シャンデラ怪文書
草ポケモンも眠る真夜中に、スヤスヤと眠っている相棒のシャンデラの隣りに座る。世俗に慣れ夜に眠るようになってしまったシャンデラだが、今はちょっと都合が良い。寝込みを狙う事に良心を痛めながら、シャンデラの神秘的かつ扇情的な身体に触れていく。ゴーストタイプ特有のひんやりとした感覚の中にあるほのおタイプ特有の温かさが癖になる。本当は抱きしめてあげたいが良心の呵責によりそれはやめておこうとしたその時に、眠っていたはずのシャンデラと目が合った。今まで自分の劣情をぶつける為に忠誠心を利用するのは負い目に感じていたのに、そんな目をされたら止まらなくなってしまう。かろうじて残った理性から出てきた言葉は「抱きしめてもいい?」だった。返ってくる答えは分かりきっていた。ただ、忠誠心を利用して呵責から逃れる為の最低な言葉だった。そんな言葉にもシャンデラは笑って応えてくれる。この言葉の意味をシャンデラは理解していないのかもしれない。ごめんなさいと一言呟き、様々な感情と共に抱きしめた彼女はとても温かかった。そして、彼女の温もりは自分の中の良心も劣情も何もかもを溶かして一つにしてくれた。まだ、このままの関係でも良い。そんな事を思いながら深い眠りに落ちていった。
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