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生業

この夏「ああほんとうに大人になりたい」、そう心底思った。

いつもいつも思ってて、なんなら今までの人生で一番考えてきたことかもしれない。

でも、今回自分の幼さを今までと違う切り口から見た。そして眉根を寄せて首に力が入るやり方ではなしに、胸の真ん中がどう思ってるのか、しみじみ考えた。

気づきや感情、願いが泡のように浮かんでは消え、その中でも大きく質量を持ったかたまりとして浮かび上がったのは「ちゃんと仕事しよう」というものだった。

外から見てなにか抜けやミスがあるわけではない。でも自分自身で、ちょっとした気持ちの逃げ、なんとかやり過ごそうとしてるポイント、ひやっとしても見ないふりをする時、やっぱり全部知っている(こう書いていてほんとうに苦い)。
神経質な完璧主義になりたいんじゃない、仕事に対して真っ直ぐ立っていたいんだ。

そんなことを感じてまた小さなチャレンジをしながら仕事に行っていたある日、ぴしゃっとはまった曲があった。Creepy Nutsの「生業」という曲です。

(THE FIRST TAKEも最近上がった!)

「生業」自体は前から聴いてたし、Creepy Nutsの2人がとても大切にしてる曲だということも知っていた。その時は「ごりごりHIP HOPな曲やな~~」くらいしか思ってなかった。

でも分かってなかった。
これ「やることやれ、ちゃんと仕事しろ、俺はしてきた」って曲だ。

R-指定さんが前ラジオで言ってた。
HIP HOPにはボースティングという「俺こんなにすごいんやぞ」って誇る文化がある。自分らはなかなかそういう曲を作れなかった。でもやっと作れたそれが「生業」だって。

その時は「ふ~んそうなんや、よかったねえ」と流していた自分。はっとした今「生業」を聴きながら思い出して、やっとその話のすごさにピントが合った。

胸を張って誇れることが、どん底な過去でもやんちゃな武勇伝でも、成り上がった姿でもなくて「まじめにラップやってきたこと・その実力」だなんて、なんと真っ当なことだろう。そしてそれに反論できる人は誰もいない、2人だから納得するしかない。

別の時ラジオで
「MCバトルの時先輩に生意気なこと言うの怖くなかったの?」
という問いに
「でもやっぱラップが好きやったから。本気でラップして、それで嫌われるんやったらもうしゃーないなって」
と誰に聞かせるでもなく言っていたRさん。
その人が言う「I'm a rapper.」は、なんて説得力あるんだろう。
私が尊敬する「天職」を生きる方々を、思い起こさせる力があった。
「それ」に魅せられ、出会ってしまって、だから向き合ってやるしかない人。
ほんとうのことは、自分と「それ」の神様が知っている、という人。
その合致してひたすら進む姿たちは、いつでも北極星のように、今の私の位置と姿を教えてくれる。

私は、今の仕事は長くてあと1年数ヶ月だ。そして前述の通り、どこか幼くて、どこか逃げていて、未熟だ。
でも、少しでも落ち着いて、やるべきことをする。
場の力になること、助けになることをする。
少しでもそこに近づいていくというのが、今の私が歩きたい道だ。

へなちょこで、びびりで、何かあるといつも心で涙目になってしまう。まあそういう自分だ、ずっとそうだった。
でも仕事行く前に「生業」を聴いて、勝手に励まされる。ですよね、やっていくしかないよねって。本当にありがとうございます。

P.S. 9/4のMステ出演決定、おめでとうございます…サントラ!!!

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