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Grieg Suite

おはようございます。


昨日の大宮校パフォーマンスをもちまして、この夏のKバレエスクールのスクールパフォーマンスは全て終了しました。


大宮校のことについてはまた後日触れるとして、今日は僕にとって、とても大切な人生の1ページになったことについて綴らせていただきます。





7/27の本校パフォーマンス@新宿文化センター、そして8/8の大宮校パフォーマンス@上尾市文化センター。


この2つの公演のなかで、僕が初めて振り付けた作品を、準団員のダンサーたちが踊ってくれました。


トロルドハウゲンの婚礼の日」。


グリーグ作曲のこの曲が僕は大好きで、いつか振付をするなら絶対この曲を使いたいと決めていました。


この曲だけでは長さが足りないので、主には「抒情小曲集」というこれまたグリーグさんの曲集の中から調和が取れそうなものを選び、5曲全てをグリーグで統一しました。


そういった経緯から、僕はこの作品を

Grieg Suite

と名付けました。






振付するにあたって気をつけたのは、とにかく音楽に素直になること。


聞こえた音に対して自然に身体が反応するというか、音の雰囲気をそのままステップに変換するというか、とにかくやりたい動きよりも音楽を表現するということに全力を注ぎました。



ひたすらに音楽を聞きまくり、アクセントの位置やカウントの切れ目を把握して、一音も取りこぼさないような振付や構成を目標にして取り組みました。


タルサバレエにいたときに、音楽とともに踊る重要性やカウントを守る大切さを多く学んだのですが、Kバレエに来てからそれがさらに強まり、ディレクターの踊りやクリエーションのプロセスを見ていると、ダンサーは音楽を表現するピースの一つでしかなく、あくまでも音楽ファーストなんだという考え方が僕の中でも強くなりました。


なのでその理念をできる範囲で体現したいと思いましたし、正式入団を目指す準団員のみんなにとっては、Kバレエに入るにあたって「これくらいは踊れなきゃダメだ」というKバレエエッセンスを散りばめることも心がけました。


結果的に非常に無茶な注文やステップが数多く出てきてしまい、準団員のダンサーのみんなにはかなり負担を強いてしまいましたが、彼らが必死に食らいついて来てくれたおかげで、作品はまとまりを得て、日の目を見ることができました。本当に感謝しかないです。





作品を見てくださった方から一番多く言っていただけたのが「音楽がそのまま踊りになったよう」という内容だったのが本当に嬉しかったですね。

もっとこうできたかな、こうしてあげられたかなという反省点は挙げればキリがないのですが、一番目指したところを評価していただけたのが幸せでした。



振付をすること自体もそうですが、リハーサルを監督する立場も初めてでしたから、ダンサーを管理?する難しさというのも痛いほど理解できました。


僕は熱くなると周りが見えなくなりがちで、リハーサルに熱が入るとけっこう言い方がキツくなったり、全然人に優しくできなくなってしまうという人間的な欠点も露呈して、まだまだ未熟だなぁと、そういう面での気づきもありました。


そういう意味でも、本当に滅多にできない経験をさせてもらえたと思います。


僕自身の成長につながった、と偉そうに言うことはできないのですが、これ以上ないくらい大きな糧を得ることはできました。これを今後にどれほど活かせるかが大事だな、と。


振付を任せてくださったディレクターをはじめとするバレエスタッフの方々、実際に踊ってくれた準団員のダンサーたち、振付なんて無理だと決めつけていた僕の背中を押してくれた人……本当にありがとうございました。



他にもいろいろ書きたいことがある気がするのですが、今でもまとまらないのにこれ以上まとまらなくしても誰にも読んでもらえないのでこの辺にしておきますね。笑


以上、僕の「振付家デビュー」の記事でした。


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