掃除機の吸引力

掃除機の能力を判断する基準が吸込仕事率とダストピックアップ率です。

日本では吸込仕事率を採用し、海外ではダストピックアップ率を多く採用しています。

吸込仕事率はヘッドを付けない状態で真空度と風量を測定して、真空度✕風量✕0.01666=吸込仕事率(W ワット)。

ダストピックアップ率はヘッドを付けて実際に吸い込んだ率(%)を表します。

日本のキャニスター紙パックは500W以上でサイクロンは200W以上が一般的で、海外のダストピックアップ率は95%以上が一般的なようです。

紙パック式はある程度ゴミが詰まった状態でも吸える事が必要なので初期吸い込み能力が高く、サイクロンはこまめなゴミ捨てをする前提で初期吸い込み能力が低くても良いと言う考えと、サイクロンの流れを作るために風量を割くので必然的に吸い込み能力は低くなってしまいます。

初期吸い込み能力の高さだけではなく、吸い込み能力の低下が少なく永く吸える事も重要になってきます。その考えがサイクロンだったりフィルター形状だったりします。

ヘッドを付けた状態でのみの使用ならダストピックアップ率に優れた物が良いわけですが、仕事で使う以上あらゆる使い方をしますから吸込仕事率が重要なわけです。

ダストピックアップ率を上げるには回転ブラシとヘッドの負圧漏れを少なくすれば良く、ダイソンは負圧漏れを少なくしてヘッドの真下を強力に吸いますが、ヘッドの真下にならない壁際の吸い込みは苦手です。

ヘッドの周囲をゴムヘラで一周覆ってしまえば真下は強力に吸いますが、へばり付いてヘッドが動かなくなってしまいますね。

負圧漏れを少く尚かつ動かしやすいヘッドが重要になるわけです。

そこで我々クリーニング屋に向いた掃除機となると吸込仕事率250Wが最低ラインと考えます。

新築でヘッドを付けた状態で落ちているビスを吸うには300W以上が必要になってきます。

湿式で水分を吸うにはヘッドにゴムが付いたものが多いですが、一周ゴムで覆えば水分を強力に吸ってくれます。しかし、ヘッドがへばり付いて動かなくなり引き動作しか出来なくなります。

湿式でどんな使い方をするかによってヘッドを換える必要があるのと、ヘッドがスムーズに動いて尚かつ水分をシッカリと吸うには200〜250Wが最低ラインと考えます。

以上私なりの掃除機に対する考え方です。




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