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もくもく

MARUUさんの個展にいった。
年始に「今年はMARUUさん個展やるよ」とダイさんから聞いて待ち望んでいた。

ウレシカのインスタに、ピンクの素晴らしい絵が見えて、その予感からとても好きだった。
よく見たらそれがMARUUさんの絵で「やっぱり私はこの人の絵が好きなんだ」とわかった。

『もくもく』のことは知っていた。ポストカードになっていた絵でとても好きなものがあった。
もくれんが素晴らしく咲いて、青くて平和な絵だ。
左の方にいるもくもくの繊細なまつげがとても好きだった。
そのもくもくたちの新装版の個展が開催されるそうだ。

3番目のことで実家へとんぼ返りした翌週だったので、へろへろで、西荻にいった。この日にMARUUさんの絵を見なきゃ、とすがるような気持ちでたどりついた。

入口のガラス戸にもくもくが描かれてた。
ダイさんへの挨拶もそこそこに、夢中で見て回った。

MARUUさんの絵は、心温まる世界だけを優しく描くんじゃなくて(そういう絵も好きだけど)、恐ろしさや残酷さもシャープさも入っている。
だからきついときでも見られる。

階段上がってすぐに、フライヤーのピンクのもくもくがあって、まつげがより優しく繊細で涙が出た。
ゆっくり時間をかけて、見て回った。

鳥が星を囲んでる絵の構図が完璧で、鳥が5羽いることに気づいたら涙が出た。
馬が寄り添ってる絵とか、なんでこんなに線が美しいんだろうと思う。
そして色が、見たことない世界を思い出させる。
ポストカードで好きだったもくれんの絵の下に「さいぼうのうた」という詩がついていて泣いてしまった。
その絵はもくれんのふもとで手をつないで踊っている人たちがいて、原画で見るとポストカードより生き生きしていた。
3番目のさいぼうと私のさいぼうがけんかしませんように。
手を取り合って仲良く一緒にいますように。

新装版が出た経緯を読んでいたら、カマタさんとダイさんの偉大さを思い知る。大切に思って応援するってすごいことでありがたいことだ、関わる皆にとって。

刷り上がる前の新装版もくもくを予約したら、サインを今MARUUさんに書いてきてもらって、とのことだった。
そんな気はしてたけど、色白の繊細な美人さんがMARUUさんだった。
色紙を選ぶよう言われたので、濃いピンクのを選ぶ。
なんでこの色?ときかれ、フライヤー
の絵にできるだけ近い色を選んだ、と言ったら
「愛ですね。
しかも小さくないです、大きな愛です。」
涙がでてしまって、挙動不審になってしまう。目を合わせられず、超人見知りみたいになりながらサインを書いてもらった。

帰り際ダイさんと喋って元気になる。

一昨日帰ってきたら、ポストに新装版もくもくが届いていた。
色の出方も配置もほんとに素敵で、A4サイズに大きくした意味もわかって、しみじみありがたかった。
「さいぼうのうた」はピンクのもくもくの横にいた。
そして5羽の星を囲んだ鳥が最後のページにいて驚いた。

ダイさんが発送してくれたんだなというのがわかって、くたくたにつかれて心が麻痺してた日だったけど、とにかくありがたかった。

13日までやっているので、もしよかったら行ってみてください。

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