一流のベースマンとは怪物なり

こんばんは、ELIZABETH.EIGHTのベースマン俊司です!


最近は個人的に非常にバタバタしており、更新も久しぶりになってしまいました。ごめんなさい!


さて、今回は久しぶりの「ベースマンなのでたまにはベースの話をしよう」の回です。(もっとしろや)



他の楽器が全く重なってない、かつ、加工が全くされてない(エフェクトをかけない)ベース単体の音などを「スッピンの音」などと言ったりします。

ベースに限らず、ギター、ドラム、トランペット、とにかくあらゆる楽器の単体かつ「素」の状態の音が「スッピン」であるといえます。ヴォーカルもそうですね。(ヴォーカルの場合はアカペラかな)


普段、皆さんがよく耳にする“音楽”というのは、いわゆる合奏によるものが多いと思います。

例えば、バンド物だったら、ドラムが鳴ってて、ベースが鳴ってて、ギターが鳴ってて、その上に、ヴォーカル(歌)があって、みたいな合奏状態です。


なかなか、それぞれの単体の音のみを、1曲通してまるまる聞く、みたいな機会てあまりないですよね。


Youtubeなどで、弾いてみた、歌ってみた、で耳にするものも、メインはそれぞれの楽器や歌だったりしますが、バックではなにかしらその他の楽器が鳴ってたりするのがほとんどです。


そうなんですよ。


でも、いわゆる「スッピン」のこの無加工のベース単体の自分の演奏する音を、弾く側は聞こうと思えば、聞ける機会があるわけです。

例えば、自宅などに簡易的な録音機材でもあれば、何かの曲に合わせて自分が楽器を弾いて、1曲通して録音する。

それを、あとで、個別で聞いたりできるわけです。



で、この「スッピン」の自分の音をじっくり聞いてみるとですね、めちゃくちゃ恥ずかしいわけですよ笑


そもそも、他の楽器や歌がある前提で作っていたり弾いたりするベースラインだったりもするので、単体では成立しない

というのも、もちろんあるのですが、


まー単体なのでとにかく粗が目立つ。笑


リズムのよれだったり、音の長さのコントロールがあまかったり、アタックの強弱等、色々気になるわけです。(スキルアップの為にはもってこいの反省材料です)


で、ある時、


いわゆる「ベースが上手い人」も自分の「スッピンの音て恥ずかしく感じるのかなー」てふと疑問に思ったことがあって、

むかし、一流のベースプレイヤーの方と、お会いするとある機会があったので、聞いてみたことがあるんです。

その方は、当時からベースの教則本やDVDをいくつも出されていて、自身でも数々の音楽作品をつくられ、キャリアもある、いわゆるプロとして活動している一流の方なんです。


その方に、


「自分は(ベース単体の)スッピンの音が恥ずかしく感じることがありますが、先生はどうですか?」


て。聞いてみたんです。



すると、

「スッピンの音はもちろん恥ずかしいよ笑」

て返ってきたんですよ。



これ、結構自分のなかでは衝撃で。



一流のプロベーシストでもそう感じてるのかーと。

キャリアもあるから、耳も肥えてる。

技術も申し分ない。




そう、俺が思う人でさえ、

自分のスッピンの音は恥ずかしいのかーと。



でも、

このことを自分なりに分析してみると、


キャリアもあって、耳が肥えてる


だからこそ(クオリティーの高いものに触れ続けているからこそ)、


より、もっともっと高いレベルを常に見据え続けることが出来るんだなーと気づいたし、



技術が高い”と周りには評価されているけど、

それは、あくまでも周りの評価であることと適切に捉えられ、


当のご本人は、

自分の未熟だと思える部分を(めちゃめちゃ高いレベルで)日々修正を重ねてブラッシュアップいくことをとにかく続けているが、自分の中では完璧ではないので、スッピンの音は恥ずかしく感じている




そんな風に思えたんです。



この姿勢ってめちゃくちゃ素敵だなーと。


ストイックで最高だし、自分も一生そうありたいと思った体験です。



話はかわって。


サザンオールスターズの桑田佳祐さんは、ソロ名義「桑田佳祐」でもバンド活動されていることは有名ですが、その桑田バンドを支える名ベーシストに角田俊介さんという方がいらっしゃいます。

俺からしたら、とにかく、技術もさることながらカッコイイベースを弾く方なんですよ。(桑田佳祐「ROCK AND ROLL HERO」などで聴けます!※最高)

で、この角田俊介さんは桑田さんに

先のアルバム「ROCK AND ROLL HERO」収録時に

「ベース単体でも歌が歌えちゃうよー」

て言われたという逸話の持ち主であります。(ベースの色気がハンパない!)



ある種「ベーシスト冥利に尽きる」言葉を

あの桑田さんに言わしめる、

そんな角田さんですら、

ツイッター上で

「40年もやってて、なんでこんなシンプルなフレーズ弾けないんだー」

と、悔しがってたりするわけですよ。


もうめちゃくちゃですよね笑


まだ上手くなろうとしてるんです。

「ROCK AND ROLL HERO」が2002年リリースの作品なので、18年前です。

18年前に桑田さんのお墨付もらっているのに、まだ上手くなろうとしてる。


なんでこんなシンプルなフレーズ弾けないんだーて笑

ちなみにこのツイートされていたのは、今年の話です。

最高ですよね。



先の話もそうですが、一流の人ほど、まだ上を目指してる。



世の中には素敵な、一流のベースマンやベーシストが沢山います。

一流のベースマンと書いて“怪物 ”と呼びたいぐらいです。



そんな怪物達に、一歩でも近づけるよう、自分ももっともっと頑張るよーという、

今回はベースマンらしい、そんなお話でした!


では、またね!!

読んでいただきありがとうございます! 全力でお礼のお返事したためます!