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エジンバラ・モルト

 先月にジョニー・ウォーカー12年の限定品の2つ、スペイサイド・オリジンとアイラ・オリジンをレビューしました。スペイサイドとアイラ地方の原酒のみを使ってブレンドしたウイスキーのため、その地域ならではの味と香りを楽しめます。ジョニーウォーカー12年に使われる原酒の質の良さを実感しました。

 スコットランドでは他にも、ハイランド地方やローランド地方でも蒸留所があります。今回はその中で、ローランド地方にある、グレンキンチー12年というウイスキーをレビューします。

①グレルキンチーとは?

 グレルキンチー蒸留所はスコットランド南部にあります。このエリアはローランド地方と呼ばれ、首都のエジンバラや最大都市のグラスゴーがあります。他の地域と違い都会的な印象のあるウイスキーで、今回のグレンキンチーはエジンバラから30Kmほどしか離れていないため、エジンバラ・モルトとも呼ばれています。

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 ローランド地方のウイスキーは基本的に落ち着いた味わいが特徴のようで、原料の大麦の味わいを感じられる銘柄が多いようです。実際、数年前に同じローランド地方のウイスキーとされる、オーヘントッシャン12年、も麦の旨味と香りを楽しめる一本でした。

 更に、今回のグレンキンチーはのジョニー・ウォーカーに使われています。世界で一番販売されているスコッチウイスキーの元になっているウイスキーの味を確かめたくもなったのです。


②ストレートでは

 ラベルはグレーを基調としたシンプルなデザインで、ウイスキーは綺麗な琥珀色です。開栓すると、甘い香りが漂ってきました。
 グラスに注ぐと、甘い香りでアルコール刺激感はあまりありません。飲んでみると、アルコール刺激が少しあるものの、麦の旨味ととハチミツの甘味に柑橘系の香りが合わさります。余韻はドライながら、サッパリとした味わいです。

③他の飲み方では

 ロックだと、ビター感があるものの、クリームの甘味と麦の香りを感じ、バランスの良い味わいです。ロックで飲むとビター感が現れるために好みが分かれるようですが、私はあっても良いと思っています。

 ハイボールでは、炭酸と一緒に潮気と青リンゴの香りが弾けてきます。麦と青リンゴの甘味をサッパリと味わえます。単体で飲んでも良いですが、ご飯しながらでも味わえ、料理の味の邪魔にならないでしょう。

④飲み終えた後での印象と思うこと

 ローランド地方のモルトウイスキーは基本的にスッキリとした味わいだと聞いてきました。実際にグレルキンチーを飲んでみると、確かにスッキリとしています。ですが、麦の甘味と旨味をしっかりと感じ、リンゴや柑橘系の風味に、わずかながらピート感もある、複層的なウイスキーなのが分かります。

 華やかな香りとシェリー感のあるスペイサイド・モルト、ヨード香とスモーキー感の強いアイラ・モルトほど個性は強くありませんが、ウイスキーの美味しさを満遍なく味わえる、バランス感覚の優れたモルトだと言えます。個性的なモルト原酒に調和をもたらすために、グレンキンチーの原酒がジョニー・ウォーカーに使用されていることに納得できます。

⑤最後に

 今後一般向けに販売されると思われる、ジョニー・ウォーカー12年 ローランド・オリジンに対しての期待が高まっています。ウイスキー関連の情報を見聞きしてると、ローランド・オリジンには、グレンキンチーに加えて、グレーン・ウイスキーのキャメロン・ブリッジの原酒も使用されるようです。
 実際の味わいは、麦の旨味と甘味、グレーン・ウイスキーならではの麦以外の穀物の味わいをしっかりと感じられるのではと考えています。待ち遠しいです。

 今回の記事は以上です。最後まで読んで下さり、ありがとうございました😊

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