していた監査法人では22時過ぎに帰るなんてこともザラだったので、「夕食何か美味しいものを食べたい」なんて思っていた。

でもね…開いていないの!お店が!
結局コンビニ飯…。侘しいよね…。

夕食や晩酌の話ではないけど、スイーツも同じようなことが言えるのだろう。女性客が多いという文も記事にはあったので、私の夕食が女性にとってのスイーツなのかもね。

夕食は弁当やとか、遅くまで開いている店もあるが、スイーツ店は遅い時間はほとんど開いていない。残業後どころか普通に仕事した帰り道の18時頃とかも開いてないんじゃないだろうか?

あれ、
もったいない!
って常々思っていた。

そう、売り逃しなのだ。

その点、「24トゥエンティフォー」さんはその名の通り24時間営業。冷凍だが、全国の美味しいスイーツが時間を問わず買うことができる。

この「24時間全国の選りすぐりスイーツが買える」というのが強みだ。全国の冷凍スイーツを仕入れられる力が独自資源だろう。

売り逃しは本当にもったいない!売り逃している理由は何か?
昔は無理でも今だったらできる方法があるのでは?
この視点で考えるのは大事だと思う。

皆さんも「売り逃しを減らす方法」考えてみましょうね!

最後まで読んでくれてありがとう!!
vol.2117


意思決定インストラクター
FSAコンサルティング株式会社 代表取締役 谷川俊太郎

まずは経理情報を経営の羅針盤情報に
そして経営をシンプルに考えられる理論
・佐藤義典先生の戦略BASiCS
・MG(マネジメントゲーム)
・TOC
この3つのシンプル経営理論を駆使し企業改革の後押しを行う「意思決定インストラクター」として福井で企業をお手伝い中!

ご質問等ある方はコチラまで!



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