調整さんの類似サービスを一挙紹介【海外・国内両方】

スケジューリングや予定調整アプリの中には予約(appointment)管理をメインとするものも多くありますが、今回は打ち合わせや会議、飲み会やオフ会などをイメージした複数人の予定を調整するためのプロダクトをメインに調査しました。もちろん今回紹介するプロダクトの中にも機能として(主にフリーランスなど事業者向けに)予約管理を行えるものも多くあります。

やはり日本だと調整さんが圧倒的に知名度があると思いますが、海外に目を向ければ色々近そうなサービスはありました。また、日本にもあまり知られていない類似サービスも少しありました。

[Disclosure]
特に国内では自分が気に入って心から使いたいと思うプロダクトがなかったので、自社で作ることにしました!2020年春先にローンチ予定です。

海外(英語)

calendly

米国アトランタ発のスタートアップ、calendly。2013年創業、シードラウンドでAtlanta Venturesから資金調達を行っています。

ウェブサイトは非常にキレイで且つ柔らかさ(優しい印象)も感じられます。

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マンスリーユーザーは200万(超)。

スケジューリングはOne-on-one(1対1)やグループなど様々な場合に対応。

機能としてはWebサイトなどに埋め込めるembed機能、支払いを受けることができるPayment機能、そしてもちろんGoogle Calendarなどとの連携も可能。そのほかも色々あり、APIも提供しています。

ビジネスモデルとしてはフリーミアムモデルを採用しています。

* Basic: 無料
* Premium: 月額$8/ユーザー
* Pro: 月額$12/ユーザー

一番高いProプランでも月12ドル(1,500円弱)なので価格としてはそこまで高額ではありません。

ちなみに無料のBasicプランではGroupは選択できないので、3人以上で予定を立てる場合は必然的に有料プランにする必要があります

ZoomやSalesforce、HubSpot、Zapierなどなどとも連携でき、機能面はかなりリッチです。ただその反面、入力したり設定する部分が多いことやそもそもオプションや連携がたくさんあるので一瞬インターフェイスに圧倒される感がありました。まあ慣れればサクッと作れるのかも知れませんが、使われているフォントが細く小さめということもあり、直感的にパパッと出来上がり、という流れにはなりませんでした。あと、個人的は候補日の選択UIがかなりわかりにくかったです。

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なんか結構細かい印象で、少し考えないと理解できない感じでした。(自分だけかな?)

calendlyはその機能のリッチさから日々打ち合わせや商談の多いビジネスマン、チームや会社なんかには便利なサービスなのかも知れませんが、自分には多機能すぎ、リッチすぎました。そして地味にアカウント登録必須なのが(まあ普通なのかも知れませんが)個人的にはサクッと使いたい時はハードルに感じるなーと思いました。要はメインターゲットとしてビジネスマンを想定していそうなプロダクトです。

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Doodle

Doodleは2007年創業のスイスのスタートアップです(でした)。2008年にシリーズAの資金調達の後、2014年にスイスのメディア企業Tamediaに買収されています。

サイトは特別ダサくはないですが、(非常に勝手なスイスのイメージからすると)スイスらしくなくちょっともっさり、ひと昔前のようなデザインといった印象です。

Doodleはフリーミアムモデルで、アカウント登録なしでも使うことができます。ただ、それでも最後にメールアドレスの入力は必須です。

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そしてこのように広告ががっつり表示されます。モバイルの場合は画面上部に表示されます。ちなみにデスクトップの場合、上の広告が厄介で、サイズが変わったりするのでその度にページが上下します。できればデスクトップは左右だけの表示にしてほしい。

広告を非表示にしたり、カレンダーアプリと連携するためには有料プラン(Doodle Premium)へのアップグレードが必要です。

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* Starter: 月額$4
* Pro: 月額$6
* Team: 月額$30(5ユーザー *プラス5ユーザーつき$30アップ)
* Enterprise: 要問い合わせ

有料の機能としては上に挙げた広告非表示やカレンダー連携の他に、締め切り時刻設定やリマインダー機能、Zapier連携、カスタムロゴ(ブランディング)、One-on-oneなど、特殊な例を除きほとんどの機能が提供されています。機能面だけで言えばcalendlyの方が若干多い印象ですが、Doodleでも普通は十分だと思います。

そしてUIに関しては見た目はcalendlyの方が綺麗ではありますが、実際の使用感としてわかりやすいのはDoodleの方でした。まあ個人差はあると思いますが、Doodleはある程度サクっと作ることができるように思います。そして広告表示ありでよければ無料で、(メールアドレスの入力は必要ですが)アカウント登録なしで使用できるので精神的ハードルも低いです。ただ、広告表示がすごいアグレッシブなのでご注意ください。

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Vyte

Vyteは2014年に創業されたフランスのパリ発のスタートアップです。資金調達のニュースは見当たりませんでした。

VyteがcalendlyやDoodleと(サービスとしては似ているものの)異なる点は、明確に3つのプロダクトという形で異なるユースケースにアプローチしている点だと感じました。

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一つ目はSmart groupe scheduling。この記事の意図にほぼドンピシャの、不特定多数のグループで予定を調整する目的のものです。

そして次にVyte Pageと呼ばれる自分用のページを作成し、第三者が(時間/スロット)を予約できる機能。これはappointment用と捉えることができます。

そして最後がScheduling API。これはVyteの提供するAPIを使ってスケジューリング機能を自身のアプリケーションやシステムに組み込むことができる、デベロッパー向けの機能になります。

プランは以下の3つ。

* Free Plan: 無料
* Pro Plan: 月額$8
* Custom Plan: 要問い合わせ

Free Planでもグループスケジューリングに関するほとんどの機能を使えます。Vyte Pageをしっかり使いたい場合はPro Planが必要になります。

スケジューリングはUIもキレイでわかりやすく、特に不便に感じることはありませんでした。が、アカウント登録が必須なこと、そして招待される方も出欠入力をする際にメールアドレスの入力が必須なのが、人によっては敬遠要因になりそうです。

作成の簡単さで言えばDoodleとほぼ同じくらいといった印象。まあ悪くない選択肢だと思います。

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x.ai

x.ai は2014年創業のニューヨーク発のスタートアップで、AIによるパーソナルアシスタントにフォーカスしています。Crunchbaseによると今までに複数回に渡って合計50億円程度資金調達を行っているようです。

x.ai は、Amy & Andrew という名のAIをメールのCcに追加することで予定調整をする少し変わったサービスです。パーソナルアシスタントサービスと表現しているだけあって、あたかも秘書のように扱う感じです。

サインアップにはGoogleカレンダーかMicrosoftカレンダーとの連携が必須です。

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x.aiのYouTubeチャンネルもあり、いくつか動画で中身を確認することができました。

メールでのやりとりを前提に、予定調整をAIを入れて行う、という流れだと思いますが、個人的にはなぜWebベースのわかりやすいUIでタイトルや場所、候補日時を選択するのではなくあくまでメールベースにこだわっているのか少し理解しきれていないのが正直なところです。もしかしたらその方がAIのスーパーパワーによって圧倒的に楽にスケジューリングができるのかもしれません。

プランとしては Free($0)、Individual($8/mo)、Team($12/mo)の3つがありますが、サイトのPricingページの比較がすごくわかりにくく、あまり理解できませんでした。

50億円規模の資金調達をしているわりにはその魅力がパッとわからない。

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RALLLY

RALLLYはオープンソースのグループスケジューリングサービスです。ソースコードは全てGitHub上に公開されており、全ての機能が無料で使えます

非常に簡単に作成することができ、Discussionというメッセージのやりとりなんかもできてとても良い印象なのですが、残念なことに現状選択できるのは日にちだけで時間を指定することができません。なので12/20の13:00 - 14:00かあるいは14:00 - 15:00かみたいな候補日時の設定ができない(はず)です。これは用途によっては致命傷ですが、とりあえず日にちだけ決定したい場合などはRALLLYが他のサービスよりも使いやすくて良いかもしれません。

尚、作成にはメールアドレスの入力が必要です。アカウント登録みたいなものはありません。

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Meetingbird

MeetingbirdはYコンビネーターからも資金調達をしているFrontというメールマネジメントアプリ(メールをより使いやすくするアプリ)が提供するスケジューリングアプリです。(どうももともと開発元は別で、Frontが買収した模様。)

Frontのアプリの周辺サービスとしてリリースされているようで、全ての機能が無料で使えます。

中でもMeetingbird Pollsというものが今回の記事で前提としている複数人での日程調整に使える機能のようです。

ただしサインアップにはGoogleあるいはOffice 365のどちらかを使う必要があります。

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たぶんカレンダーとの同期の関係でしょう。人によってはここがハードルになるかもしれません。

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lettucemeet

lettucemeetも作りや機能はRALLLYとほぼ同じです。違いとしては一応時間も指定できるみたいですが、日時入力のUIが(シンプルだけど)少しわかりにくく、出欠入力に関しても同様に操作がわかりくい印象です。良い点としてはメールアドレスの入力もオプションなので気軽に使えるところでしょうか。

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FreeBusy

FreeBusyもフリーミアムモデルを採用したスケジューリングサービスのようですが、ある意味x.ai同様、サイトには色々機能やプランの違いが書いてありますが、どうもすんなり理解できませんでした。たぶん基本的な機能は全て揃ってあるとは思うのですが、どちらかというとAppointment管理機能の方が強調されているように感じました。

尚、サインアップにはカレンダーアプリに使用しているメールアドレスが必要です。

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Drift Meetings

チャット型のカスタマーサポートアプリを提供するDriftが提供するチャット型スケジューリングサービスです。

サイトに訪れたビジターに対して、チャット(ボット)内で直接ミーティングを調整できるサービスで、主にセールスやカスタマーサクセスといったビジネスサイドをターゲットとしたプロダクトと言えます。

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Assistant.to

Assistant.toはGmailの拡張機能(アドオン)として提供されている、インストール型の日程調整サービスです。(Outlook用も現在開発中らしい。)

完全無料で使うことができます。

複数人で使えなくもなさそうですが、基本メールにインテグレートする形なので1対1の予定調整に特化されています。

Gmailを使っていてシンプルにGmailアプリ内で完結する、one-on-one向け調整サービスを探している人にはGoodだと思います。

Boomerang Calendar のベターバージョン的なサービス。

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国内(日本語)

調整さん

国内シェアはたぶん一番ではないでしょうか。(ユーザーの定義は不明ですが)累計ユーザー数2500万人、MAU 300万人という規模だそうです。

やはり一番の特徴は作成の簡単さ。

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ホームページにすでに出欠表作成UIが設置されているのでページを遷移する必要すらなく、また会員登録もオプションです。

調整さんは基本的にブラウザベースで履歴や編集の機能が提供されているため、ブラウザの情報がクリアされたり他のデバイスからでは作成した出欠表の編集ができません。会員登録をするとそれがメールアドレスで紐付けられるため可能となります。

ただ、お世辞にも(UIという意味ではなく見た目の)デザインはあまり評価できるものではありません。

機能は非常にシンプルなのでちょっとした設定などが欲しい場合は物足りないかもしれませんが、(広告はがっつりでますが)全て無料で使えます。

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LINEスケジュール

LINEが提供するグループスケジューリングツールです。他のサービスのようなブラウザベースではなく、LINEアプリにインテグレートされているところが一番の特徴です。言い換えるとLINEを使っていない人はLINEスケジュールを使えません。

LINEアプリ上での使い方は大きく2つあって、一つはトークのメッセージ画面から使う方法で、左下の「+」ボタンから「日程調整」を選択するとそのトークの相手やグループを対象にイベントを作成することができます。

もう一つの方法はLINEの「ホーム」の主なサービスから「その他サービス」を選択し、LINEスケジュールをタップして開始する方法です。

どちらも場所さえわかればあとは直感的に日程調整をすることができます。メンバー全員がLINEで繋がっていたりLINEグループにまとまっている場合はこのLINEスケジュールが活躍するはずです。

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トントン

トントンは完全無料で使えてメールアドレスの入力やアカウント登録が不要なスケジュール調整ツールです。

超シンプルで使い勝手としては良いものの、調整さん同様デザインが非常にポップ且つやや古い感じです。ちょっとビジネスでは使えないレベルかもしれません。友達同士の集まりなどの調整程度でしょうか。

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調整丸

調整丸はぐるなびが提供する日程調整サービスで、主に飲み会や食事会を想定した作りになっています。

こちらも完全無料で使え、メールアドレスの入力もオプションです。

調整丸が他のプロダクトと少し違うのは日時の候補の他に場所の候補店も複数選んでそれぞれ参加者が投票することができる点です。他のサービスでも質問というジェネラルな形で場所の相談や投票をできるものはありますが、調整丸はさすがぐるなびが提供するだけあってお店選びという形でオプションが設定されています。飲み会や食事会、合コンの幹事などには確かに便利なサービスかもしれません。

ビジネス用途には全く向きません。

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SYUUGO

SYUUGOも調整さんやトントンと同じくメールアドレスや会員登録不要でサクッと日程調整ページが作成できるツールです。

非常にシンプルでモバイルでも簡単に使えますが、イベントの詳細などを記入する項目はありません。また、候補日も最大3つまで、そして時間も開始時間だけしか設定することができません。

iOSとAndroidアプリもあります。

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伝助

伝助もメールアドレスや会員登録がいらないスケジュール調整機能で国内の他のサービスに非常に類似しています。

デザインとしては他と比較してまだマシかもしれませんが、美しいとまでは到底言えません。ホームページでは特徴や機能がしっかり説明されており、わかりやすさは評価できますが、いざ作成ページへ進むとこの通り。

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十年前から変わっていなさそうな感じで、しかも広告もがっつり上下や横に表示されます。

ポイントとしてはパスワードを設定することができるのがGoodです。

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調整くん

ぐるなびの調整丸の類似サービスで、リクルートのホットペッパーが提供しています。調整さんももともとはリクルートから出てきたサービスですが、この3つは名前も酷似しています。ほとんど機能面での差はありません。

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神戸で小さな会社を経営しています。本業は旅行者向けデータ通信サービス(eSIMなど)ですが、今はまったく新しいSaaSプロダクト(Productivity系)を開発中。 https://www.econnectjapan.co.jp/