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メキシコ旅 13日目

宿にいた台湾人の娘さんに、ボリビアでコーヒーゼリーを売ってたと話したら「クレイジー、この日本人はクレイジー」と連呼された。失礼なやつだ。

閉まってると聞いていたトゥーレの木。よく聞いたら近づくことは出来ないけど遠くからでも大きいからよく見えると。それもそうだ。まさか壁で囲ってあるわけでもあるまいし。こういう情報は意識高い宿じゃないともらえないからありがたい。

バスターミナルで簡単にバスが見つかるらしい。でも僕の探し方が悪かったのか、一時間待っても来ない。ネットで検索をかけたら行き方は4つある。乗り合いタクシー、乗り合いバス、プライベートタクシー、そして徒歩。

徒歩?

よく見たら隣村まで11km。2時間半歩けば到着できそうな距離なのだ。ここで僕のポリシーをもう一度確認してみよう。

楽するための課金はしない。

入場に払うのはいいけど階段があるのに課金してケーブルカーで頂上に行くのは違うと思うんだ。色々理屈をつけてみたけど、荷物も無い、花曇りで長距離歩くには絶好の天気。これも思い出になるかなと徒歩で行くことにした。

結論を言うとたまに治安の悪そうな感じの場所もあったのでやるなら自己責任で。途中おばちゃんに呼び止められるのでそこでドリンクを買って休憩するといいかもしれない。

もっと休み休み行こうと思ってたのだけど。花曇りということは晴天じゃないということだ。雲があるということは、天気が変わる可能性が高いということだ。そう、とても、雨が振りそうな感じになったのだ。というわけで休むわけにもいかずおばちゃんのところから目的地トゥーレまで強行軍という形になった。

道中、雑に生えてるグアバの木と落ちた果実。ケンタッキー的なやつというメニューが書いてあるフライドチキン屋さん、良い感じの井戸、国道沿いの大学など横目にしながら2時間後にトゥーレに到着。した途端に雨が降ってきたので助かったのか運が悪いのか。

苦労して目的地に着く長所は道中が楽しいところ。車からじゃ分からない風景がある。短所は道中期待しすぎてハードルが上がりすぎるところ。世界一大きい巨木という情報があったのでなんつーか地平線の彼方にそびえ立つ天を貫くような、見上げると先端は雲に覆われて見えなくて近づくとほぼ壁。向こう側に回ろうとしても自分の位置を見失ってしまうほどの伝説の大樹を想像してしまったため実物を見ると普通。でかいけど。期待したでかさじゃなかった。帰りはバスで帰った。

宿に戻り、バスがなかったから歩いたって伝えたら、10年ここで働いて色んな旅人を見てきたが歩いた人は君が初めてだと言われる。少しだけふふんとなった。

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