Netflixドラマ「ウィッチャー」を予習する!

海外ドラマにおける「ゲーム・オブ・スローンズ(以下GoT)」の成功で、みんなが後釜の座を狙っているらしい。でも恐らく「GoT」に比肩しうる作品はAmazon版「ロード・オブ・ザ・リング」だろうな。そして、両者の間にうまく収まれそうなのがNetflix版「ウィッチャー」である。

小説が原作で、ゲーム化されて全世界的にメジャーになった本作品。なかなかに評判も良さげ。さてさて情報収集である。


Netflix版『ウィッチャー』の予習に!原作からゲームまで掘り下げるウィッチャー特集:サブカル五十一房 第18回 ウィッチャー房

まずは「ウィッチャー」という作品自体の解説。ドラマ本編にはほとんど触れられておらず、原作について、世界観について詳しく解説されている。
・ポーランドのアンドレイ・サプコフスキによる原作小説は全世界300万部のベストセラー。
・長編5巻は日本で発売済み、短編3巻は日本未発売。
・ゲーム版は小説の後が舞台になっている。時間軸としてはドラマ→小説→ゲームか。
・ウィッチャーとはモンスターハンターのようなもので、穢れの象徴として嫌われてもいる存在である。
・登場人物で特に重要なのは、主役のウィッチャーである「ゲラルト」、その元カノっぽい魔法使いの「イェネファー」、赤髪の魔法使い「トリス」、強力な魔力を持ち、高貴な血を引く「シリ」。

こんなところかな。ドラマはシーズン1(全8話)が配信開始したばかりだけど、すでにシーズン2の製作も決定しているとのこと。ちなみに、この動画では原作1巻の解説を担当された冬木糸一氏が出演して解説されているので、原作ファンは必見である。


Netflixドラマ『ウィッチャー』の感想を語る:第122回 銀幕にポップコーン

こちらはレビュー動画。前半にネタバレなし、後半にネタバレありの解説なので、主に前半部分をピックアップしてみる。
・ゲームファンもアクションシーンには満足できる。
・ゲームは一人称だが、ドラマはもっと俯瞰して描かれる。
・毎話の展開は、ゲラルトはモンスター退治の日常、その裏でシリの物語が展開する。そしてイェネファーの魔術協会の話。
・ドラマとしては「GoT」ほどのレベルではなく、演技は舞台っぽい、わざとらしい台詞回しが気になる部分もある。
・あまり説明がないまま話が進んでいくため、特に第1話はハードルが高く混乱する。見続けるといろいろ分かってくる。

作品自体にはある程度の高評価を付けつつも、とっつきにくさは否めないといった感想だった。うむ、非常に参考になる。ここでまとめておくと最初からしっかりハマれそうだな。

というわけで、次はドラマ版から入る人のためのウィッチャー解説動画。

【Netflixドラマから入る人用】10分でわかるウィッチャーの世界【ゆっくり解説】

こちらでも「知らなくても面白いけど、世界観や設定が分かりにくい」と紹介されている。というわけで内容を抜粋。

まずは作品周辺の話。
・原作は短編3冊、長編1冊、そして全5冊のウィッチャーサーガ。
・コミック化や映画化、テレビドラマ化もされている。
・2007年にCD Projekt REDがゲーム化して大ヒット、その後2と3も発売され、3はゲーム・オブ・ザ・イヤーに輝く。
・開発会社と原作者の間でライセンス料でもめていたが、今回のドラマ版が配信されたタイミングで和解したとのニュースが流れる。
・時系列は、短編集→ウィッチャーサーガ→ゲームシリーズで、今回のドラマ版は短編集の内容。
・(予想)シーズン2はウィッチャーサーガの内容になる?

ここからは作品の舞台となる世界観や歴史の話。
・この世界には、人間以外にエルフやドワーフといった非人間族がいる。
・怪物もいる。
・はるか昔、先住民であるノームが居た地にドワーフが到来し、その後エルフがやって来て都市を建設、文明が始まる。
・「天体の合」と呼ばれる魔法の大変動が起こり、異世界との境界が壊れてしまい異界生物や魔物がこの世界に流れてくる。
・この頃に魔法がもたらされ、人間もやって来る。
・時は流れ、今は人間がこの地を支配していて、様々な国が誕生し戦争をしている。
・国の中でも北方諸国と呼ばれる大陸の北側の国々が物語の中心になる。
・南からはニルフガード帝国が侵攻してきており、ドラマの1話はシントラという国に攻め入る所の話。

ウィッチャーという存在の話。
・ウィッチャーは魔法剣士、怪物退治の専門家である。
・怪物を倒すために人工的に造られた変異体である。
・子供の頃から訓練を受け、変異誘発剤による体の破壊に耐えて、最終試練である「草の試練」を生き延びた数少ないものだけがなれる。
・超人的な能力があり、老化が遅く、病気に免疫があり、毒に耐性があり、夜目がきき、心拍数やアドレナリン分泌を制御でき、達人級の剣技と「印」と呼ばれる単純な魔術も使える。
・偏見や根も葉もない噂のせいで、迫害を受けたり忌み嫌われることもある。
・政治には関与せず、世界の不和や対立には中立の立場。
・いくつかの流派があり、その流派を象った銀のメダルを所持している(ゲラルトは狼の流派)。
・状況に見合った霊薬を飲んで戦闘に挑む。
・怪物に対する知識が豊富で、弱点を熟知している。
・変異の影響で子供を作れないため、報酬として依頼人の子供を連れ去ってウィッチャー見習いとして育てることがあり、それも嫌われる理由の一つ。

登場人物について。中心となるのは以下の3人で、視点が変わり時間軸も変わるらしい。
・主人公ゲラルトは「白狼」「ブラビケンの殺し屋」という通り名を持つ、歴代最高クラスのウィッチャー。情に厚く友達思いで、女好きである。白髪なのは老化ではなく、変異の代償。
・ヒロインの一人であるシリは、シントラの王女でありキャランセ女王の孫。不思議な力を持っている。
・もう一人のヒロインであるイェネファーは女魔術師で強力な魔力を持つ。リラとスグリの香水を愛用する黒髪の美女。

ここまで解説されていれば十分だろう。これでもまだまだ足りないらしいけど。こういう情報が動画でサクッとゲットできちゃうのは嬉しい限り。

ここからは、最初の動画にも出演されていた冬木糸一氏のブログから、ウィッチャー関連の記事。

『エルフの血脈』と『ウィッチャー3 ワイルドハント』

こちら2015年の記事で、ゲームの「ウィッチャー3」の感想に加えて原作の紹介もされている。この時点ではまだ長編サーガ1巻しか翻訳刊行されていない状況だが、当時から作品の魅力を的確に伝えてくれている。

『ウィッチャーI エルフの血脈』に解説を書きました。

2017年の記事。原作が新装版として1巻と2巻が刊行され、氏が1巻の解説を担当したというもの。

《ウィッチャー》シリーズはゲームだけじゃなく原作小説もおもしろいぞ!

2018年の記事。

世界的なファンタジィ・サーガの傑作五部作、ついに完結──《ウィッチャー》

2019年の記事。長編サーガが全5巻刊行された時点で、改めて作品の魅力について解説されている。


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