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[アークナイツ考察]バグパイプのモチーフ


アークナイツに数いる星6オペレーターの中でも先鋒として飛び抜けた攻撃力を持つバグパイプ。そのモデルとなった存在を昇進2画像とプロファイルから考察してみます。
結論から言ってしまえば、彼女のモデルは地球はスコットランドの伝承に登場するとある竜なのですが、まずは結論につながるゲーム内の情報を見ていきましょう。

昇進2画像から分かること

バグパイプ昇進2イラスト

さて、まずは昇進2画像をみていきましょう。大きな破城矛が目を惹く彼女ですが、その背後には一匹の竜が描かれています。湾曲した二本角を持ち大きく口を開けた頭部。胴体には手足や翼らしきものは見受けられません。いわゆる蛇竜、Wyrmなどと呼ばれる種類の竜とみて差し支えないでしょう。
竜といえば炎を吐くものもいますが、このイラストからはそうした要素は感じられません。色合いは高熱を帯びているように見えなくもないでしょうか?煙か砂埃のようなものも舞っています。

プロファイルから分かること

ここからは彼女のプロファイルから分かることを抜粋していきます。まずは基礎情報。ヴィクトリア出身のヴィーヴル族であり、身体能力は極めて優秀。訓練を受けた軍人であり戦闘技術や知識も備えています。

田舎の出身であり、もともと備えていた純朴さや善良さを失っていないこともわかります。農業の知識も一廉のものがあるようですね。

特徴的な破城矛についても言及されています。もともとは射撃機能を備えた機械仕掛けの武器ですが、いまは射撃機能は取り外されています。それでも打撃の威力を増す機構はそのままのようで、ゲーム内でもクローズドボルト連射による驚異的な攻撃力で我々を助けてくれていますね。


バグパイプのモデルとは?

ではこれらの情報から推察されるバグパイプのモデルとなった伝説の生き物とはなんでしょう?それはズバリ、『リントンのワーム』であると考えます

リントンのワームについて簡単にご紹介しますと、スコットランドはリントンの、いまではワームズデン、すなわちワームの棲家として知られる土地で暴れまわったワーム、つまり蛇のような体を持つ竜がリントンのワームです。勇気ある・ソマービルという男がその噂を聞きつけ、ワームはなんでも飲み込んでしまうが、飲み込めないほどの大きさの相手に直面すると大口を開けたまま立ちすくんでしまうことを発見しました(かわいいですね)。
そこで彼は一計を案じ、まずは馬を調達して飲み込まれないような大きさに見せるようにしました。そして、先端に車輪のついた大きな槍を作らせ、その先端には泥炭を突き刺し火を付けました。馬が煙に驚かぬよう十分に訓練を積んだのち、ソマービルはワームと対峙します。大口を開けて立ち止まったワームめがけてソマービルは燃え盛る槍を構えて一直線!見事ワームを仕留めることに成功します。

バグパイプとリントンのワーム、その共通点

さて、ここまでの物語でも両者の共通点はわかったかもしれませんが、一つづつ解説していきましょう。
・外見上の共通点
 両者とも頭部は竜の特徴を持っています。それでいて手足を持たないワームであることは、一見して明らかですね。外見の特徴は共通しています。アークナイツ内のイラストでも大きな口を開けているのも共通点と言えるでしょうか。

・出身地の共通点
 バグパイプの出身国ヴィクトリアは、地球のイングランドに相当する国です。また、田舎(失礼!)の出身であること、バグパイプという名前からしてスコットランドに相当する地域の出身であると見てよいでしょう。リントンのワームはスコットランドの伝承ですから、ここも共通しています。

・燃える槍と破城矛
 やや変則的ですが、ド・ソマービルの用いた車輪のついた燃える槍。車輪がついているのは、そのまま支えることが困難なほど大きいことの現れでしょう。そして泥炭で燃え盛っているという点。
 これは、射撃機能や近距離でのボルト射出機構のついた巨大な矛である破城矛とよく似ています。ソマービルのエピソードから発想された武器と考えても良いのではないでしょうか。

残された謎

さて、ここまででバグパイプがリントンのワームをモチーフとしていることはご理解いただけたかと思います。しかし、バグパイプとヴィーヴルについてはいくつかの謎が残されており、それらをご紹介してこの記事の結びとしたく思います。

・ヴィーヴルとドラコのモチーフから見る差異
 ドラコはドラゴンをモチーフとしていますが、同じく竜をモチーフとするヴィーヴルとの違いはなんでしょう?残念ながらプレイアブル実装されている唯一のドラコはリードであり、その昇進2イラストにはドラゴンの姿は描かれておりません。そこで、ここでは同じヴィーヴルであるサイラッハのイラストを紹介します。

背景に描かれた6本の首。水辺のイメージ。サイラッハ自身を七本目とすれば、これは一目瞭然ヒドラでありましょう。ワームであるバグパイプとの共通点は、「ザ・ドラゴン」とも言える四足に一対の翼を持った姿とは異なる、いわば亜流のドラゴンとも言える姿だということです。他にトギフォンスとサリアがヴィーヴルですが、トギフォンスは翼と手が一体化したワイバーンの姿。サリアは石のような肌を持った竜が描かれています。いずれも直球のドラゴンとはいささか異なった姿を持っており、ドラコとヴィーヴルのモチーフ上の違いはここらへんにありそうです。しかしながらドラコについては情報不足であり、より多くの情報公開が待たれます。

・きみはヴィーヴル?それともドラコ?
 アークナイツ劇中では、ドラコとヴィーヴルを見間違えるシーンがいくつかあります。

利刃はタルラを、フレッドはリードをヴィーヴルと誤認しています。利刃はタルラを至近から見ているでしょうから、遠目に未間違えたというだけではなさそうです。Outcastも見間違えるのも無理はないと言っており、ヴィーヴルとドラコの外見的特徴はかなり似ているようです。もしかしたら、一般のクランタとペガサスのように極めて近縁の種族なのかもしれません。

・ヴィーヴル地区とは…?

リスカムの秘録では、ヴィーヴル部族が住むヴィーヴル地区の話が出てきます。未開の部族が暮らす砂漠地帯と、ヴィーヴルが社会を形成し主として傭兵業で糧を得ているヴィーヴル連合管理区があるようです。

どうやら多数のヴィーヴルは、かなり野蛮な文化の中で暮らしているようです。こうなった原因はヴィーヴルの歴史にあるのでしょうか。それともヴィーヴルの性向の問題でしょうか。後者だとしたら、ロドスに所属するヴィーヴルたちは特別に理性的な人物ばかりだと言えそうです。

おわりに

ここまでバグパイプにまつわる謎をいくらか解き明かし、設定上のヴィーヴルの定義についても少し分かってきたかと思います。しかし今度はドラコというアークナイツでも屈指の謎めいた種族が立ちはだかってきました。彼らについては今度の追加情報を待って考察していくとして、今回はここで筆を置かせていただきます。今後は世界設定やアークナイツ中の小道具についても考察していく予定です。何卒、今後ともよろしくお願いいたします。


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