どちらも茨の道だから
◆ 今日の前フリ ◆◇
今回の個人コンサルの特徴は、ネイタルにノーアスペクトの人がたくさんいることです。ある相談者では、関係者3人全員が太陽ノーアスペクトで、家人と私は引っ繰り返りました。
太陽や月のような個人天体でアスペクトを持っていないと、それは人生が迷走しやすいというか、感情が制御できないというか、自分の中に核を持ちにくいということになりがちで、かなり大きなハンディキャップを背負っていると言えるんですよね。ま、この世に生まれて来るときに、神様に大見得を切ってしまったということなのかもしれません。
それにしても台風、メチャメチャ風が強くて、こんなに離れているのにこれだけスゴいってことは、九州は一体どうなっているの?とビビりました。台風が通過するエリアの方は厳重に身の安全を守って下さいませ。我が家は完全に籠城しています。どこにも行かず、オンラインでコンサル、メルマガ執筆、音声配信収録、で一日が終わる予定です。
☆ どちらも茨の道だから
最低時給を50%上げたら、どんな未来がやって来るのかを解説しています。
もう2年ほど前ですが、東京に行ってたまたまブラッと入ったファミレスでは、ネコ型の配膳ロボットが稼動していました。当然この分、雇用する人間は減るわけですよね。確かにこのようなロボットを導入するには追加のコストが掛かるでしょう。でも、長い目で見て人間を雇い続ける方がコストが安いのか、人間を雇った方がロボットを導入するより安いのかを経営者は考えるんです。その計算結果が前者ならロボットを導入しますし、後者なら人間を雇うわけです。このファミレスでは人間の方が高いと判断したということです。その結果、人間は仕事を奪われました。これがkillされたということです。
そして今の最低時給というのは、コストで言えば「人間<ロボット」という不等式が成り立っているギリギリのところで、ここで時給が50%上がったら不等式が逆になる可能性があるんです。つまり低賃金の仕事というのは、
● 時給が安いから人間にやらせているだけ
であって、ロボットの方が安くなったら(それはつまり時給が50%上がったら)人間なんて使わないってことになるんですよ。これ、先ほどの電話サポートの話と絡めて考えて下さいね。AIによってロボットができることの範囲が広がれば、それはコストが下がったのと同じ結果を生むわけですから、最悪の場合は、時給が今のままでもコスト的には「人間>ロボット」になる可能性すらあるということです。そこで時給を50%も上げることを法律で決めたら、
● そんなに高いのなら、もう人間は使えないわ
って話になって機械化やロボットの利用が急速に拡大するんです。これが差額分を顧客に転嫁できない場合に起こることです。つまりこのケースでは、時給を50%上げた結果、失業率がドカッと上がるということです。これは数年前に韓国で実際に起こったことでもあります。
では、顧客に転嫁できたら万々歳かというとそんなに話は単純じゃありません。あらゆる仕事で、人件費増加分を価格に転嫁できると何が起こるのかというと、これは単純に消費者物価がその分上昇するということになるんです。価格に転嫁するということは、モノやサービスの値段が上がるということなんですから。
つまりこの場合には、低所得者の時給が上がって賃金も上がる一方、生活コストも同じように上がってしまうので、生活が楽になることはないという未来が来るということです。それが昨年アメリカで起こったことです。
去年のインフレで、マクドナルドのアルバイト時給が20ドルを突破したというニュースが日本でも報道されまして、それを見たおバカさんたちが、羨ましいとか、アメリカを見習えとか言っていたんですが、そんなアメリカではラーメン一杯が3500円で、大戸屋の定食が6000円し、タマゴ1パックが900円とかするわけです。家賃だって爆上がりして、20平米のワンルームが20万円とかする地域がたくさんあるんですよ。その状態で時給20ドルが羨ましいの?時給が上がって生活が楽になったと言えるの?ってことです。
つまりこの場合には、時給が上がることでインフレが加速し(それが去年アメリカで起こったことです)、インフレ率は時給の上昇よりも急カーブを描くのが普通なので、今よりも生活が苦しくなる、そして生活困窮者が増えるという未来になるんです。
ここでもう一度、このシリーズ最初のタイトルを振り返りましょう。私はあそこで、You eat what you kill.と書きました。あなたが何を獲物としてゲットするのか、これを考えないとあなたがkillされる立場になるんですよと書いたわけです。
その上で、作業は仕事ではないよ、もっと上のレベルの成果に目を向けなきゃダメだよと書いたわけです。作業を仕事だと考える人は、ローレベルのルーティーンをする人間なんです。これは近い将来機械やAIに置き換えられてしまう運命なんです。つまり機械やAIがあなたを殺しに来るということですよ。
この不都合な未来から目を背けずに、作業ではなく、成果を上げることをゴールに置く人が、この未来で幸せになれる人なんです。そんな成果の上げ方を、リアルビジネスセミナーで解説しているんです。草食男子とか言っていたら、生き残れない時代がすぐそこに来ているんです。
その世界で生き残るには、学びにおカネと時間を掛けて、自分を成長させることが必要なんです。