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娘たちに伝えたいこと 神は細部に宿るのよ

育て方を間違えた。

なんて言葉は子どもたちに失礼だと思うけれど、実際子どもたちが成長した今、悔やまれることが全くないかと言えばうそになる。


子どもたちに伝えるべきだった

毎日子どもたちと暮らす中で、親はたくさんのことをわが子に伝えている。

言葉で伝えることもあるし、知らず知らずの自分の振る舞いで伝えている情報もたくさんある。

振り返ると私は子どもたちに何を伝えてこれたのだろうと不安になる。

末っ子が二十歳になろうという今になって、子育てをやり直すことはできないし、やり直したとてほとんど仕上がりは変わらないだろう。

しかし、最近になって私は「ああ!伝え忘れたかもしれない」と思うことがあった。
それは些細なこと。とても些細な。


朝の洗面所にて


舞台は朝の洗面所。
私は今娘二人と暮らしている。
二人はともに20代で、毎日ロングヘアの手入れに余念がない。
彼女たちは洗面所で毎朝髪をセットする。それはいい。

が、その後、決まって洗面所に長い髪の毛が数本落ちているのだ。

これは後に使うものとして非常に気になる。

「使い終わったら最後に髪の毛を掃除しておいてね」

と二人に言うと

「私はいつも掃除してから洗面所を出ているよ」

と口をそろえる。

そんなはずはない。現に落ちているのだから。

こんな私と娘たちの小競り合いが何度行われたことか。


細部に気が付く人になれ


これはとても些細なことだ。
しかし、些細だから仕方ないわけでも許されるわけでもない。

むしろ、こういった小さなことに気が付けるかどうかが人としての品性にかかわるのではないかと、50年以上生きてきた私は思ってしまう。

神は細部に宿る
微差が大差を生む
塵も積もれば山となる

こんな言葉があるように、微差がやがて大きな差となる日が来るのではないか。と母は心配になる。


久しぶりのお説教


というわけで、久しぶりに二人の娘に説教を垂れてみた。
すると

「外ではちゃんとやってるし」「家の中くらい気を抜かせてよ」

とのたまうではないか。

違うのよ。
家でも外でも関係ないのよ。

小さなことをコツコツ積み重ねる事こそ、凡人ができる唯一の成功法則でもある。

私はできてました。

と、胸を張れないところが悲しい。
そんな私の背中を見て育ってしまった二人にもしかしたら謝らなければならないのかもしれない。

しかし気が付いた以上、今からでもいいから伝えたい。

些細なことを大事にしようよ。

たとえ家の中であっても、きちんと行動できる人になってほしいのだ。


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