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意識高い系ベンチャーに見えたアトラエで、陰キャが悩みながらもMVPを獲るまでの5年間

はじめまして。アトラエというIT企業で入社6年目の今坂と申します。成功報酬型求人メディア「Green(グリーン)」のビジネスサイドとしてカスタマーサポートや契約関連を担当しています。

入社から丸5年と節目の年なので自分の内省のために振り返った内容を記載しました。アトラエで働くイメージを持つきっかけに少しでもなれば嬉しいです。

とにかく成果を出せない新入社員

2017年の4月、アトラエに新入社員として入社しました。同期3人と共に配属されたのはGreenのセールスチームです。なぜか根拠のない自信に満ちていて、入社直後から華々しく活躍し、新人賞を獲るイメージを抱いていました。

最初の仕事は新規開拓のテレアポでした。入社してすぐに代表の新居から「テレアポができても仕事ができないやつはいるけど、仕事ができてテレアポができないやつはいない」と言われたことを今でも覚えています。とにかく「テレアポできないやつに未来はないのか。。。」と内心ビビっていました。

そして、いきなり壁にぶつかります。アポが全く取れないのです。当時、全社MTGで発表されていたアポ数ランキングでは圧倒的なビリ。。。これまで温室育ちで挫折経験がない自分にはさらし首にされているようでツラかったです。先輩から丁寧な指導やフォローを受けるものの、その後もビリは続きます。

今になって振り返れば、アポが取れない原因は自分の考え方にありました。これは当時はまっていた負のループです。

①アポが取れない
②テレアポが嫌いになる
③アポを取っても事業は構造的な成長をしないと言い訳をする
④こんな仕事に意味はないと思いながらただの作業としてひたすら電話する
⑤改善されない

当時のセールスチームでの会議で「この予算を達成することに何の意味があるんですか?」と生意気な発言をして、チームの雰囲気をぶち壊してしまったことを今でも覚えています。そんな状況でもしっかりと説明をしてくれた先輩には感謝しかありません。すみませんでした。

とにかく毎日「もうテレアポしたくない」と思いながら仕事をしていました。そんな腐った考えのやつに発注したい神様みたいな人はもちろんいません。結局、1社も受注しないまま最初の半年間が過ぎます。

2年が経って逃げ道はないと気づく

特に変わることもなく入社から2年が経ったころ、薄々気がついていたことが自分の中で言語化されていきます。それは「自分には逃げ道がない」ということ。もちろん、自分が成果を出していないことも評価されていないことも理解していました。しかし、周囲の会社を見渡しても、当時の僕にとってアトラエより良い環境などどこにもありません。裁量はいくらでもあり、周囲は自分の成長を応援し続けてくれる。実際に2年間で違う部署に異動したり、営業以外の業務を担当したりもしましたが、それでも何も変わらなかったので、業務内容やチームメンバーのせいでもありません。上手く行かない原因は言い訳ばかりしている自分にあることにようやく気が付きます。このまま転職したって上手くいくはずもありません。隣の芝は青くないのです。

つまるところ「自分が変わらない限り、この先ずっとつまらない人生を生きていくだけだ」とようやく気づきます。

リーダーシップを取ると決める

追い込まれて、ようやく自分なりに考えはじめます。まずは「楽しそうに仕事してる人はどんな人だろう?」と思いました。

アトラエを見渡すと人一倍仕事を楽しんでいるのはリーダーシップを発揮している人たちでした。キャラクターやスタイルは人それぞれですが、各事業、チーム、専門領域でアトラエの可能性を拡げるべく挑戦し続けている人たちです。当然、事業の結果を自分ごととして捉えており、アポが取れないからと言い訳を探していた自分とは決定的に違いました。

一方、自分は幼少期からリーダー気質ではなく、ちびまるこちゃんでいう山根くんのようなタイプです。リーダーなんて仕事で成果を出していない自分には縁遠いものだと当時考えていました。しかし、せっかくベンチャーに入ったのに平凡でつまらない一生を過ごすのは自分でも受け入れられませんでした。しばらく葛藤した結果、もう逃げ道もないし、どうせやるならリーダーシップを取ってやろうと決意しました。

とは言っても、若手社員が1人、自分の中で決意しただけです。急に明日から仕事ができるようになるわけありませんでした。

決意したって、いきなり仕事はできるようにならない

そんな折にチャンスが回ってきます。チームの再編成です。10名規模のカスタマーサクセスチームが新しくできることになりました。今思えば恥ずかしいばかりですが、新設のチームはリーダーシップを取りたい自分にとっては絶好の機会に思えました。立候補の結果、明らかな実力不足であったものの「やる気のある若手にチャンスを」という空気感も手伝ってチームリーダーになりました。

しかしリーダーになったからといって、自分の実力は変わりません。事業作りもチームビルディングもどちらも上手くいきませんでした。何をしても空回りしている感覚。顧客の考えもチームメンバーの気持ちも全く理解できていない自分には当然の結果です。

当時、毎月のように事業部の先輩と1対1で飲みにいき、相談していました。事業戦略からメールの書き方まで想像もしてなかった角度からフィードバックされます。特にチームビルディング面では、自分がいかに強い固定観念を持っていて、周囲を受け入れられない頑固者かを気づかせてもらいました。

ただ、そんなことを言われ頭では理解できてもすぐには変えられず悩み続けます。結局、成果が出ないままチームは1年で解散・再編となってしまいました。

積み重ねてだんだんと視界が開けてきた

成果は出なかったもののリーダーとして取り組んで良かったことがありました。それはあらゆる内容について意見を求められることです。それまでの自分は「会議に今坂が参加している意味がない」とフィードバックされるタイプで、分からないことは黙ってやりすごしていました。しかしリーダーなのに「分かりません」は通じません。ここでGreen事業全体のリーダーから日々言われていた「スタンスを取れ」が自分の中で腹落ちしていきます。

「スタンスを取る」とは自分の意見を持ち、立場を表明することです。まず、立場を決めるためには情報を集め、考え、自分の中で結論を決めなければなりません。当然間違えることだらけですが、スタンスを取ると周囲からズレや間違いを指摘してもらえます。スタンスを取るようにしてからはインプットを通して理解の範囲が広がり、学びも多く、仕事が楽しくなっていきました。この時はじめて仕事でレベルアップしているような感覚を得ます。

この流れで積極的に色々な仕事に首をつっこんだり、業務を依頼されたりしていきます。色々な人に助けてもらいながら、こんな仕事を担当してきました。

  • カスタマーサポート

  • 新規契約企業様の掲載フォロー

  • サービス運営ルールの策定

  • 利用規約改訂

  • 契約書レビュー

  • SFAの設計・運用

  • 営業データ整備・管理

  • システム障害対応

  • オペレーション業務の効率化

  • 採用面接

  • 新入社員のメンター

色々やって、また悩む

仕事の幅が広がってきたタイミングでまた悩みはじめます。色々とできるようになったけど、事業を運営しているだけで事業の成長角度は変えられてない。色々と効率化したり、可視化しただけで社会に生み出す価値は増やせてないんじゃないかといった考えが浮かぶようになります。

そこからは方針を変えて「事業成長」に集中します。そこから2年間かけてオンボーディング、ハイタッチでのカスタマーサクセス、プロダクト改善、新規オプションでのアップセルなど色々な挑戦をしました。しかし、どれも成果が出ません。ついにはGreen事業全体のリーダーに「ネタ切れなのでチーム人数を半分にしたほうがいい」と相談してしまいました。このときは「リーダーがそんなこと言うな、もっと考えろ」と一蹴されます。

そこから悩んだ結果、料金体系統一と転職エージェントと提携したサービスの開発といったGreenの成長に大きく関わるプロジェクトに着手しはじめます。まだ、途中ではありますが、取り組みが評価されて半期の全社MVPに選ばれました。最初は実感がわかなかったのですが、周囲から祝ってもらう中で徐々に実感もわき、当時の出来事のどんなことよりも嬉しかったのは間違いありません。

5年間を振り返って

新社会人としての2年間は完全に腐っていましたが、今では「仕事って面白いな」と素直に思えています。アトラエの先輩達が全く成果を出さない僕を見捨てず、いつも様々なチャンスを与えてくれたからです。無神経な僕が気づいていない配慮もたくさんあったはず。そうでもなければ、ただの売れない営業担当として終わっていました。

そうは言っても課題は山積みです。事業企画やチーム作りで成果をだしていると言える状態では到底ありません。ようやくチームのボトルネックを脱出したので、今後は「事業を牽引できる人になりたい」と思っています。これまでの5年間で事業を伸ばす難しさを思い知りました。まさに組織の総力戦で一人では到底戦えません。入社当初見た目も中身もどこを切り取っても「アトラエっぽくない」と言われていましたが、自分らしく会社を引っ張り、アトラエでの新しいリーダーシップの形を作るべく今後も奮闘していきます!


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