見出し画像

雪の中、ご自宅へ向かった話。

おはようございます、こんにちは、こんばんは。都内の病院で勤務しています、タラウさん改め、しゃわへこと申します。(有名でも何でないのに、こういう挨拶っているのかな、と思っております。)

私が勤務している病院は200床以下の病院(所謂、中小病院)で、そこで事務をしております。ある医師がコロナの検査で陽性になった患者さんへ電話していたところ、一人暮らしで近くにお友達もいなく、すぐ来てくれる家族もいない。保健所からの連絡もいつになるのか、それまでどうしたらいいか、不安と伺ったそうです。

外は雪が降ってますが、患者さんのお宅へ病院から歩いていけるので、私から改めてお電話して必要なものを伺い、代わりに買い物をして伺います、と電話を切りました。そうは言ったものの、陽性と判定された患者さんへの自宅へ伺った例は、病院ではおそらくはじめてなのではないか。と思い出し

近くにいた医師へ
「先生、もし出来たら伺ってよいものかどうか、院長や管理部へ確認していただきませんか?」
とお願いしました。数分後、戻ってこられた先生は、レトルトの丼もののパックとマスクを手に持って、

「これ、持ってけって、言われましたよ」

二人で笑って、私は雪の中、患者さんのお宅へ準備して向かいました。

買い物をしてお宅へ伺いました。外からスマホで患者さんのお宅へお電話し、

「お金は封筒に入れて置いて置きます。」と言われ

私は「玄関に買ってきたものを置いておきます」
と、お伝えして帰りました。

電話越しに聞こえてきた患者さんの声はとても不安そうでしたが、お礼を言っていただきました。

雪が降る傘の下、私は自然と流れる涙を拭きながら、病院へ戻りました。

病院は病気を治すところで病気になれば、治療するのが当たり前ですが、このご時世、入院することがなかなか出来ません。自宅で療養しながら、いつくるかわからない保健所からの連絡を待つしかない。こんな医療システムに誰がした、と言うのは簡単です。ただ、人々の生活が上手く回らず、不安を抱えながら自宅で何日間か過ごしている人が、今回の件だけではなく、日本全国とても多くいるということを忘れてはいけないと思いました。

国が悪い、政治が悪い、それを選んだ国民が悪いとも言い切れませんが、テレビや報道で報道されている感染者数の数字の裏側で多くの人々が大変な思いをしていることを忘れてはいけないと改めて思いました。今回のことは、全ての方へ提供出来るわけでもありませんし、対応として全てが完璧というわけではありません。病気だけではなく、不安を取り除くことも医療の役割として、役に立てることあるのかなと思いました。

読んでいただきありがとうございました。

追記
自分のnote史上、最大のスキをいただきまして、皆さまありがとうございます。本当に嬉しいです。また、患者さんのお宅へお伺いして、良いと判断してくれた働いている病院の雰囲気に感謝です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?