国権口万

出張!シュハリの台所上映呑み会 Vol.1

 南青山奥地ShuHALLIで開催してきた「シュハリの台所主催上映呑み会」を丸ごと出張します。出張は初めての体験です。
 シュハリの台所上映呑み会とは、記録映画を観る。その後みんなで酒を呑む。という会。映画を観たらみんなで話す語る論ずるが正しい見方なのだと思うのです。
 記録映画や短編映画は各所で上映会が開催されていますが、ロードショウ上映館と同じで映画を鑑賞したら「終わり」が基本。記録映画などは茶話会的時間があったり、製作者が来ていて質疑応答をしたりという事もあります。
 映像の持つ最高の力は「プレゼンテーション能力」です。知識ゼロのところへ伝えたい事を複数人が誤解する事なく理解させる情報提供が出来る道具なのです。語るよりも、読ませるよりも、写真を見せるよりも、図解するよりも、動画を見せた方が直接的に伝わるのです。動画誕生して百年程。ヒトラーなんて動画のプレゼンテーション能力をとても上手に使った人。
 上手にプレゼンされると大きな効果が表れます。それは記憶の共有。映画を見る前まではまったくの他人だったのに、30〜50分の記録映画を見終わると同じ体験をしたが如くの記憶の共有があり、ただの他人ではなくなっているのです。これが映画プレゼンのいいところ。そこへ、お酒を一杯呑む事で増々の親近感で楽しい時間が過ごせるというもの。
 シュハリの台所上映呑み会は、映画を見ての勉強会ではありません。映画は語りの切っ掛けに過ぎず、呑み会が進めば話が映画からどんどん離れるのかも知れません。ただの呑み会です。映画はおつまみの一種類。
 シュハリの台所上映呑み会には、ふたつルールがあります。
 ひとつは、自己紹介をしない。名前も個人のバックグラウンドも知らなくていい。知って欲しい人は語ってもいい。
 もうひとつは、映画の感想等を求めない。参加者全員に向かって共通の問いかけはしないという事です。ですから、特に何もしゃべらずに帰る参加者もいます。それも自由。しゃべるも自由。しゃべらない人は詰まらないからしゃべらない訳では無いようです。なぜなら、毎月参加するけどしゃべらない人も数名いますからね。

 そのシュハリの台所上映呑み会を南青山奥地ShuHALLIから千駄木へ出張して開催します。予定参加者は15名。上映作品は「奥会津の木地師」1976民族文化映像研究所作品。
 シュハリの台所上映呑み会は、上映作品の地域のお酒を用意します。今回の作品の舞台は会津の南、針生の山中。ですからその近くの会津田島の酒蔵二軒から国権と口万の二種類の純米酒。他に焼酎、赤白ワイン、ウィスキー、恵比寿麦酒とか。
 おつまみは地域には拘らずに、季節のものを中心に五品と握り飯。特製あん肝、特製塩麹添え温奴豆腐、揚げ茄子の煮浸し、豚バラ軟骨柔らか醤油煮、シュハリ式カップサラダ、餅麦握り飯。
 これらを丸ごと引っ越しての開催です。アウェイの台所でスムーズに調理が進むか分りませんが、うまくいったら出張を増やしていこうかな。

 シュハリの上映呑み会、楽しい呑み会です。概ねひとり参加ですけど、友達、夫婦連れでも構いません。気になった方は是非、南青山奥地シュハリの台所へ起こしくださいませ。12月は「カタロニアの復活祭」を観て一杯やります。